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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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162部分:第十四話 袁紹、お宝を探すのことその十一


第十四話 袁紹、お宝を探すのことその十一

「ってことは」
「本当に温泉か」
「あれ、あんた達は」
「あの時の」
 文醜と顔良がここで彼女達に気付いた。
「何でこんなところにいるんだ?」
「どうして」
「いや、たまたまここに来たのだ」
「熊やらに遭ったけれどな」
 袁紹側と直接面識のある張飛と馬超が応える。
「これから南に行こうと思っているのだ」
「揚州の方にな」
「ふうん、そうなんだ」
「その前によかったら」
「ええ、いいですわよ」
 袁紹も言ってきた。
「随分大きなお風呂になりましたしね」
「ううむ、まさかこんな展開になるとはな」
 関羽は腕を組んで考える顔になっていた。
「温泉か」
「けれど悪いお話ではないですよ」
 ナコルルが関羽に対して言う。
「ここは御言葉に甘えても」
「そうか」
「さあ関羽」
 曹操は思わせぶりな顔で関羽に顔を向けて言ってきた。
「一緒に入りましょう」
「華琳様、では」
「私達も」
 曹仁と曹洪はもう服を脱ぎはじめている。曹仁の下着はピンクのブラとショーツで曹洪はコバルトブルーである。それぞれ下着にはこだわりがあるようだ。
 曹操も白い下着姿になっていた。そのうえでまた関羽に話す。
「入りましょう」
「是非」
「ええ、じゃあね」
「では鈴々達も入るのだ」
 張飛も服を脱ぎはじめていた。
「今は一緒に」
「はい、それじゃあ」
「今から」
 ナコルルと香澄もだった。こうして皆で風呂に入る。それからだった。 
 全員で風呂に入るとだ。袁紹はにこりと笑って言う。
「お宝は見つかりませんでしたけれど」
「温泉は見つけたっていうのね」
「華琳、わたくしに感謝しなさい」
 その笑顔で曹操に言ってきた。
「今回はわたくしの勝ちになりますわね」
「あら、お宝は見つかっていないわよ」
「それでも温泉とさらに素晴しいものが見つかりましたわよ」
「成程ね」
 曹操はその一言でわかったのだった。
「そういうことね」
「その通りですわ。それにしても」
 ここで曹操側の面々を見てだ。続いて自分達も見てだ。こう言うのであった。
「胸に関しても」
「何よ」
 荀彧がすぐに反応を見せる。
「胸がどうしたのよ」
「荀彧さんの穴でわたくし達の勝利になっていますわね」
「大きさは関係ないわよ」
 その言葉にすぐにムキになって返す荀彧だった。
「それは。そもそもそれを言ったらね」
「それを言ったら?」
「孫家には誰も勝てないじゃない」
 こう言うのである。
「あんた達の誰もあそこには勝てないでしょ」
「うっ、あれは確かに」
 孫家の名前が出るとだった。さしもの袁紹も怯みを見せた。
「かなりのものですわね」
「あの家の面々には何時か思い知らせてやるんだから」
 何故か胸のことになると殊更ムキになる荀彧だった。
「後何か黄忠とか厳顔っていうのが大きいらしいけれど」
「ああ、その人達ですね」
 孔明はその二人の名前を聞いてすぐに応える。関羽一行は曹操側と袁紹側の間にいるようにしてだ。そのうえで少し離れた場所で風呂に入っていた。
 
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