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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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210部分:第十八話 劉備、関羽達と会うのことその六


第十八話 劉備、関羽達と会うのことその六

「その人がですか」
「俺達を召し抱えてくれるってのか」
「ええ、そうよ」
「その通りです」
 諸葛勤も太史慈もすぐに答える。
「それでどうかしら」
「我が主に」
「はい、僕達も困っていましたし」
「喜んでな」
 二人は明るい顔で即答した。
「是非御願いします」
「飯は食うけれど我慢してくれ」
「それはね。もうわかるわ」
 諸葛勤は骸羅のその巨体を見上げて微笑んで述べた。
「言われなくてもね」
「ははは、そうか。やっぱりな」
「それじゃあ。早速だけれど」
「波止場と道を造って」
「もう砦も築いてそこで孫策様達をお待ちするのがいいかしら」
「そうかも知れませんね」
 ここでこう話すのだった。
「その方が」
「よし、決めたわ」 
 諸葛勤は自分で頷いて決断を下した。
「それじゃあここはね」
「我々はここに留まり」
「そうよ、そのうえでね」
「砦を築いたうえで孫策様達を待ちましょう」
「そして」
 今度は山の向こうに目をやった。そのうえでの言葉だった。
「今度こそ山越を征服しましょう」
「そうですね、今度こそ」
 そうしてであった。彼女達は新たな仲間を手に入れてそのうえでこの地に留まり戦場に向かう用意をしていた。まずは砦を築くのだった。
 関羽達は今は徐州にいた。そこから北に向かおうとしていた。
「ところでなのだ」
「どうした?」
「聞いた話では北に兵を向けるらしいのだ」
 張飛がこう関羽に話していた。
「北になのだ」
「北というとだ」
 関羽はそれを聞いてすぐに察した。
「あれか。異民族だな」
「そうだな。おそらく烏丸だな」
 ここで趙雲も話に加わってきた。
「あの者達への征伐だ」
「それじゃあそっちに行くか?」
 馬超は参加に考えをやっていた。
「あの連中はどっちにしても放っておけないしな」
「そうね」
 黄忠は娘の手を取りながら述べた。
「私達も大人数だし。そろそろ仕官も考えて」
「仕官ですか。でしたら」
 ナコルルは彼女達の話を聞いて考える顔で述べた。
「袁紹さんか曹操さんですか」
「どちらも癖が強いわね」
「そうね」
 キングと舞が難しい顔になる。
「あの二人はどうにも」
「孫策さんよりもまだね」
「そうですよね。袁紹さんは何かお馬鹿なところがあるようですし」
 香澄は袁紹のその性格をよくわかっていた。
「曹操さんも微妙に危ういところがあるような」
「少なくとも私達には合わない人達だと思います」
 孔明がここで一同に話す。
「袁紹さんも曹操さんも」
「そういえば朱里」
 関羽はその孔明に顔を向けて言ってきた。
「御主の姉上は揚州にいたな」
「はい、孫策さんにお仕えしています」
「御主はその縁で孫策殿に仕官できたのではないのか?」
「それはそうですけれど」
 このことは認めるのだった。
 
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