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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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235部分:第二十話 公孫賛、気付かれないのことその十一


第二十話 公孫賛、気付かれないのことその十一

 そしてその次は青く長い髪の涼しげな顔の男だった。こちらは知的な印象だ。
「風間火月だ」
「風間蒼月といいます」
 二人はそれぞれ名乗ってきた。
「こっちで召抱えてくれるそうだな」
「食事と家があるとか」
「ええ、そうですわよ」
 袁紹は二人に応えながら後から来た三人も見ていた。
 最初に来たのは赤い髪と青いパンツの精悍な青年、次は黒い肌に黒い髪の青年、それと大柄な中年の男、この三人だった。
「天童凱」
「パヤック=シュビック」
「イワン=ソコロフ」
 こう名乗る三人だった。
「何か知らないがこっちに来てたんだよ」
「とりあえず食べなくてはいけませんから」
「仕官という訳だが」
「俺達もそれでいいんだよな」
「そう聞いていますが」
 また火月と蒼月が言ってきた。
「こっちで雇ってもらえるんだな」
「そうなのですね」
「ええ、その通りですわよ」
 袁紹は彼等の問いにすぐに答えた。
「それでは間も無く戦ですし」
「ああ、暴れさせてもらうぜ」
「報酬の分は」
 こうして袁紹のところにまた人材が加わった。そして曹操のところにもだ。
「わかったわ」
「それで宜しいのですね」
 丈の長い黄色い服と青いズボンの辮髪の青年が曹操の言葉に応えていた。
「我等の仕官を受け入れて下さるのですね」
「喜んで」
 こう答える曹操だった。
「貴方達の力、見させてもらうわ」
「わかった」
「それならばだ」
 編み笠で顔があまり見えない緑の服の男と青と白の独特の模様をした着物に長く黒い髪の精悍な顔の男も曹操の前に立っていた。
「この斬鉄の技見せよう」
「新撰組副長付鷲塚慶一郎」
 二人はそれぞれ名乗った。
「それでいいな」
「天念理心流の剣、見てもらおう」
「この李烈火もまた」
 辮髪の男もいた。
「戦わせてもらいましょう」
「そして」
 曹操は今度は残る二人を見ていた。
「貴方達もね」
 大柄な力士と独特の存在感を見せる男の二人を見ていた。
「期待しているわよ」
「暁丸殿とロブ=パイソン殿です」
「これがお二人の名前です」
 曹操の左右にいる夏侯惇と夏侯淵が彼女に話す。
「この方々もですね」
「我等と共に」
「そうよ、また人材が加わったわね」
 曹操はこのことに満足していた。
「さて、それなら」
「はい、それなら今は」
「我等も」
 こう話してであった。その暁丸とロブ=パイソンも話してきた。
「ここに来たのも何かの縁っす」
「戦わせてもらう」
「ええ、宜しくね」
 曹操はここではにこりと笑ってみせた。
「本当に戦いが近いのだから」
「それではすぐにでも」
「進撃の用意を」
「そうね。大将軍が来られたらすぐにね」
 曹操は自身の左右にいる夏侯惇と夏侯淵の言葉に頷いて述べた。
 
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