| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

『Over kill』

作者:零那
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

『Here』



此処へ来て、死んで。
此処で殺して、さぁ、早く。

死に場所探しは案外大変。
関係ない人には迷惑かけちゃダメでしょ。
だからシッカリ選ばなきゃね。

幼児期の記憶、消えることはない。
成長期の感触、消えることはない。
トラウマ、簡単じゃない。
腐りきった大人と社会が傷口を抉ってく。

見えない腐った連鎖をぶち壊したかった。
初めての殺人、死んでも忘れない。
儚き小さな命よ、悔やみきれない。

過ちを犯し続ける。
十字架を背負い続ける。
正常で通常な世界じゃ生きれない。

今の君の傷は、いつか誰かを、何かを、守る為の武器になる。
誰かにそう言われた。
後ろ指指されっぱなしの人間は何の役にも立たない。
そう言い残し立ち去った。

感情なんてのは無駄だと知ってる。
押し殺すのは慣れた。
だけど、誰かのイタミは放っとけなくて...。

ねぇ、どうしてこんなことになったの?
憎まなきゃならないなんて...
此の手で堕とさなきゃならないなんて...

ねぇ、此処で死のう。


 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧