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レーヴァティン

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第十三話 狩人その十一

「深い、秘境の様な場所にいます」
「そのドラゴンはか」
「この森程ではないかと、それに」
 順一はさらに話した。
「森の中にいて洞窟等にはです」
「いないか」
「はい、そのドラゴンは」
「じゃあグリーンドラゴンじゃないのか?」
「森にいるドラゴンはこのドラゴンですが」
 このことは間違いないというのだ。
「果たしてグリーンドラゴンか」
「ここはあれだな」 
 久志がまた言ってきた。
「三人で見て回るしかないか」
「この森の中を」
「このままか」
「結局それしかないだろ」
 こう仲間達に言うのだった。
「やっぱり」
「確かにな」 
 智が久志のその言葉に最初に頷いた。
「空から見ないでもしないとな」
「そうだろ、だからな」
「いえ、一つ手があります」
 ここで順一が言ってきた。
「森全体を見ることが」
「どうするんだよ」
「空を飛びます」
 こうするというのだ。
「そうしてです」
「空をか」
「はい、舞空の術がありますので」
「それを使ってか」
「空を飛べばです」
「上から森全体を見渡せるか」
「魔術師の術でありますので」
 その舞空の術がというのだ。
「あります、ですから」
「それを使ってか」
「私が使えますので」
 他ならぬ順一自身がというのだ。
「空から観てきます」
「頼めるか」
「はい、では今から」
「そこで何か見られればいいな」
「ドラゴン自身が発見出来ればさらにですね」
「いいな」
「そうですね、では」
 こうしてだ、順一は早速智の家を出て空から森を一望した、そうしてから家の前で待っていた久志と智に言った。 
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