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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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183部分:第十六話 孫策、刺客に狙われるのことその七


第十六話 孫策、刺客に狙われるのことその七

「確か」
「ううん、どういう世界なんでしょう」
 香澄も腕を組んで述べる。
「私、コロッケ作りましたし」
「ジャガイモやトウモロコシが不思議なのだ?」
「そうなのか?」
 張飛と馬超はその言葉に不思議な顔になった。
「普通にあるのだ」
「そうだよな」
「何かキングさん達の世界の私達の国ではそうした食材はこの時代になかったみたいですね」
 孔明はこれまでの話を総合してこう述べた。
「そういうことですね」
「そういうことになるの?」
 馬岱は蜂蜜水を飲みながら述べた。
「つまりは」
「そうみたいです。やっぱり私達の世界とは全然別ですよね」
 周泰もそれを言う。
「ダックさん達の世界って」
「違い過ぎて楽しいぜ」
 ダックは彼女の今の言葉に明るく笑って話す。
「何か知った顔触れもいるしな」
「そうだな。食い物も美味いのも変わらないしな」
 ビッグベアはステーキを食べていた。その好物のそれをだ。
「そういえばテリー達もいるみたいだしな」
「あいつ等ともまた楽しくやりたいな」
「ふむ。ライバルというわけだな」
 関羽は彼等のその話を聞いたうえでこう述べた。
「つまりは」
「ああ、そうさ」
「普段は楽しくやってそれで拳を交えるのさ」
「ふむ。つまりあれか」
 趙雲はここまで聞いて述べた。
「強敵と書いて『とも』と呼ぶのだな」
「何か面白い表現ですね」
 黄忠は今の趙雲の言葉を聞いて述べた。
「今のは」
「そうじゃな。わし等もそうなりたいものじゃな」
 黄蓋はその黄忠を見て笑いながら述べてきた。顔は酒のせいで真っ赤になっている。
「是非な」
「そうですね。聞けば黄蓋殿の弓の腕前も」
「ははは、一度お互いに見てみるとしようぞ」
 二人でこう話すのだった。
「是非な」
「はい、では明日にでも」
 そんな話をするのだった。そしてその時だ。
 張昭と張紘の二人はだ。同じ席に向かい合って座ってだ。そのうえであれこれと話をしていた。
「しかし」
「うむ、恐れていたことだったけれど」
 それぞれ曇った顔で言っていた。
「蓮華様も狙われるとは」
「そして相手は?」
 ここでだった。濃紫の髪を後ろで団子にして覆いを被せた女が出て来た。鋭い赤紫の目に引き締まった口元を覆った黒いスカーフ、それに赤く丈の短い服を着ている。その彼女が二人の前に片膝をついて出て来たのであった。
「甘寧」
「わかったかしら」
「申し訳ありませんが」
 その美女甘寧はこう二人に述べた。
「まだ何も」
「そうなの、じゃあ聞くけれど」
「まずは立って」
「はい」
 二人は甘寧を立たせてさらに述べるのだった。
「それで席に座って」
「ゆっくりとお話しましょう」
「すいません、それでは」
 こうして三人の席になってだ。さらに話すのであった。
「それでだけれど」
「十常侍の可能性は」
「それが今回は違うようです」
 こう二人の問いに応える甘寧だった。
「どうやら」
「違うのね」
「では一体何者なのかしら」
「曹操や袁紹かとも思ったのですが」
「あの二人はないわね」
「どちらもね」
 二人は両者である可能性は即座に否定した。
 
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