| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:ケン009
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

4部 闇の書事件
1章 帰ってきた早々にトラブル発生
  いつの時代も偉い人は苦手

 俺たち3人は、クロノに連れられ、本局のとある一室へとやってきていた。

「わざわざ来てもらってすまない。久しぶりだな、クロノ」

「ご無沙汰しています」

 部屋へ入ると、そこには一人の好々爺っぽい男性が椅子に座っていて、後ろに猫耳の女性が立っていた。

 時空管理局顧問官であり歴戦の英雄とも言われているギル・グレアム
今回、フェイトの保護監察官となった人物である。
ただの好々爺ではなくなるほど意志の強そうな目
俺はそうおもい彼を見つめていた。

「フェイトとなのはは座るといい。綾さんも」

「ん~クロノも立ってるんでしょ、私も立ってるからいいよ。メインじゃないしね」

「綾」

「冗談、3人座ると窮屈だからやっぱり立ってるよ。私もなのはやフェイトみたいに細ければよかったんだけどね」

「了解」

 フェイトとなのははグレアムの対面に座り、俺は椅子の後ろで立っていた。
皆の準備が出来たと判断すると、グレアムが笑みを浮かべながら口を開いた。

「まずは挨拶からだね。
私がフェイトくんの保護監察官となるギル・グレアムだ。
まぁ、保護監察官と言っても形だけだがね。
こちらは私の秘書をしてくれているリーゼ・アリアだ」

「よろしくお願いします」

 会釈をしてくれた。

「君の人柄や先の事件のことについては、リンディ提督から聞いている。素直で優しい子だと聞いているよ」

「い、いえ、そんな……ありがとうございます」

 フェイトは褒められたのが恥ずかしかったのか、僅かに頬を赤く染めた。

うん、恥ずかしがっているフェイトは可愛いね

 それからグレアム氏は
なのはへと声を掛ける。

「君が高町なのはくんだね?」

「あ、はい。そうです」

「そうか。なのはくんは日本人なんだね。懐かしいな、日本の風景は」

「え?」

「私も君と同じ世界の出身でね。イギリス人だ」

「えぇ~!? そうなんですかっ!?」

 グレアムの言葉に、なのはは驚きの声を上げた。

「そうなんだよ」

 そういいながらうなづいた。

「あの世界のほとんどの人間は魔力を持たないが、稀にいるんだよ。
君や私のように高い魔力資質を持った人間がね」

 そう話すグレアムになのははしきりに頷いていた。
そして、グレアムは自身も管理局員を助けて魔導師となったことなどを話す。
その後で視線を俺へと向けた。

「君が南條綾さんだね?」

「はい。そうです。
始めましてSir、綾 南條ですよろしくお願いします」

「そうか。君の噂は私の耳にも届いているよ。」

「ありがとうございます。良いうわさだとうれしいですね」

俺の言葉にグレアムは、笑みを深くする。

「はは、聞いていたとおりの人だね、
なかなか心を開いてくれないと」

俺はクロノのほうを一瞬みてから

「誰が言ったんでしょうね~、いえいえ今は結構信頼はしていますから安心してください」

 クロノの足を踏んで言ってやった
痛そうにこちらを見ていたが、そんなことは知らない

「では、フェイトくんの面談を始めようか。
といっても、そこまで硬い内容でもないんだけがね」

 フェイトは少し緊張した面持ちで背筋をピンと伸ばしている。
そんなフェイトの表情を見て、グレアムは苦笑を浮かべながらフェイトへと質問を開始した。

「私からの質問は以上だね」

「はい。ありがとうございました」

 グレアムは資料から目を離しながらフェイトとなのはへと笑顔で話しを終えた。

結局、世間話に近いけれど
いくら大人びているからといって難しい話なんて
出来るはずないからそれでいいんじゃないと思った。
俺は3人の顔を見れただけでも良いと思っている

「では、最後に私から一つだけ言っておきたいことがある」
「はい」

 すると、グレアムが笑みを消し真剣な表情となりながらフェイトへと話し掛けた。

「私が約束して欲しいことは一つだけだ。
友達や自分を信頼してくれる人のことは決して裏切ってはならない。
これが守れるなら、私は君の行動について何も制限しないことを約束するよ。できるかね?」

「はい。必ず」
「うむ、いい返事だ。では、話はこれでお終いだ。
疲れていただろうに、すまなかったね」

「いえ、ありがとうございました」

グレアムの労いの言葉に、
フェイトとなのはの二人は頭を下げた。

そして、フェイトとなのはは退出するため扉の方へと向かっていき、
それに続いて俺も向かった

「では、これで失礼します。あ、それから」

 すると、クロノが退出しようとしていた足を止め、グレアムへと振り返った。

「もう聞き及びかもしれませんが、
先ほど自分たちがロストロギア闇の書の捜索、調査担当になることが決定しました」

「そうか。言えた義理ではないかもしれないが、無理はするな」

クロノの言葉を聞き、グレアムが静かに頷いた。

「大丈夫です。"急事にこそ、冷静さが最大の友"――提督の教えどおりです」

「……うむ。そうだったな」

「では、失礼します」

「そうそう、お付の人身体は大丈夫ですか」

立ち去る前に俺は使い魔にそう聞いた

 理知的そうな感じの女性から

「どういう意味ですか?」

「深い意味なんてないよ
何だかお疲れみたいな感じがしたから?
少しだけ心配したの?深い意味じゃない」

「ご親切にどうも」

多少のけん制になったかなと思いながら
出口のほうに向かった。

 先ほどティアから封鎖結界の時邪魔した人物とパターンが似てるって
使い魔の単独犯なのかそれとも
あ~すごく腹芸上手そうだからな
邪魔をするのなら叩き潰せばいいかと思った。
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧