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Angel Beats! 空を駆ける銀の翼

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第一話 目覚めと混乱

 
前書き
始まりました、本編第一話です。
多分更新速度はこの程度になると思います。


遊佐さんを喋りさせすぎたかな・・・ 

 
「ここはどこだ?」
北上が目を覚ますと、そこは紫電改のコックピット内だった。空は一面の青で、下には森が広がっている。
「確か俺はB29に体当たりをしたはずだが・・・」そう言って辺りを見渡すも、B29はもちろん上官や僚機の機影すら見えない。無線に話かけてみるも応答は無く、雑音が聞こえるだけである。
「しかし此処は何処だ?燃料も心許ないから何処か空き地にでも着陸するか。」
そのまま飛んでいると、向こうに何か建物の姿が見えて来た。
「あれは・・・学校か?おっ、ちょうどいいとところに空き地がある、そこに着陸しよう。それにあそこが学校なら松山基地の場所を聞けるかもしれん。」 と呟きながら森の中にぽっかり空いた空き地に着陸するために高度を下げた。
空き地に着陸した後、被弾した箇所を確認するために機体から降りて機体の点検を始めるが、何故かどこにも被弾箇所が見当たらなかった。
(おかしい、あの時絶対被弾したのに被弾箇所が無い。っ!そうだ!あの時燃えたのだからその跡があるはずだ!)そう思った北上はもう一度機体を見渡したが、機体が燃えた痕跡も無かった。
(どういうことだ?とりあえずさっき見かけた学校の生徒に厚木基地の場所を聞くか)そう気持ちを切り替えた北上は、紫電改に木の枝などを載せて簡単な偽装をしてから、学校があると思われる方向に進んで、ふと立ち止まった。
「そこに居るのは誰だ。」
「っ!・・・よく気がつきましたね。」
「気配には敏感なんでな。」そう言いながら声がした方を振り向くと、そこには制服らしきものを着た金髪の女の子がいた。
「貴様。誰だ」
「そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ。あと私は遊佐です。」
その解答に一瞬毒気を抜かれたようだったが、警戒を続けたまま
「そうか。俺は帝國海軍上等飛行兵曹の北上 晃だ。貴様に聞きたいことがある。」
「帝国海軍・・・?そうですか。
それと貴様と言うのはやめてください。」
「確かに無礼だったな。すまない。だが遊佐さん、その制服はなんだ?それに空襲はどうなった。」
そう、北上が遊佐に会って最初に違和感を覚えたのはその服装だった。それは北上が知っている太平洋戦争末期の日本の高校生のそれとは全く別物だったからだ。
「この制服は私達、『死んだ世界戦線』の制服ですよ。それと空襲とは何のことですか?」
「死んだ世界戦線?まさか此処は死んだ世界なのか⁉︎」
「はい。そうです。此処は死んだ世界です。」
「死んだら靖國に行くのではなかったのか・・・」
「此処は青春を送れなかった人達が来るんです。それとお願いがあります。私達死んだ世界戦線に入ってください。」
「・・・それはどんなものなんだ?」
「私達は今は『天使』と敵対していますが、最終的な目的は理不尽な人生を送らせた神に復讐することです。」
「何だと!八百万の神に復讐だと!なんて事をしようとしているんだ!八百万の神々は我々を守ってくださっているのだぞ!そんなのに入れる「待ってください。あなたも神に対して何か思っているのではないですか。」っ!」
そう言われて北上の脳裏に浮かび上がったのは、初めて空から見た空襲の光景だった。『神州』と言われ、神に守られているとされていた本州にある街の真っ赤に燃えていた。そんな光景だった。
「・・・復讐をしたいとは思わんが、聞きたい事ならある。しかしそれがどうしてわかった?」
「さっきあなたが少し迷った目をしていたからです。それで入っていただけますか?」
「・・・少し考えさせてくれないか。」
「わかりました。ただここにいると危険なので、本部へ行ってください。」
「危険とはどう言う事だ?」
「何もしないでいると天使に消されますから。」
「消されるだと⁉︎」
「はい、詳しくは本部で聞いてください。本部は校長室にあるので、案内図を見て貰えばいけると思います。」
「連れて行ってくれないのか?」
「仕事がありますので。」
「なら仕方ないな、わかった。」
「学校はこの方向で合っているか?」
「はい、そのまま行ってくだされば校舎に着きます。あと校長室に着いたら名前を言ってから入って下さい。」
「了解した、有難う。」
そう言って北上は歩き出した


S S S
これが俺と死んだ世界戦線との出会いであり、そして新たな戦いの始まりだった。 
 

 
後書き
文で変なところがあったら教えていただけると幸いです。


北上は自分が死後に昇格したことを知らないため上等飛行兵曹だと思っています。
六月十九日 後半の流れを改正 
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