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ロクでなし魔術講師とWの戦士

作者:西森
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偽りのQ/意外な告白者

アルザーノ魔術学園の講師として働く傍ら、仮面ライダーWとして戦うグレン=レーダス

そんなある日、ドーパントの手によってルミア以外の女子生徒達がグレンに告白し

「うひょひょ♪モテる男は辛いねぇ♪ 」

全然辛そうでない表情をしたグレンがデレまくるなか

「お前も食らえ!! 」

ついにルミアにまでもドーパントの魔の手が襲いかかった!

そしてルミアにドーパントが放った矢が当たりそうになったその時!

ガキィンッ!!

「えっ!? 」

「ちっ!? 」

何かがドーパントの放った矢に命中し、ルミアを守った。

その何かとは

「これは…クワガタムシ? 」

クワガタムシのような形をした機械であった。

ガシャッ!

そしてクワガタムシが変形し、携帯電話の形になると

♪~♪~

「わっ!? 」

携帯電話から突然音が鳴り出し、ルミアは驚いた。

この世界の通信手段は主に宝石型の通信魔導器なため携帯電話なんておそらく存在しない

「えと…え~と!? 」

だがルミアは知らないうちにボタンを押すと

『はじめましてルミア=ティンジェル 』

「わっ!? 」

携帯電話から知らない人の声が聞こえてきた。

「あ…あなたは誰ですか? 」

ルミアが声の主に尋ねると

『そういえば君達と話すのは初めてだったよね。僕の名はフィリップさ 』

「あ…あなたがフィリップさん!? 」

初めてフィリップと会話するルミア

『状況は全て理解している。これはドーパントの仕業だよ 』

「そうなんですか!? 」

フィリップからドーパントの仕業だと聞かされたルミアは

「先生、目を覚ましてください! 」

グレンに話しかけるが

「何だルミア?もしかしてお前も俺にコクりたいのかなぁ♪ 」

「せ…先生…!? 」

グレンはすっかりデレてしまい使い物にならなかった。

「どうしようフィリップさん、先生までドーパントに操られちゃったよ!? 」

『あれが操られているかどうかは考えものだね 』

寧ろ操られているというよりあれがグレンの本性なのかもしれない

『だがグレンのことは全て検索済みだ!ルミア、今から僕が言う人物を急いで連れてきてくれ 』

「わ…わかりました 」

フィリップに言われ、教室を出たルミアが連れてきたのは…

「ルミア=ティンジェルから聞いたぞグレン=レーダス!貴様、講師という立場でありながら女子生徒達と交際しようと企んでいるらしいな!! 」

グレンの講師の先輩であるハーレイであった。

「あっ、ハーレム先輩 」

「ハーレイだ!決してハーレムではない!!私の名前はハーレイだと何度言えば気が済むんだ!!大体貴様は前から… 」

とルミアに呼ばれたハーレイがグレンに説教しようとしたその時

シュッ!!

「うっ!? 」

ドーパントの繰り出した矢がハーレイに命中した。

すると…

「私は前からお前のことが好きだったのだ!! 」

ハーレイまでグレンに告白してしまった。

「ちょ…ちょっと落ち着いてくださいよ先輩!? 」

さすがにハーレイに告白されるのが嫌なグレンはハーレイを落ち着かせようとするが

「私は既に落ち着いている!先輩命令だ!さぁグレン=レーダス、私とキスをしろ!! 」

ん~っ!!

そしてハーレイの唇がグレンに迫ったその時!

「あぁもうっ!!うっとおしいから眠りやがれ! 」

グレンは自分に寄ってきたハーレイを中心に白魔『スリープ・サウンド』を唱えた。

すると

「「「ZZZ… 」」」

システィーナやハーレイを始めとするほぼ全員が眠りについた。

「あ…危ないところだったぜ!? 」

この中で唯一平気だったのはグレンと

「よかった。元に戻ったんですね先生 」

精神的に強いルミアくらいである。

「おっルミア、一体何が起きたんだ? 」

「実は… 」

ルミアがグレンに話しかけようとすると

『それは僕から話そう 』

スタッグフォンを通じてフィリップが話しかけてきた。

「お前はシュリンプ!?何故普通に会話できるんだ 」

『僕の名はフィリップだ!そんなことはさておき事情を説明するからよく聞いてくれ 』

フィリップはグレンに全て話した。

現れたドーパントが悪さをして教室を騒がせたことを

「成程、ハーレム先輩を迫らせたのもそいつの仕業か!!絶対許せねぇ!! 」

怒ったグレンはダブルドライバーにメモリをセットしようとするが

『待てグレン!相手のキューピッド・ドーパントは飛び道具を得意とする。ならこちらも飛び道具の方がいい 』

「わかったよ 」

グレンはメモリを入れ換えると

「変身! 」

ガチャッ!!

『ルナ・トリガー』

ジャキンッ!!

グレンは仮面ライダーWルナトリガーへと変身した。

『グレン、トリガーマグナムでドーパントを撃て! 』

「了解! 」

仮面ライダーWはトリガーメモリの専用武器であるトリガーマグナムを構えるなか

「にししっ!俺の位置なんてわかるわけない!今度はお遊びじゃなくて攻撃として矢を放ってやるぜ! 」

キューピッド・ドーパントがW目掛けて攻撃を繰り出そうとしたその時!

『悪いけどお前の位置は検索済みだ。今だグレン! 』

「おうよ! 」

『マキシマムドライブ』

「トリガーフルバースト! 」

ドキュキュンッ!!

「なにっ!? 」

仮面ライダーWはトリガーマグナムから無数のエネルギー彈を繰り出し

「ぎゃあぁーっ!? 」

見事ドーパントを撃破した。

『グレン、君の銃の腕前すごいじゃないか 』

「まぁな 」

帝国宮廷魔導士団にグレンが所属していた際、主な手段は魔銃《ペネトレイター》を使用した銃撃戦であり銃の扱いには慣れていた。

そしてドーパントを撃破後

「う~ん。何だか私、先生に愛の告白をした夢を見ました 」

「俺はそんな先生に嫉妬する夢だぜ 」

「こ…この私がグレン=レーダスに告白するだなんて!?悪夢に違いない!? 」

スリープ・サウンドが解け、みんなはドーパント騒動は夢だと思っていたのだが

「あ…あれは私の本心ではないんですからね!! 」

「別に聞いちゃいねぇよ 」

「あはは… 」

ドーパントの存在を知るシスティーナ達は夢だと思ってくれなかったらしい 
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