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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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837部分:第百三十話 聖戦が終わりその二


第百三十話 聖戦が終わりその二

「その時は」
「成程、その時こそは」
「我等とも戦うことになるわね」
「我等の掟に逆らうその時は」
 含み笑いと共の言葉だった。それを放ちながら楽しげに笑っていた。
 そうしてだ。彼等はさらに話をする。
「さあ、それなら」
「アテナよ、今度の生はこれまでになく激しい戦いの中に置かれる」
「それでどうする?」
「どうして戦っていく?」
「多くの聖戦を経ることになるが」
「地上を守りきれるのか」
 まだこの世にいないアテナに対しての言葉である。
「最後まで」
「そして我々もだ」
 彼等はさらに話していく。
「何時かアテナと戦うことになるかもな」
「そうだな。アテナが何かをすれば」
「オリンポスの意にそぐわないならば」
「その時は」
 こう話すのであった。
「その時にはどうして戦うのか」
「見てみたくもあるな」
「確かに」
「それもまた」
 そしてだ。ここでまた話す。
「さて、それではどうするか」
「それも見させてもらうか」
「その時には」
「アテナか」
 彼等の言葉にはだ。何かしら侮蔑めいたものもあった。そしてそれを隠しもしていない。
「さて、どういったものを見せてくれるか」
「間も無くこの世に出るな」
「そこから本当の戦いがはじまるのだがな」
「この時代の」
 そしてだった。彼等は含み笑いを浮かべてだ。そうして誰かが目配せをした。
 するとだ。彼等のそれぞれの前に黄金に輝く林檎と黄金の杯に満たされた黄金の酒があった。それを食べ飲みながらさらに話すのだった。
「アテナはこれは食することは止めたな」
「あれは昔から変わっていたけれど」
「それでも何故あんなことをするのか」
「理解できんな」
「何故であろう」
 これについてはいぶかしんでだ。こんなことも話に出した。
「ポセイドンやハーデスが去ったがな」
「アーレスは排除したが」
「しかし何故アテナは自ら去った」
「それがわからぬ」
「どういうつもりだ、自ら永遠の肉体を放棄するとは」
「何を考えている」
 アテナのそうした考えはわからずだ。そしてまた話をしていく。
 同時に林檎と酒の味を楽しみであった。
「永遠の美貌を捨てるか」
「そして永遠の繁栄を望まぬなぞ」
「人と共に生きるというのか」
「それに何の意味がある」
 そうしたことに全く興味を抱いていない。それ以上に価値を見出していなかった。
 そのうえでだ。また話すのであった。
「前から変わり者だったが」
「オリンポスにいる時からな」
「実にな」
 アテナについての話が続いていた。そうしてである。
「人なぞ所詮は手駒に過ぎん」
「思えばアーレスにしろ己の兵達を慈しんでいたが」
「所詮人ではないか」
「人が何だというのだ」
 人も侮りだした。それを隠すこともしない。
「我等の下僕に過ぎんというのにだ」
「弱くそして愚かなもの」
「それに愛情を注ぐなぞ」
「しかも戯れの相手にもしない」
「変わっているにも程がある」
 そうしてであった。さらに話すのであった。
 
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