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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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220部分:第十九話 劉備、張三姉妹を見るのことその六


第十九話 劉備、張三姉妹を見るのことその六

 観客達がまた歓声を起こす。
「ほおおおおおおおおーーーーーーーーーーっ!!」
「ほおおおおおおおおーーーーーーーーーーっ!!」
「天和ちゃーーーーーーーーん!!」
 まずはこの名前が出された。
「地和ちゃーーーーーーーーん!!」
「人和ちゃーーーーーーーーん!!」
「三人の真名ですよ」
 今言ったのはまた劉備だった。
「それで呼び合うことになってます」
「そうなのか」
 また頷く関羽だった。
「通称みたいになってるな」
「そうなんです、それが通称なんですよ」
「そうか。それにしても凄いな」
「アイドルだな」
 キングは三姉妹をこう評した。
「これは完全にな」
「ううん、本当にこれ程なんて」
 また言う舞だった。
「この舞台、想像以上よ」
「三人の息が合っているしね」
 馬岱は三姉妹の動きを冷静に見ていた。
「それも大きいわよ」
「確かにですね」
 孔明も頷く。そうして舞台を見ていく。一段落してからだった。
 まずは張角が言ってきた。
「それじゃあ皆」
「いつもの行くわよ」
「いいかしら」
 張宝と張梁も続く。そうして。
「皆大好きーーーーーーーーーーっ!!」
「皆の妹ーーーーーーーーーーーっ!!」
「とても可愛い」
 こう言うとだった。観客達がまたしても叫ぶ。
「ほおおおおおおおーーーーーーーーーーーっ!!」
「ほおおおおおおおーーーーーーーーーーーっ!!」
「この叫びは変わらないな」
 趙雲はその叫びを聞いて言った。
「これが三姉妹の応援の特徴か」
「そうみたいね」
 黄忠もそれに頷く。そして見ていると。
「あら」
「お母さん、どうしたの?」
「あそこで」
 娘に観客席のある場所を指差す。するとそこで。
「おい、押すなよ」
「そっちこそ押すなよ」
 悶着が起こっていた。
「押したのはそっちだろ」
「御前だろうが」
「何っ!?この野郎」
「やるのか!?」
「おう、やるか!」
「えっ、ちょっと」
 舞台でそれを見てだ。張角は困惑した顔になった。
 そのうえでだ。その場所に声をかける。
「皆、喧嘩したら駄目だよお」
「そうよ、そんなことしないでよ」
「明るく楽しく」
 張宝と張梁も言う。しかし喧騒はさらに大きくなる。
「御前が悪いんだろ」
「いや、御前だろうが」
「御前だ」
 こう話してだ。そのうえでだ。 
 つかみ合いになろうとする。それに周りも巻き込まれる。
「何だこいつ!」
「静かにしろ!」
「うるせえ!」
「やるのか!」
「おう、やってやらあ!」
「まずいね」
 キングがそれを聞いて呟く。
「これは」
「止めましょう」
 孔明が言う。
「ここは」
「いい加減にするのだ!」
 すぐに張飛が怒った。
 
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