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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第八十五話 いざ、ゾンビ狩りへ

~レン side~

レン「うぅ~、緊張する。」
フカ次郎「なーに、緊張してるのさ。」
レン「誰のせいだと思ってるの!?」

フカの襟を掴み、これでもかと揺さぶる。

その理由は遡ること一時間前。
とある酒場のテーブルにて、

レン「~~♪」
ピトフーイ「ご機嫌ねぇ。」
レン「はい! だって今日からバイオハザードコラボ! しかもBoBの上位陣と一緒ですから! フカのお陰で!」

いっつもフカには振り回されっぱなしだけど、感謝感謝!

フカ次郎「あっ、そうだ。」
レン「ん、なに? フカ。」
フカ次郎「何かALOの最強さんが参加するって。」

それを聞いてピシリと動きを止める私。
ALOとはフカのやっているもう一つのゲームです。
そのゲームの最強プレイヤーさんが、、、参加?
つまり、私達と、一緒にこのコラボを?

レン「ね、ねぇ、フカ。 それって何時くらいに分かった?」
フカ次郎「んーと、三週間くらい前かな?」
レン「フカーー!!!!」

以上、説明終了です。

エム「いつも通りにしていれば問題ない。」
レン「って言いますけどエムさん。 何事にも心の準備ってものが、」
シノン「っと、やっと見つけた。」
レン「ううぅぅわあぁぁぁ!!??」
シノン「・・・何でそんなにビビってるのよ。」
ピトフーイ「ハァイ! シノンちゃん。 いきなりだけど『ヘカート』売って!」
シノン「残念だわ。 コラボが始まる前に一人居なくなるなんて。」

そう言ってピトフーイさんに『ヘカート』を向けるシノンさん。

レン「って、ストップ! ストップです、シノンさん!」
シノン「・・・そうね。 余り無駄な時間はかけられないものね。 すぐに終わらせるわ。」
レン「終わらせちゃダメです!」
サクマ「そこら辺にしておけ、シノン。」
シノン「・・・サクマが言うんだったら。」

第三回BoBのもう一人の優勝者、サクマさんに頭を撫でられながら宥められると少し顔を赤くして『ヘカート』を仕舞うシノンさん。
これは出来ちゃってますね。 うん。

キリト「えっと、俺達にも紹介してくれないかな。」
シンタロー「でかいのがエムで、そこのが武器マニアのピトフーイ、小柄なアバターのレンにコミュニケーション能力が高すぎるフカ次郎だ。」
キリト「そっか。 俺とアーサー以外は顔見知りなんだったな。 俺はキリトだ。」

第三回BoB三位のキリトさんとシンタローさん。
それとBoB本選上位陣のエネさんとコノハさん。
そして、

アーサー「昨日ALOからコンバートしてきたアーサーだ。 よろしく。」

ALO最強プレイヤーだというアーサーさん。
アバターは180はあるであろう長身とがっちりした体。
白髪で茶色のコートを着た少し渋い感じだ。

武器は、見た感じは水平二連銃身のアサルトライフル『Glboa Snake』二丁。
それと『デザートイーグル』。
かなりの重武装です。

キリト「しっかし、本当に羨ましいよ。 そのアバター。」
シンタロー「同じレアアバターでも『男の娘』と『イケメン』だもんな。」
アーサー「はっはっは。 リアルラックの差だ。」
エネ「はいはい、無駄話はそこまで。」

今回のコラボ中は完全な安全地帯は無くなります。
個人のアイテムを入れる箱以外の全てのオブジェクトが破壊可能になります。
ゾンビは最初は街の外の地下ダンジョン及びその周辺からポップし、その後、街でもポップするようになります。
ゾンビに噛まれた場合は限られた数用意されたワクチン以外では治す方法がないので回復アイテムは持たずに全て銃弾にします。
また、部位欠損のバッドステータスは通常の倍の時間をかけて治ります。

ゾンビをプレイヤーが倒した総数によってエリアにポップするゾンビの強さが上がったり、ボス級がポップしたりします。

そして最も注意しなくてはならないのが、このコラボ中はプレイヤー間のバトルはご法度という事です。
これを破った場合には後でリンチにあいます。

コノハ「注意事項はこのくらいかな。 後は噛まれないようにするだけ。」
シノン「コラボの開始は十二時から。 あと十五分くらいね。」
シンタロー「さて、どうする? 危険を覚悟で100%ワクチンのある地下に潜るか、暫くは安全な地上に留まるか。 因みに地下に潜るなら早めにな。 あと五分もすれば地下に潜る先行隊が出発する。」
アーサー「決まってるだろ? もちろん地下に潜るぞ。」
キリト「あぁ。 ハイリスク・ハイリターンだ。 生粋のゲーマーなら絶対に行くさ。」
シンタロー「当たり前か。 なら急ぐぞ。 車一台とバギー三台を用意してある。」
ピトフーイ「手際良いわねぇ。」
シンタロー「乗り物は毎回毎回取り合いになるからな。 二週間前から予約してた。」
レン「あれ? でもバギーは二人までで車は四人までですよね? 一人分足りないんじゃ、」
シンタロー「アーサー。」
アーサー「ああ。 俺は跳んで行けと。 方向は?」
エネ「北よ。 街を出て大体500mくらいの近い場所にあるから。 これがマップね。」
レン「えっ? どういう事ですか?」
サクマ「見てれば分かる。」
アーサー「じゃあ先に行ってる。」
キリト「すぐに追い付くと思うから。」

それを聞いたアーサーさんは大きく跳び上がり、、
って、えぇっ!?
ビルの壁から壁へとジャンプして行きました。

ピトフーイ「へぇ、凄いわね彼。」
エム「どういう原理で、」
シンタロー「簡単だ。 筋力値とジャンプ力は比例するからな。 それを利用しただけだ。 相当、必要ではあるけど。 さて、俺達も向かうぞ。」

シンタローさんの用意した乗り物に乗って郊外にある地下ダンジョンへと向かいます。

そして地下ダンジョンの入り口にはプレイヤーが集まっていました。
そこでアーサーさんと合流しました。

「おおっと、こりゃ珍しいお客さんだ。 お前ら! GGO本選の常連さんとスクワッド・ジャムの強豪が来てくれたぞ!」
「ッハッハァーー! これで百人力だぁ!」

集まっていたプレイヤー達(およそ二十人)から歓声が上がります。

「必要ないとは思うが、ワクチンを手に入れたら、」
シンタロー「あぁ。 生きて出てきた奴等でジャンケン、だろ?」
「流石だな。 っと、そっちのは見ない顔だな。 お仲間か?」
シンタロー「あぁ。 ALOからコンバートしてきたんだ。」
アーサー「アーサーだ。 よろしくな。」
「ALOのアーサーか。 こちらこそよろしく頼むぜ。」
「おい待て! ALOでアーサーって言ったらALOの最強プレイヤーだぞ!」
「別ゲーの最強プレイヤーか! 本当に豪華なメンバーだな!」
「でもよぅ、最強とは言っても別のゲームからのコンバートだろ? 平気なのか?」
シンタロー「強さは保証するさ。」
「アンタがそう言うなら相当な強さなんだろうな。 っと、そろそろ時間だ。 野郎共! それとお嬢さん方、出発するぞ!」
「「「「「おおおおぉぉぉーーー!!!」」」」」

ダンジョンの中に入ってすぐに電車があり、それに乗ってさらに奥まで進みます。

「確認だが、このダンジョンは奥の方で道が3つに別れている。 ここで3チームに別れて行動。 幸い無線は通じるからな。 ワクチンを見付けたらインカムで報告、その後脱出だ。 だが、ワクチンの報告以外では出来る限りインカムの使用は控えてくれ。 それともう一つ、このダンジョン内にはボスが放し飼い状態になっている。 注意するべきはその素早さと伸びる舌だ。 見付かったら相討ち覚悟で殺れ。 他に何か質問は?」

全員が首を横に振ります。

「よし、なら後三分後に目的地に到着する。 今の内にチーム分けとそれぞれのポジションを決めておこう。」

そしてチームに分かれたのですが、私達は予定通りと言うか何と言うか元々予定していたチームになりました。

電車が止まり、着いたのはまるで地下鉄の駅のホームのような場所。
それからどんどん奥に進んでいくと途中で分厚い扉が行く手を阻みました。

「コラボ開始前に来れるのはここまでだ。 後は待つしかない。 残り・・・・一分だ。」
「グレネードランチャーの嬢ちゃん。 開始して扉が開くと同時に撃ち込んでくれ。」

え、それこっちにまで被害が及ぶ気が、

シノン「心配無用よ。 ドアの開閉はこっち側で好きにやれるらしいから。」
レン「あっ、そうですか。」

・・・・心を読まれた!?

「五秒前! 四! 三! 二! 一! コラボ開始だぁ!」

その言葉で扉が開かれ、フカが戸惑いなくグレネードを打ち込みます。
そして扉を閉めると、ドン! という鈍い音が鳴りました。

そして扉をもう一度開き、中に突入します。

~side out~ 
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