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星河の覇皇

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第六十三部第三章 気付いている者といない者その三十五

「余計にです」
「怖い」
「それが引き立っていますか」
「そうでした」
 まさにというのだ。
「ですから」
「それで、ですね」
「よかったというのですね」
「よかったと言えばよかったですね」
 そうなるとだ、スタッフ達に言うのだった。
「ただ。私としては」
「内相としては」
「また読みたいとは思いません」
 少し苦笑いになっての言葉だった。
「トラウマを刺激されます」
「内相がそこまで言われるとは」
「相当に恐ろしい漫画なのですね」
「読みたい様な読みたくない様な」
「そう思いますが」
「怖い思いをされたいのなら」
 それならばというのだ。
「読まれて下さい」
「何か微妙ですね」
「読みたい様な読みたくない様な」
「それはとても」
「夢に出そうです」
 そこまで怖いとだ、金は言うのだった。そのうえでスタッフ達にこう問うた。
「如何でしょうか」
「いえ、それは」
「どうも」
 スタッフ達は首を傾げさせてそうしてだった、苦笑いで断った。この漫画家は後にメジャーデビューし連合でも知られたホラー漫画家となった。モハマドの末娘は彼のアシスタント兼秘書兼妻となりその傍らにいる様になった。 
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