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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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338部分:第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその三


第二十八話 ミナ、一行に加わるのことその三

「じゃあ最初は誰なのだ?」
「私が行くわ」
 名乗り出たのは神楽だった。
「それでどうかしら」
「あら、その服なのね」
 黄忠がその彼女を見て声に笑みを含ませた。
「また凄い服を選んだわね」
「やっぱり私はこれだから」
 こう言うに止めた神楽だった。
「それでだけれど」
「いいと思うわ」
 黄忠は今度は目を細めさせて述べた。
「それじゃあ。最初は御願いね」
「ええ、それじゃあ」
 こうしてだった。まずは神楽が出て来た。するとであった。
「えっ、おい」
「これはまた」
「ああ、凄いな」
「似合ってるなんてものじゃない」
「必殺技だな」
 観客達が思わず息を呑む。何と彼女は巫女の服で来たのだ。
 その白を基調とした赤もある服を見てだ。観客達は呆然となった。これで流れは完全に劉備側のものとなったのである。
「次は誰なんだ?」
「一体誰なんだ?」
「それで」
「さて、それじゃあ」
 黄忠は大人の微笑みを浮かべて前に出た。
「私が行くわ」
「あっ、私も行きます」
 孔明も名乗り出た。
「それでいいですよね」
「ええ、いいわよ」
「それじゃあ二人で」
「行きましょう」
 今度は二人であった。その格好は。
「むっ、黒いスーツにタイトスカートか」
「それに黒縁眼鏡」
「おまけにストッキングもか」
「ポイント押さえてるな」
 黄忠の服である。彼女はその姿にしたのである。
「女教師ってやつか」
「いいねえ、刺激的で」
「わかってるよな」
「ああ、本当にな」
「さて、授業をはじめるわよ」
 そしてこんなことも言ってみせたのであった。
「皆いいわね」
「は、はい!」
「わかりました、先生!」
 観客達も思わず言う。そして孔明も見るとだ。
「へえ、この娘もわかってるな」
「ああ、おっとりしてそうだけれどな」
「わかってるわかってる」
「本当にな」
「はわわ、何か大反響ですう」
 孔明はそんな彼等の声を視線を受けて戸惑った声をあげる。見れば彼女の服は水兵の服だ。白地にズボンだがそれがまたよかった。
「私の格好そんなにいいですか?」
「凄く可愛いわよ」
 黄忠はその彼女を見て微笑んで話すのだった。
「その服で正解だったわね」
「そうですか」
「これで流れをさらに掴んだし」
「私の服ってそんなにいいですか」
「ズボンにはズボンの色気や可愛さがあるのよ」
 黄忠はこのことを指摘した。
「そういうことだからなのよ」
「ズボンにはズボンの、ですか」
「そういうこと。いいわね」
「はい、わかりました」
 こんな話をして観客の心をさらに掴んだ彼女達だった。そして次は。
「おおおっ、メイド!?」
「それにお嬢様の格好か」
「これまた押さえてるよな」
「ああ、いいよいいよ」
 趙雲と張飛だった。趙雲はメイドの格好をしていて張飛は黄色いふりふりのドレスである。二人はその格好で一緒に出たのである。
 
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