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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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203部分:第十七話 孔明、推理をするのことその十二


第十七話 孔明、推理をするのことその十二

「何故かわからないがな」
「少なくとも出会いはあるか」
「今度は誰だろうな」
「何の話してるの?」
 そんな話をしているとだ。三人のところに璃々が来た。
「おっぱいの話してるの?」
「い、いやそれはだな」
「何というか」
「まあそうだけれどさ」
「そうなの」
「しかし。この娘は」
 関羽はその璃々をちらりと見て二人に言った。
「紫苑殿の娘だからな」
「そうだな。有望だな」
「大きくなるな」
「うん、私胸大きくなるよ」
 自分から言う璃々だった。
「お母さんにそう言われてるの」
「遺伝だな」
「そうだな」
「それしかないよな」
 三人は黄忠がそう言う根拠をすぐに察して述べた。
「私もだ。母上はな」
「私もだった」
「やっぱりそれだよな」
「お母さんが大きいと大きくなるのよね」
 璃々はかなり無邪気に述べた。
「じゃあ私も」
「そうだ。おそらくな」
「大きくなるからな」
「それは安心していいと思うな」
「うん、楽しみにしてるよ」
 璃々は明るく笑って話した。
「そうなるのをね」
 こんな話をしながらだ。一行は北に向かっていた。そこでまた出会いが待っていた。
 その頃だ。また闇の中でだ。影達が話をしていた。
「そうですか。紫鏡はですか」
「しくじった」
 一言だった。
「所詮はあの程度だ」
「そうですね。ただ」
「ただ、か」
「屍はまだあったな」
 こう言うのであった。その影の一つがだ。
「そうだったな」
「ある。河に放り込まれたがすぐに回収した」
「ならそれを使えばいい」
「そうですね。あの様な男でも」
 別の影も言うのであった。
「利用価値はありますから」
「ではそうするとしよう」
「そうされるとよいかと」
「ところでだ」
 ここでまた一人が言ってきた。
「これからのことだが」
「これから?」
「貴殿は確か既に宮中に入っているな」
「はい」
 影の一人が応えた。
「それが何か」
「それでどちらについている」
「大将軍の方に」
 そちらだというのである。
「ただ。宦官の方にもです」
「関係は築いているのだな」
「そちらも」
「御安心下さい。どうも曹操殿や袁紹殿にはあまりよく思われていないようですが」
「だがそれは既にわかっていること」
「そうだな」
「はい、それもその通りです」
 その影は周りの言葉に頷いたのだった。
 
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