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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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教員研修のヴァルキリー
  婚約者同士の密会×ヴァルハラ神々の若返り

朝になると隣で寝ていたロスヴァイセの姿が無く恐らく朱璃に呼ばれたのかと思った。とりあえず朝鍛錬してからシャワーを浴びてたが、この時間に起きてる者は人間界本家で住んでるヴァーリ達と今日から海外出張に向けての密会してるかまでは知らん。次元の狭間本家に居る華琳達に俺の分身を送っといたと報告したが、今まで目覚めない者らに変化があった様子だ。

『ご主人様による報告を聞いた後、目覚めない者達に変化があったわ。主に魏軍に関してだけど』

『そうらしいな。あちら側では記憶があるそうだ、こちら側に居る華琳達とは俺が現在進行形のような感じだとか』

『本来男嫌いの桂花や栄華が、ご主人様のみ耐性があるらしいのよ。ただあちら側で何が起きたかは分からないけどね』

『果たしてこちら側とあちら側に記憶があれば、エンディングで分かるはずさ。一応保険として左慈と于吉を向かわせた、もし目覚めの兆候が見れたら報告を頼む』

と言う念話をしていた俺と華琳、あちらでは太守やってたが俺との出会いにより本流から支流へ行くはず。それにもし魏以外の者らも俺だと認識すればどうなるかは知らんが、どうにかなる問題だと思うし何かあれば待機してる隊員達。俺と恋姫チームが念話してる時、とある一室では朱璃とここに住んでる女子ズとロスヴァイセが居た。召集掛けたのは無論朱璃のようで。

「さて皆さんが集まったようなので、そろそろ始めたいと思います。こんな時間に召集掛けたのは私であり、皆さんに本日集まったのは他でもありません。本日からロスヴァイセさんがハイブリッドと婚約者になりましたし、昨日まではロスヴァイセさんに力のセーブ方法を伝授したと聞いております。一真さん付近に居て身の振り方や各デートしてる時、他者が干渉してはいけないとかの取り決めを人間界本家組であるソーナさん達と決めてきました」

「それに私達全員処女を一真さんにくれてやりましたし、次元の狭間本家に居る三チームも側室の一人とされています。グレモリー眷属『王』のリアスでさえ知らない事であり、これからの事については朱璃さんに説明してもらえます」

処女については既に経験済みだったし、顔を赤く染めた者も居るけど朱璃はお若いといいわね~と呟いてた。グレモリー眷属の内、朱乃と白音とロスヴァイセがハイブリッド=CB所属となる。一真の婚約者ではあるが、身の熟しや服装について話し合う事を知らないとこでやっているらしい。ハイブリッドになった者は剣術とリミッター解除時の攻撃方法、今後は学生兼会社員となり就職先も蒼い翼として。

「そろそろ宜しいですか、ソーナさん?」

「説明が長くなりましたけど、そろそろお願いします」

「では本社社長秘書の私が今後どのようにするか、表では駒王学園大学部まで行ってもらい蒼い翼本社へ就職となります。が、それだと遅いので今の内に秘書経験した方がいいとの事。既に朱乃達は裏で社会経験などをさせておりますし、本日はロスヴァイセさんに色々と知ってもらおうと思い来てもらいました」

「ハイブリッドになってから転生悪魔から半神半魔だからか、今までの力が手加減のように思いますね。現在進行形では駒王学園の教師をしておりますが、この先については蒼い翼とシトリー家が出資した学校での教師かについて悩んでた所です。社長秘書と護衛についても憧れでしたが、皆さんは既にやっているんですか?」

「それについては問題ありませんよ、ロスヴァイセさん。私も白音ちゃんも経験済みですし、ルフェイさんとジャンヌさんは秘書と護衛の両方をやる事もあります」

イリナがそう答えてるからか、ここに居る全員が頷き合ってるし、リアスはこれについての情報漏洩してない。いくら『王』同士の婚約者であるソーナとシーグヴァイラであるが、現状ハイブリッドとしての仲間なので今後については何となく理解している。社長秘書の仕事内容や給料に保険などを説明したが、服装については今着ている朱璃の格好である。

「服装については、私が教師服の服装と余り変わらないのですね」

「ええ、ただし服についても全て蒼い翼のマークが入った物じゃないとダメです。私が着ているこれも蒼い翼の物で統一されていて、服飾関係からのオーダーメイドとなります。なのでこれを着る前にサイズを計ってからとなります」

「それについては私も流石に驚いたわ。超一流ブランドが作ってるらしいし、私がまだ転生天使じゃない頃から何時か着てみたいと思ってたんだから!」

「基本的に社長秘書は蒼い翼本社にて社長兼CEOの補佐をしてもらいます。海外出張や接待などで行きますが、最近だと日本神話の神仏とゴルフや飲み会してましたわ」

日本神話の神仏についてだが、既に前代のとは違う姿にしてあるので問題無し。ゴルフについて吸血鬼サイドに行ってた時、敵をゴルフボールに拘束して黒鐡改が持つゴルフドライバーで吹っ飛ばしたと聞いた朱璃は想定内の感想だった。最近だと地獄に居る閻魔大王と夜叉と飲み会してるし、学校終わりの土日に地獄で大閻魔化となって一緒に裁く時もある。

「ゴルフの他に社長は異空間にある創造した惑星に様子見として行きます。惑星アースにも支社がありますし、特産品もこちらに回したりしてますが惑星ナイトメアの三大魔王と会談してます。特産品や輸入輸出の話題もそうですが、対ドウター用についての対策なども。社長の気分が好調だと惑星PMWと惑星魔にも行かせてもらってます」

「『PMW』と『魔』については時々連れてもらってますし、最近だと『PMW』が多いですね。メガZリングを開発して様々な技に対応できるか実験してますし、ポケモン以外でも使えるよう調整中だそうで。例えばイリナさんにZ技を放つようにしたいとか」

「メガZリングは一真君専用アイテムだから使う場面が何時来るか分からないけどね。惑星魔に居る魔族とは戦闘慣れしてる種族が多いのか、主に近接戦闘が得意な者がよく行かせてもらった事も。あそこはエルフにダークエルフも居るけど、見分け方は肌の色だけだから」

惑星魔に行くと一真は神聖魔手を持つ魔族の王とされてしまうが、あちらに行くと必ず搾られてしまう。主に妃と兼用職を持つ者達、サキュバスやハイエルフ&ダークエルフとニンフなど。

アーサー達は日頃の行いとして惑星魔に行っては剣術指南をする。若手育成に手を貸している、魔族だとオークのバガムスや狼族のザガトを筆頭に様々な種族が存在してる。ミノタウロスや死神も居るが、こちらとあちらでは姿形も違うからな。

「惑星PMWには限られた人しか行けない事になってますが、ハイブリッドを始めとしたCB側なら一真さんと一緒に行ける事になってます。当然私も行った事もありますし、これからはロスヴァイセさんも行けると思いますよ。限定的ではありますが、研究所や住人も存在して伝説や幻と言われたポケモンも自由気ままにしてますし」

「最近だと私達が持ってる待機ボール、これに念じて呼び出せるようにしてますからね。今回私とロスヴァイセは朱璃さんとバラキエルと共に秘書兼護衛をしてもらいますわ。この密会が終わり次第、それぞれいつも通りに動いて下さいな。ロスヴァイセには今の内に打ち合わせしますし、今頃一真さんは庭で何時も通り鍛錬でもやってるかと思いますが」

「一真さんなら次元の狭間本家に行くと言ってましたので、朝食前には戻ってくると思いますよ。恐らくあちらで何かあったのかもしれませんが、朱乃とロスヴァイセも気を付けて行ってきて下さいね」

「一つ質問なのですが、北欧に行くならヴァルハラに行くと言う事ですよね?ハイブリッド前なら転生悪魔でしたので、神々の領域である所に足を踏み入れていけないはずです」

「それについては全く問題ありませんよ。一つ忘れてますが、ハイブリッドになった者は半神となる事により悪魔や堕天使と言った神々の領域に入れない種族だろうと入れるよう調整しました。なので現時点では半神半魔ですので大丈夫ですよ」

との事で密会が終わったが、俺はと言うと次元の狭間本家にある恋姫チームが集結してた部屋前に居た。何故なら現在進行形で俺らの知らない新たなキャラが目覚めようとしている、と報告を聞いたからメディカルルームに。既に目覚めている鶸・蒼・華侖・栄華・香風・粋怜・梨晏の七人、武器も剣や槍が多くても現代兵器を持って前線へ行こうとしている。

「ふむ、透明から半透明にはなってるが目覚めるのはもう少し掛かるな」

「新たなキャラのデータは共有されてるが、あちら側に居る主様からの報告によると華琳達を筆頭にある程度の記憶はあるそうだ」

「ホントか冥琳?なら本流から支流に流れて、対ドウター戦もやってるかもしれん。現在黄巾党を撃破したとこらしい」

「・・・・お兄ちゃんにとっては早めに目覚めて欲しい?」

「無論だ香風。新たな者らが加われば、恋姫チームにも更に強くなれそうだし桂花達軍師はシャン達に教えた事を教科書にしているとの事」

朱里や雛里によるとバイタルは安定していて、目覚めてくれればすぐに立ち上がる事も可能。俺はそろそろ仕事に行かないといけないので、この事は現状維持として人間界本家に戻った。自室に行くと朱璃と朱乃とロスヴァイセの三人が俺を待ってたらしく、これから服の採寸をするのでデータが集まれば俺の創造で秘書服を作る。

「次元の狭間本家に行ってたらしいですが、何かあったのですか?」

「野暮用だが、ロスヴァイセは我らCB側となったので言うけど恋姫チームの新たなメンツが目覚める兆候があったと報告があってな」

「また増えるのですね一真さんの側室は。密会は無事に終わりましたし、全身スキャン終了しましたので」

「データを見るとして・・・・よし、これならすぐにでも創れそうだ」

全てのデータを素に創り始めたが、大天使化してるから聖なる力が働くけどハイブリッドになってから問題ない。出来上がったのをベッドに置き、試着してみると見事にピッタシなので問題無し。朝食時から着ておいてくれと言った後、朱璃達は俺の部屋から出て荷造りするんで。予定では二泊三日だし、朝食の時間になったらしいからメイドに今回着ていくスーツを持ってきてもらった。

「今回着ていくスーツは新作か?」

「そのようでございます。他の護衛者はどう選抜なさるつもりですか?」

「端末に出勤表があるから決めるのは楽だ。今回は朱乃とロスヴァイセを連れて行くので自動的に男性隊員になるが」

「確か蒼太・海斗・大地の三人がオフだと聞いております」

着付けしながら装備点検するが、腰ホルダーにハンドガンと警棒を身に付けて内ポケットに擬態してるエクスカリバー。自立支援型AIゼロは俺らの情報端末管理してるが、各家とトレミーやヴェーダにも管理させている。とある国のAIみたいな批判はしない、俺らが持つ端末に女性隊員の仕事はここか基地に戻るかの二択であり、男性隊員は常に国連軍各支部基地か蒼い翼各支社に配置。

『ま、私が居ないと指揮系統が混乱しますから』

「そりゃそうだろう。お前が居ないと困るし」

『リアスさん達はまだ納得してないらしいとか』

「ハイブリッドになってからだし、そろそろリビング兼ダイニングルームに行くとしよう」

自室からメイドである結衣と共に行くが、朱璃と朱乃とロスヴァイセは秘書服を着ているからか。まだ納得してない顔してたリアス達、それとアザゼルもここに泊まってたのか何時もの教師服を着てた。バアル眷属と他メンツは寝てるが、学園組の多いグレモリーとシトリーだからかもしれん。あとは俺ら海外出張組だ。

「おはよう一ちゃん、今日のスーツも決まっているな」

「おはよアザゼル。結局泊まって行ったのか、まあいいとして朱乃とロスヴァイセの秘書服はとても似合っているぞ」

「一ちゃんに質問なのだが、朱璃とバラキエルは秘書と護衛ってのは知ってたが何故朱乃とロスヴァイセまでもが秘書服を着ているんだ?」

「それ私も疑問に思った事だわ、朱乃とロスヴァイセは私の眷属なんだから勝手に決められても困るんだけど」

「リアスに言っとくが、朱乃とロスヴァイセはグレモリー眷属としてではなく我らCB側として働いてもらうだけだ。それにハイブリッドになった時点でCB所属兼グレモリー眷属所属なのだから、勝手に決めてなどいないし今回は二人の意志決定によるもんだ」

『女王』と『戦車』の朱乃と白音とロスヴァイセの職業に関してもだが、こちら側になった時点で決定しているようなもんだ。ハイブリッドになればエクスカリバー譲渡と黒の駒を入れる事により全てのステータスが底上げされた。

それに日替わりで社長秘書か護衛や社内でのカウンセラーをしてもらうし、主に接待が多いけど俺らの仲間前だと一生リアスに付いて行くと言ってたが現在進行形でリアスの眷属悪魔であり俺らの仲間とした二重スパイのような事など。

「ハイブリッドになった時点で就職先は決定してるし、駒王学園大学部卒業してからでも構わない。何年後になるか分からんから、今の内に社長秘書や護衛の研修をさせている。ソーナを始めとしてヴァーリ達も既に研修は終わらせている」

「なるほどなぁ、だから朱乃とロスヴァイセは秘書服なのか。それにしても就職先についてはもう決定済みなのは、ハイブリッドになる時の誓約書に書いてあったのか」

「まあな。ヴァーリチームや英雄チームのような誓約書を読んでからサインを貰う形式なのだが、CB所属の女子達全員は婚約者であり側室の一人とされている。ヴァーリチームの時は必要なかったが、他チームにはサインをもらってからにしてる・・・・問題と言えば今までリアスに一言も言わなかった事が問題かな?朱乃と白音とロスヴァイセは元々グレモリー眷属だったから」

「だからリアスがこんな顔をしているのか・・・・と言うかここに居る全ての女子が婚約者とはいくら何でも多いような。一夫多妻制にしてるからモテモテなのは分かってたが」

「お前もそんな事言ってないで、さっさと婚約者でも作ったらどうなんだアザゼル」

婚約者が居ないのはアザゼルぐらいなのか、顔を赤くしながら『女なんてどこにも居る』との発言でハリセンの刑に処した。リアス達は納得してない様子だが、居残り組が説得すると言う事で送迎車に乗って学校へ出発。サーゼクスにロスヴァイセをハイブリッドにしたと報告後、俺ら海外出張組をいつも通り出席扱いにしてくれと頼んだ。

俺が北欧に行く事も知られてるらしく、出発時刻まで暇なのでソファにて本を読んでいた。バラキエル達の荷造りが出来たのか、国連軍日本支部にある基地へ向かって俺が運転する車に乗り込む。到着後、俺ら以外の車両に護衛三人を乗せている。車両二台だが北欧側に一台あるが、主に道案内として用意させた。スペースブリッジを使った転移だが、日本時間で北欧は現在深夜となっている。

「北欧は現在深夜なのでは?」

「まあな。時間はマイナス七時間差があるし、あちらは冬だけど俺らの服装は外見では分からない機能が搭載されている。豪雪地帯であろうと灼熱地帯であろうと俺らは暑くなければ寒くもないよう調整されている。エアコンスーツと呼称されていて、着用してる者の気温調節をしてくれる優れ物だ。各地域でも同じ服装のまま活動するからには、この機能搭載されている服は蒼い翼だけが知っている技術さ」

「だから私達の車に乗る時に暖房を付けないのですね。蒼い翼の専売特許ですか」

「蒼い翼社員や国連軍もエアコン機能を持った服を着ている。そろそろ行くんで護衛車は俺らに付いて来い」

「了解です」

上空にスペースブリッジが開かれて、俺らの前にクリアロードが現れた。透明な道だがスペースブリッジ行きなら自動的に出現し、俺らの旅先を祈ってくれるが潜ると北欧へ到着した。深夜で雪が降っているが国連軍北欧支部に居る治安維持部隊、朝になると同時に俺らも一緒にヴァルハラに行く。

スペースブリッジについて朱璃とゼロが軽くバラキエルに説明したが、エアコン機能を持つ服もアザゼルが研究したがりそうだ。

「さて国連軍北欧支部に着いたが、今は深夜なので軽く仮眠をしよう。朝になると治安維持部隊と共に行かせてもらうが、オーディン一同のアース神族も知らされてない。抜き打ちの意味が無いしな」

「時差ボケ対策には良い事ですが、朝になると同時に一真さんの事を零社長とお呼びなさいな。公私混同しない為でありますから」

そう言って俺は上官室に行き仮眠を取るが、朱乃とロスヴァイセと共にな。バラキエルと朱璃には悪いが、一応護衛も兼任させているんでな。野郎と一緒に寝たくないってのが、俺の唯一の我が儘である。

半神半魔なので神々の領域に余裕で入れるが、北欧神話ではアースガルツはアース神族の王国だ。ヴァルハラは主神オーディンの宮殿であり、朝食と夕食はアース神族全員で食事をしていると北欧支部の司令官と軍神テュールから聞いた情報共有させてる。

「おはようございます、一真さん」

「おはよう朱乃とロスヴァイセ、よく眠れたか?」

「はい。にしてもこのような形で故郷へ帰れるとは思いもしませんでした」

「ロスヴァイセにとってはそうなるのが普通だろうけど、俺らにとって取引相手と見ている。ま、今回は完全に抜き打ちとして行くけどな」

朱乃とロスヴァイセはパジャマから秘書服へ着替え終えて、早い朝食を済ませてから外に出ると日の出が眩しい。昼食は治安維持部隊と共に鍛錬後ヴァルキリーらと一緒に食べてるとな。外に居るのは国連軍北欧支部治安維持部隊司令官と隊員達、そんで俺らが連れて来た護衛者と共に敬礼してた。ここからは徒歩だしな。

「全員敬礼!休め!改めてようこそお越し下さいました、零社長」

「うむ。全員ご苦労さん、俺らの護衛者と共にヴァルハラへ案内してくれ」

との事で俺らと治安維持部隊はワープゲートへ通るが、人間界と神々の領域の中間地点までが直通で行けるようにした。そこから先はアポや通行書が無ければ通れない巨大な門があるけど、今回は抜き打ちだと知ってるのは軍神テュールと限られたヴァルキリーだけだ。アース神族が集結している部屋前までの案内も軍神テュールな。

「ようこそいらっしゃいました、零社長。それとも創造神黒鐡様の方がよろしいでしょうか?」

「今の俺は蒼い翼社長兼CEOだから前者で頼む・・・・それとオーディン達には気付かれていないよな?」

「私の信用出来る部下なので問題ありませんし、司令官との密約により来る事は知らされておりません。元戦乙女(ヴァルキリー)のロスヴァイセがここに来ている事もですが、転生悪魔になったと聞いてましたが『ロスヴァイセはハイブリットになったので、自動的に半神半魔だが半神の方が強く出てるが』なるほど、ここまで強くオーラが出てるのも納得します」

「そういう事になりますが、改めてお久しぶりでございます。テュール様」

ロスヴァイセが元々半神だと言うのに今は増々半神の力が強く感じるらしく、念話でもう少し封印処置をしておけと言っとくとオーラが弱まった事で上手く行った。と同時に久し振りに会ったからか挨拶してたが、軍神テュールは上司に近い関係だったがロスヴァイセはオーディンを見ても恨みは無い。元護衛者でありながら、随分前だと襲い掛かった事も。

「ロスヴァイセ、元上司と話すのも良いが俺達の目的を忘れるなよ」

「あ、すいません。久々の故郷なので・・・・テュール様、私よりも零社長の案内を頼みます」

「久々だったのでつい、さて本題に入りますが私以外の面々は食事中であります。疑われないよう人間界治安維持部隊を迎えに行くと伝えておりますし、何よりオーディン様達の驚く顔を見てみたかったので」

「軍神テュールとあろう者も悪い癖が俺似だぞ。まあいいとして、見事な扉だがここから先にアース神族が揃ってるように見える」

「たまには良いかと思いまして。先に私が行きますので零社長達は付いて来て下さいな・・・・兵士共、扉を開けよ!」

扉前に居る兵士達も俺達が来る事を知らされてるので、自然な雰囲気を纏いながら扉を開けていく。奥に居る神々達はテュールが来たと思い手を止めていないが、俺らの気配を感じたのかオーディン達はしばらく様子見してたけど前回会った時と違う容姿だから気付くかな?あの時はレーティングゲームだからまだ本名を明かしてなかったが。

「テュールはいいとして、そやつは誰じゃ?」

「おいおい、もう忘れたのか。対ロキ戦やバアル&グレモリー眷属とのレーティングゲーム以来だな、オーディン」

「貴様、オーディン様に呼び捨てをする生意気な人間が!テュール、なぜ人間達をここに連れてきた!」

あれは戦乙女であるブリュンヒルデか、今は人間のオーラだけなので必然的に怒りのオーラを感じ取れるぐらいの雰囲気になってた。まあそれもそうか、主神を呼び捨てにしてる時点で普通ならアウトだし。そんで俺の横に居る人物を見たオーディンは思わず驚愕の顔をしてたが。

「そこにおる者はもしやロスヴァイセかのぅ?」

「ロセ、なぜ貴女がここに居るのです!?」

ロセとは誰の事を指しているんだ?と思えばロスヴァイセの事であり、アレが祖母のゲンドゥルか。まさかオーディンと一緒に食事してるとは思わなかったが、アース神族だからなのか納得するしかない。全員入室完了と同時にテュールが俺の事を紹介するように言う。

「主神オーディン様には秘密でしたが、こちらにいらっしゃるのは蒼い翼本社社長兼CEOをしております零達也様でございます。社長秘書である姫島朱璃殿に護衛の堕天使バラキエル殿、秘書兼護衛として姫島朱乃殿とロスヴァイセ。本日は何時もご贔屓にしているオーディン様にご挨拶と共に抜き打ちチェックしに来たので案内致した次第でございます」

「ただの人間が神々の領域に来られる訳がない!オーディン様、即刻退室させた方がよろしいかと」

「うーむ、何か引っかかるのぅ。対ロキ戦にあの時のレーティングゲーム・・・・な、何じゃと!」

「お、気付いたか」

オーディンが俺に向けて隻眼から見たのだろう、俺自体は人間だと思えるが黒鐡改が見えたんだと思う。ロスヴァイセの祖母とブリュンヒルデも臨戦態勢に入ってたが、少し睨んだだけでタダモノじゃないと知ったらしいな。オーディンは驚きながらも立ち上がり、俺の前まで来てから告げた。

「まさかと思ったが、ロキ戦以来じゃのぅ一誠。いや始祖神と言われた創造神黒鐡様」

「何!オーディン様、もしや偽物では『控えよブリュンヒルデ!この御方は本物の創造神様だ』このオーラはまさか!?」

ブリュンヒルデが偽物だと言うのだからか、テュールが言う前にオーラだけを向けたら本物だと。二人共臨戦態勢を解除しながら、軍神テュールが片膝を突いた事で朝食してた者達まで手を止め立ち上がり一礼してたが作戦成功と言った感じか。

俺は手で止めてからゲストルームへ通されたが、そういや食事中に来たから謁見の間で挨拶するまでの暇潰し。原初の始祖神ってのは創造神の事を指していて、創造神から創られた神が各神話の主神クラス。

しばらく時間が経過した頃にテュールが来て謁見の間へ通された。しばらく待つと主神オーディンとその場に居たアース神族全員。

「改めてじゃが久し振りじゃのぅ、黒鐡様」

「今の俺は蒼い翼本社社長兼CEOをしていて、今まで名乗ってたのは偽名で織斑一真が本名である。久しぶりだなオーディン」

創造神黒鐡の力をオープンにすると信憑性が高くなり、先程までの無礼をお詫びしていた。ブリュンヒルデは兎も角、先程からゲンドゥルはチラチラと横に居るロスヴァイセが気になってた様子。

「それよりゲンドゥルが何か言いたそうじゃのぅ」

「当たり前ですよ、オーディン様。私の孫娘を置いてきぼりにしたのですから、それよりロセまでもがここに来るとは思いませんでした」

「それについては俺から報告をしようと思う、その前にオーディンに日本各地の名産品を持ってきた。それとも『本』の方がよかったかな?」

「おー日本の名産品を土産として持ってくるとは・・・・『本』については隻眼で確認しようぞい」

謁見の間に来たとはいえ、手土産も無しにここを訪れる事もしない俺らは空間から日本各地の名産品を蒼い翼のシンボルマークを入れた包装紙に。中身を見た侍女達が次々と運ぶが、本に反応したオーディンは段ボール箱の中を隻眼で見ると大層喜んでた。アレはエロ本でありオーディンは隙あらば女性にセクハラを働く行動を知っている俺らであり、スケベ老人だが最近丸くなったと聞いている。

「それでは本題に入ろう、俺は国連軍日本支部第00独立特殊機動部隊ブラック・シャークの長をしていて私設武装組織ソレスタルビーイングの長も兼任している。今回来たのは我が社である蒼い翼と何時もご贔屓にしてもらった事を感謝申し上げたい」

「それを言いにここまで来たのかの?」

「それだけじゃないさ、ここにいるロスヴァイセの婚約者として挨拶に来たってのが本命かな」

「ロセ!それは本当なのかな?」

「本当です、お祖母さん。今は擬態前ですのでオーディン様が知っている兵藤一誠様と同一人物であり、婚約者となりましたが現赤龍帝で創造神黒鐡様であります一真さんと」

カミングアウトしたからか、謁見の間は大フィーバー状態となりながらヴァルキリーは驚愕してた。最も俺ら側以外ので、戦乙女(ヴァルキリー)は偉大な勇者と共に契りをするのに元戦乙女(ヴァルキリー)のロスヴァイセは偉大な創造神と契りをした事になる。

そりゃ驚くしかない訳だと思ったが、ここに堕天使バラキエルが護衛として来た事にも。グリゴリに居る幹部で雷光のバラキエルと言う異名を持つ者だからなのか、戦乙女の視線がバラキエルに向けられてるけど妻である朱璃によって黙殺された。

「まさかロスヴァイセが婚約してたとは・・・・今こちらでは対リゼヴィム対策で話し込んでおったのじゃが、とんでもないサプライズを持ってきたのぅ」

「俺の婚約者は正室と側室で一夫多妻制となっており、正室は俺の妻である織斑奏。側室は俺らソレスタルビーイング所属の女性全員であり、前四大魔王に元神と龍神二匹も側室扱い。これからも増え続けると思うが、朱乃とロスヴァイセはハイブリッドになったので半神の力が強めになったが」

「元神シャルロットと前四大魔王に龍神二匹までもがお主の側室とは、グレモリー眷属の半分が婚約者とは。何時から付き合ってたのじゃロスヴァイセ?それにしても一夫多妻制にしたのは真に羨ましい事じゃ。儂にもおるけどのぅ・・・・何と言うか『何がですか?オーディン』いや、何でもないじょい。フリッグ」

オーディンの口から出たフリッグとは誰だ?と思えばオーディンの妻であり容姿は想像した通りなのだな。愛と結婚の女神・豊穣の女神と聞いてるが、容姿は人間界に居る中年女性で肌年齢もヤバそうだ。

端末を取り出して創造神データバンクにアクセスし、目の前でフリッグの容姿を変更するようにして完了と共に光輝いた。すると容姿が先程のではなく、二十代から三十代ぐらい若返ると共にオーディンの好みとな。これには容姿変更された本人も驚いていた。

「黒鐡様、一体何をしたのじゃ?儂の妻が若返ったのじゃが」

「創造神専用データバンクにアクセスして、容姿を弄ってみただけだよ。どうもこの世界の女神は、皆思ってた通りの姿ではないと聞いていたんでな。何ならここに居る女神や戦乙女にも追加特典として、一気に容姿変更にて若返る事も出来るが」

そう言うとオーディンの妻以外の妻、ブラギの妻イズン・トールの妻シヴ・バルドルの妻ナンナとここに居る女神達と戦乙女達が一斉に若返りを希望した。何でもこの容姿なのか、なかなか勇者達を集めるのに困難らしく動きにくいらしい。あと何時の間にか居た男神達もちゃっかり居たが、俺は気にしないで一斉に端末から本人の希望した容姿変更した。

ここに居る全員の追加特典させるには、創造神データバンクに元々載っていた姿と若返った後の姿とオプションで不老不死も付けた。全員なので時間も掛かったがそれでも数分なので問題無し、ロスヴァイセの祖母であるゲンドゥルも若返り希望があったので容姿変更後は瓜二つで見分けが付かない程になってた。

「まさかロスヴァイセと瓜二つとは、見比べるには服装で判断するしかないな」

「ありがとうございます、まさか我らを若返りさせるとは。これこそ創造神しか出来ない技。私はロセの婚約について認めるしかありません」

「だってさ、ロスヴァイセ。よかったな」

「はい!」

俺とロスヴァイセの婚約は正式に決まった事だが、ロスヴァイセの両親はここに居ないので代わりに使者が伝えてくれるそうだ。昼から治安維持部隊と戦乙女との演習見学した俺達、無論俺らの部隊に不老不死だとテュールに伝えると納得していた。

今まで疑問だった事もあり、強さも戦乙女以上との事。今度は戦乙女も若返りさせたのか、昨日までの動きではないと称賛してた。演習終了後、オーディンに一人で来るよう言われてたのでな。

「オーディン様、零社長をお連れ致しました」

「入るがよいじょい」

侍女達もついでに若返りさせたのか、オーディンの声音が何時もと違うと言ってた侍女達。オーディンの好みである若い娘になったからか、終始上機嫌になるオーディンを見るのは初めてだと。部屋に通された後、俺と密会する為に人払いの結界をな。

「サプライズすぎて儂も嬉しいじょい、じゃがその力は間違いなく創造神の力。だけどのぅ、何か気掛かりなんじゃよ」

「北欧神話の主神でも引っかかる事があるのか、まあそうだろうな。俺がこの世界を創った訳じゃないから」

「この世界を創ったのは、一真、お主が創ったのではないのかのぅ?」

「俺がこの世界に来た時には既に神話が創られていたし、オーディン達各神話の神々と容姿を創ったのは前代創造神の好みらしいぞ」

「創造神にも前代がいるのか、それで?前代の始祖神はどんな姿をしておったのじゃ?」

オーディンの疑問に答えてやったが、やはりと言うか終始納得してたらしい。容姿は若い女性でも本来の姿はアスラクラインの鋼、俺が行くと必ず前代創造神鋼からバトンタッチされる。で、この世界をどうするかは破滅へ進むかハッピーエンドに進むかの二択。

次来たら欲しい物あったら聞いておくと告げる俺、オーディンはエロ本にアダルトDVDと再生する為のHDDと最新型のテレビ。北欧は機械がどれも古くて、俺曰くどれも時代遅れの機器だったから。ヴァルハラで一泊したけど、夕食はいつもより豪華になっていて酒もいつも飲んでるのより美味しかった。

ヴァルハラに居るヴァルキリーと模擬戦したらしいが、断然朱乃とロスヴァイセに敵わず瞬殺されたと。人間界に戻るとその足で今度はギリシア神話へ向かう事にしたが果たして反応はどうかな。 
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