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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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研究所(リビング)にて



サトシ達がリビングに戻ると、テーブルには
普段のように人数分のパスタが並んでいた。







サトシ:「今日は塩味か♪」



ヒカリ:「昨日は明太クリームだったわね」




マリナは保護されたシェルダーを治療する
役割を新たに担った為
献立を考える事に手がまわらなくなり
毎日の食がパターン化されていた。




ヒロシ(あの日以来、シルフはどこに
ポケモンを隠したんだろう、、、)




タケシ:「マリナさんが作ってくれるなら、
毎日がパスタでも俺は構いませんっ」




サトシ:「タケシはいつ作るんだ?」



ヒカリ:「そうよねっ。料理なら
女子より女子力高いのにっ」



タケシ:「仕方ないだろっ。カツラさんが、
料理はヒカリかマリナさんのが良いって
言い張るんだからなっ」




ヒロシ:「そう言えばカツラさんは?」



皆が気づくと、
リビングにカツラの姿はなかった。




マリナ:「カツラさんなら実験室よ。
さっき呼びに行ったけど、
手が離せない様子だったわっ」




サトシ:「実験かー、、なら、先に食おうぜ!」



ヒカリ:「そうね!いただきまーす」




皆は先に昼食をとる事にし、
五人はテーブルを囲みパスタを食べながら
話をした。




サトシ:「、、、なぁヒロシっ」



ヒロシ:「ん?」



サトシ:「ミドリ主任達、どうしてるかな?」



サトシはミドリ主任達のその後が気になり、
ヒロシに問いかけた。



ヒロシ:「、、、解雇になったって事は
潜入捜査で聞いたけど、消息はわからないっ」



ニドキング事件の後、サトシ達は
育成施設が崩壊した日を(さかい)に、
ミドリ主任達の居場所がわからなくなり、
連絡を取る事も出来なくなっていた。

知っている情報としては、ヒロシが先日
潜入捜査でヤマブキシティに潜入し
社員同士の会話で聞いた、
”育成施設の研究部が解散し、
ミドリ主任を含む元孵化施設職員が解雇に
なった事”だけであった。



サトシ:「何かあったら
エスパーポケモンを使って連絡するって
以前言ってたんだけどな、、」



タケシ:「もしや、口封じの為に
シルフに収容されたなんて事は、、、」



マリナ:「収容ならまだしも、
最悪の場合、、、」



サトシ:「!」
ヒカリ:「そんな!」



ヒロシ:「とにかく、今は
考えていても仕方ないっ。
それに、潜入捜査の時に聞いたのは
”解雇された”って事だけだし、
シルフを追って行けばミドリ主任達の
居場所もわかるかも知れないっ」



マリナの一言で、皆の頭に
”抹殺”と言う文字が浮かんだが、
ヒロシが上手くフォローした。



サトシ:「そうだな!
今はシルフを追わねーと!」



ヒカリ:「よーし、やってやるわ!」




タケシ:「ところで、育成施設が崩壊した今、
どこのポケモンを解放するんだ?まだ
シルフがどこにポケモンを移したのか
場所が分からないんだろ?」



ヒロシ:「そう、、。問題はそこなんだ。
最初の計画じゃ、ワタルさん達が
サントアンヌ号に集まった時に
奇襲を仕掛ける予定だったけど、
育成施設が崩壊したんじゃ奇襲どころか
ポケモン達の居場所さえ分からない、、。
どこか別の場所に
移しているとは思うんだけど、、」



ポケモン解放作戦に徹底して
取り掛かる予定だったが、サトシ達は
ポケモン達の居場所が分からない為
作戦の変更案すら立てられない状況だった。



 
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