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レーヴァティン

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第一話 夢幻の世界へその二

 その八条大学の喫茶店の一つでだ、こんな話が為されていた。
「世界は一つじゃないか」
「ああ、そう言われてるな」
 二人の若い男が日本語で会話をしていた、二人用の席に向かい合って座って。
「よくな」
「パラレルワールドか」
「そうだよ、この世界があってな」
 そしてというのだ。
「別の世界もあるんだよ」
「そしてその別の世界がか」
「無数にあるんだよ」 
 それこそというのだ。
「数えきれないだけな」
「それこそ無限にか」
「ああ、無限にだよ」
 世界、それが存在しているというのだ。
「もう具体的にどれだけの世界があるかな」
「わからないのか」
「それこそ作家、世界中の漫画家や小説家やアニメーターや映画監督が創り出しただけのな」
「世界があるのか」
「もっと多いかもな」
「世界中の漫画家や小説家が創作したよりもか」
「宇宙かもな」 
 宇宙の全ての知的生命体が創造した数以上のというのだ。
「とにかくやたら沢山な」
「世界はあるんだな」
「パラレルワールドはな」 
 それこそという言葉だった。
「無限にあるさ」
「世界は俺達の世界だけじゃない」
「例えばアリスの世界があってな」
 不思議の国そして鏡の国だ。ルイス=キャロルが生み出した世界だ。
「ヒトラーが欧州を制覇した世界とかな」
「世界を征服した世界とかか」
「ああ、そうした世界もな」
「あったりするのか」
「人類が滅亡していたりとかな」
 そうした世界もというのだ。
「あるだろうな」
「そうした人間に都合の悪い世界もあるんだな」
「エルフやドワーフがいたりな」
「そっちの世界は面白そうだな」
「ハイテクだの魔法だのな」
 今度はこうしたものが話に出た。
「そうしたものがある」
「今以上の科学か」
「そんなのがある世界とかもあるだろ」
「魔法の世界もか」
「映画のドラえもんである様な世界がだよ」
 あまりにも有名な漫画に例えられた表現も出た。
「あるんだよ」
「そうなんだな」
「とにかくな」
「色々な世界があるんだな」
「俺達が今住んでいる世界以外にもな」
「そう思うと不思議だな」
「そうだろ、それでひょっとしたらな」
 熱心に話す方がこうも言った。
「俺達がその別の世界に行く」
「そうしたこともか」
「あるかもな」
「それじゃあ漫画とかラノベだな」
「そうだな、けれどな」
 それでもという言葉だった。
「実際にだよ」
「有り得るんだな」
「そうだよ、本当にな」
「他の世界にもか」
「絶対に行けないとかはな」
「言い切れないか」
「そうした話もあるだろ、世の中」
 そうした漫画やライトノベル、ひいてはアニメにある様な話がというのだ。ゲームでもよくある話であるであろうか。 
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