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守護者に俺はなる!!!

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この子の名前は・・・

レースが始まり海を進んでいる俺達。スタート時はあれだけいた船も今は一隻も見当たらない。

チョッパー「他の船が見えなくなった」

ウソップ「それぞれが思い思いのコースを辿ってるからなぁ」

サンジ「今の内にメシ作っておくか」

ルフィ「賛成!!」

ナミ「船の被害も調べておいてゾロ」

ゾロ「俺一人でかよ!!」


そしてそれぞれが自由に過ごす。

ユウ「……」

ビビ「どうかしたんですかユウさん」

ユウ「ビビか」

俺は甲板に残り海を眺めていた。

ユウ「少し気になる事があってな」

ビビ「気になる事…ですか?」

ユウ「ああ。ま、勘違いならいいんだけどな。サンジが飯作ってるし、俺達も行こう」

そして俺とビビも食堂に入る。すると、ゾロが子供を連れて来た。

ユウ「どうしたんだゾロ、その子供」

ゾロ「密航者だ。ま、ガキとは思わなかったがな」

チョッパー「気絶してるぞ」

子供を布団に寝かせ、チョッパーが看病する。

ナミ「酷い男ね。こんな子供にまで容赦ないんだから」

ゾロ「仕方ねぇだろ、銃持ってんだぞ!」

ビビ「でも、それでもさすがに…」

「「ゾロ酷~い」」

ゾロ「テメェ等…」

ルフィとウソップがおちょくりながら言う。

「う、ううん…」

すると子供が目を覚ます。

チョッパー「あ、目を覚ました!」

「…鹿が喋った!!」

チョッパー「鹿じゃねぇ!トナカイだ!!」

「もっと変だ!!」

チョッパー「うるせぇぞコノヤロー!!!」

「バ、ババ、バ…」

ナミ「ダメよ。化け物なんて言っちゃ」

子供が言おうとした台詞をナミが止める。

ビビ「安心して。トニー君は優秀な医者だから」

レモーネ「まぁ、感情表現は下手だけどね」

チョッパー「バカヤロー!褒めたって何も出ねぇよ!コノヤロー♪」

ナミ「こんな感じ」

本当に相変わらず感情表現が下手だなチョッパー。すると子供は何かを探し出す。

ナミ「探してるのはこれ?」

子供から取り上げた銃を見せる。

ナミ「こんな物持って海賊船に乗り込んで来たら、殺されたって文句言えないのよ。目的は何?誰に指示されたの?」

「……」

ナミの質問に答えない子供。

チョッパー「ま、この子体調がよくないんだよ。後にしよ。それに…」

「殺すためだ」

子供が言葉を話し出す。

「お前達を殺して金を作る為だ!!」

ユウ「なるほど。分かりやすい理由だな」

ナミ「だけど、何でこの船なの?」

ウソップ「そりゃ決まってるさ」

ウソップが会話に混ざって来る。

ウソップ「俺達はかの有名な麦わら海賊団だもんな!」

自慢げに言うウソップ。

「知らないよ!この船が一番弱そうに見えたんだ!!!」

ウソップ「は~い笑うとこ」

ルフィ「あひゃひゃひゃひゃ!!!」

思ってた言葉ではなく、ウソップはそう言う。で、ルフィだけが笑っていた。

「笑うな~!俺は本気なんだぞ!!」

チョッパー「止めろよ。お前体が…」

「近づくな~!!」

止めようとしたチョッパーは吹き飛ばされる。

ルフィ「海賊が命狙われるのは当ったり前だ。半端な覚悟じゃ、俺の相手は務まらねぇぞ?」

するとロビンが能力を使い、子供に銃を渡す。

「!?」

ロビン「本気を見せてちょうだい。それとも…ただのハッタリ?」

ウソップ「コラコラ」

挑発するロビンに注意するウソップ。

「馬鹿に済んな…コノヤロー!!!!!」

子供はルフィに銃を発砲する。だが…

ユウ「悪いな。いきなりウチの船長(てっぺん)は取らせられないんでな」

銃からは弾は出ず、代わりに花が飛び出ていた。

「な、なんだよこれ~!!!?」

ルフィ「おいユウ、俺は別に撃たれても平気だぞ」

ユウ「分かってるよ。だがな、俺は副船長…お前の部下だ。船長を簡単に取らせるのは、黙ってられなくてな」

ルフィ「そっか」

俺の言葉に嬉しそうな顔で言う。

ユウ「悪いな。俺は悪魔の実の能力者なんだよ」

「あ、悪魔の実…」

ナミ「そうよ。知らない?」

「お、俺は船から出た事ないから…」

ナミ「まか不思議な木の実でね。カナヅチになるのと引き換えに、人間離れした能力が手に入るのよ。ウチではロビンと船長のルフィ、レモーネ、お兄ちゃん、そしてそのチョッパーも能力者」

ナミが丁寧に船に乗ってる能力者を教える。

「この鹿が?」

チョッパー「トナカイだ~!!」

鹿と言われ怒り巨大化するチョッパー。

「クッ…殺せよ」

ユウ「なに?」

「さっさと殺せよ!チキショ―、とっとと殺れ!!!」

ナミ「いい覚悟ね。と言いたいとこだけど、随分と命を軽く見てんじゃない?」

「海賊に説教されたかねぇ。構うもんか。希望もねぇのに生きたって意味ねぇし…俺なんかどうせ、無駄な存在なんだからよ!!」

ナミ「…ゾロ、刀借り」

ユウ「っざけんな!!!!」

そう言った瞬間、俺はガキを殴る。

チョッパー「ユウ!!?」

ユウ「生きてる意味がねぇ?無駄な存在?ガキが舐めた口聞いてんじゃねぇぞ!!!」

俺は片手でガキを持ち上げる。

ウソップ「お、おいユウ!落ち着け!!!」

チョッパー「そうだよユウ!!相手はまだ子供なんだよ!!!」

ユウ「ガキだからなんだ!!こんな舐めた事言うガキ…死にてぇなら俺が殺してやるよ!!!」

俺は目を光らせながら言う。【川神鉄心や最強の弟子ケンイチの長老達みたいな感じ】その光景を見たゾロやサンジは、本気で危ないと思ったのか俺とガキの前に立つ。

ゾロ「おいユウ!」

サンジ「少し落ち着けって」

しかし俺は、2人の言葉に耳を傾けない。すると今度は、ナミやロビン、ビビ、レモーネが止めて来た。

ナミ「お兄ちゃん!さすがにやりすぎよ!!」

ビビ「そうですよユウさん!」

レモーネ「子供の言った事じゃない!!」

ロビン「そうよ。少しは落ち着いて」

ユウ「…分かった」

四人の言葉に、俺はようやく落ち着いた。

ユウ「少し外に出てくる。サンジ、俺の分は避けといてくれ」

サンジ「あ、ああ…」

そして俺はキッチンから出て行った。因みに子供は俺が怖かったのか涙を流していた。俺は船首に行き海を眺める。

ユウ「……」

あ~あ。あいつ、昔の俺やナミとダブるんだよな。だから許せなかったんだ。簡単に命を粗末にする事を…

ナミ「お兄ちゃん」

ユウ「…ナミ」

振り返ると、ナミが毛布を持って来ていた。

ナミ「これ、そのままじゃ風邪ひくよ」

何時の間にか降ってた雪。俺の体などにも結構積もっていた。

ユウ「悪いな。気が付かなかった」

ナミ「……」

俺は毛布をかぶると、ナミがそのまま一緒に入ってくる。

ユウ「ナミ?」

ナミ「ユウお兄ちゃん…昔の事思い出してた?」

ユウ「…ナミにはお見通しか。ああ、あいつ昔の俺やナミ達と被って見えたんだよ。だからだな、あれだけ怒ったのは」

ナミ「そっか」

ナミは俺にギュッと抱き着く。

ナミ「確かにあの子は、昔のあたし達にそっくりね。生きる希望も何もなかった。でも、生きていればお兄ちゃんみたいにそいつを倒してくれる相手がいる。だから…」

ユウ「…そうだな」

俺もナミの肩を抱き寄せる。

ナミ「お兄ちゃん…チュッ」

ナミは俺にキスをする。

ユウ「急にどうしたんだ?」

ナミ「別に。ただしたかっただけ」

ユウ「そうか」

それから暫く、俺達は海を眺めていたのだった。

ビビ「いいなナミさん」

レモーネ「抜け駆けよね」

ロビン「いいじゃない。私達も後でしてもらえば」

女性達はそんな会話をしていた。

サンジ「おんのれぇぇぇユウぅぅぅぅぅぅぅ!!!!我が愛しのナミさんとあんな羨ましい事をぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」

ゾロ「何言ってんだこのアホは」

サンジ「なんだとマリモ野郎!!」

ゾロ「んだとエロ眉コック!!」

ウソップ「諦めろサンジ。お前が入る隙間は存在しない」

サンジ「うるせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」

ウソップの言葉に撃沈するサンジであった。

チョッパー「サンジィィィィィ!!!?医者ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」 
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