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魔界転生(幕末編)

作者:焼肉定食
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第85話 失態

 熊本戦線に参加していた乃木希典は、第14連隊を率いて植木町で西郷軍と戦闘になった。
 乃木軍200名、西郷軍400名。
 どうにかこうにか乃木軍は奮闘し、包囲される前に撤退することが出来た。が、その時、天皇より預かっていた軍旗を西郷軍に奪われてししまうという大失態を起こしてしまったのだった。
 おそらく、西郷軍は歓喜し、一揆果敢に政府軍を打倒しようとしただろう。が、政府軍の猛攻にあい、西郷軍はいったん鹿児島に戻ることになった。

 そのころ、原城内でも大山がうろたえていた。
「これはどういうことでごわす?天草殿。岡田、宝蔵院二名がやられてしまったやられてしまったとのことではないか」
 大山は天草を恫喝した。が、天草は全く我、関せずと言った感じで魔界衆を見つめていた。
「何か言ったらよかか!!」
 大山は、顔を真っ赤にして怒鳴った。
「狼狽えるな、大山!!」
 逆に柳生但馬守に一喝させられてしまった。
 さすがに元大目付であり、柳生家元当主の柳生但馬守宗矩。
 その気迫に大山は押され、黙ってしまった。
「さて、大山様。落ち着きましたか?宝蔵院、岡田両名は倒れましたが、我らはまだ新免・宮本武蔵殿。そして、但馬殿を筆頭に名だたる剣豪がいまだ7人おりまする。そうでございましょう、但馬殿?」
 天草は但馬守を見つめて微笑んだ。
「その通りじゃ、四朗。岡田以蔵という者はよくは知らぬが、胤舜坊が殺られたのは、我が愚息・十兵衛は、それほど強いということだ。が、しかし、我らとて剣豪強者と呼ばれし者ども。必ずや十兵衛を倒す」
 但馬守は、居並ぶ剣士たちを見回して言った。
「では、但馬殿。今度は、私が参りましょう。私の斬馬刀が十兵衛の血を求めておりますゆえ」
 その刀の長さは2メートル。その刀の由来は人馬ともに切り捨てられるところからきているという。
 そして、それを又衛門が使ったのは、有名な鍵屋の辻の仇討事件である。
「その喧嘩、俺も参加させてもらおう。良いかな。荒木殿?」
 顔が長い大男が立ち上がった。前長州藩の喧嘩屋・高杉晋作だ。
「好きななされるがよかろう」
 荒木は、高杉を見ることなく、すたすたと歩きだした。
「又衛門、しくじるまいぞ」
 但馬守が鋭い声で荒木に声をかけた。
「承知」
 荒木は但馬守に振り向き、にやりと微笑んでみせた。
「では、参ろうか、高杉殿」
 荒木は高杉と主に十兵衛が進んでいる階へと進んで行った。
 
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