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神様の悪魔ライフ

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はぐれ神父とアーシア

・・・・・・・・・・
一誠「こんにちは、召喚されたのは…ていない?」

依頼人の所へ転移をする一誠。だが転移をしても依頼者はいなかった。目の前に靴箱があるため、ここは玄関であろう。

一誠「…血の匂いがする。人の気配もするな。ドライグ、強敵がいる可能性も含めて念のため禁手の確認をしたいが、使えるか」
ドライグ『全然話かけてこないから忘れられたと思ったぞ相棒』
一誠「ごめんごめん、禁手の調整するって言ってたから話かけなかったんだよ。で、禁手はどう?」
ドライグ『使えなくはない。だがもって30分だな。覇龍の影響がでかい』
一誠「それだけ強大な力なんだろうな」
ドライグ『歴代は覇龍に引きこもうとしてくる、エルシャとべルザードは呆れて奥に引きこもるし。それもあってか、禁手の使用制限は歴代達も多少は影響している。呆れた奴らだ。だが相棒なら禁手などなくてもたいていの敵は葬れるだろう』
一誠「たいていの敵はな。さすがに俺も無敵じゃないし、神々相手とか言ったら負け確じゃねえか」
ドライグ『神楽から学んだ魔法があるだろう』
一誠「素の魔力の低い俺は倍加しないと下級の魔法すら使えねえよ。て、長話になったな。さっさと行くか」

一番近い扉が半開となっている部屋に近づく。扉の隙間からろうそくがついているのがわかる。扉をあける。部屋の中はリビングだった。テレビ、ソファ、テーブルとごく普通のリビング。だが異常なことが一つ、逆十字の恰好で壁に打ちつけられた人間の男性の死体。死体はかなりひどい状態で、全身が切り刻まれ、傷口から内臓が見えている。手、足、胴に釘が撃ち込まれ、壁に固定されている。
まずまともな精神じゃない。死体のすぐそばに血で文字が書かれていた。

一誠「《悪い人は、おしおきよ》これはあんたが書いたものか?」

リビングのソファに座る者に一誠は問う

「イエスイエス、聖なるお人の言葉を借りてみました」

座っていた者は神父服を着た銀髪の赤目の少年だった

フリード「これはこれは、悪魔君ではあ~りませんか~。俺の名前はフリード・セルゼン。とある悪魔祓い組織に所属している少年神父でござんす!」

礼儀正しく紹介をすれば、ふざけたように手足を踊らす。

フリード「まあ、悪魔みたいなクソじゃないのは確かですが」

一誠に殺意と敵意を向け睨む

一誠「あの男を殺したのはお前か」
フリード「はいはい、俺が殺しましたよ。悪魔に頼るなんてのは、人として終わってしまう事……エンドですよ、エンド! だ~から殺してあげたんですぅ!! クソ悪魔とクソに魅入られたクソ共を退治するのが、俺様のお仕事なんで!!」

そこまで言ってフリードは剣の柄と、銃を取りだす。剣の柄から光の刀身が現れる

一誠「はぐれエクソシストか」
フリード「イエスイエスイエ~ス! まあなんていうか、方向性の違いっつ~の? クソジジイどもが俺をイラネって言うから、こっちから出て行ってあげましたよ!! 退職金代わりに、何人かの首をもらったけどねぇ!!」

そしてフリードが一誠に襲いかかる。

一誠「めんどうな奴にあったな。こい、赤龍帝の籠手」

フリードの剣の横薙ぎを半歩下がって避ける、再び斬りかかりまた半歩下がり避ける。今度は突きを繰り出し、横に避ける。

フリード「引っかかりやがったな」

避けたところで銃弾が飛ぶ。的確な攻撃が一誠を襲う

一誠「当たるかよ」

籠手を使い銃弾をはじく。

フリード「わぁお、エクソシスト特性祓魔弾がはじかれちまった!!」
『Boost』
一誠「今度はこっちのばんだ」

フリードの方へと走っていく

一誠「身体強化Lv1、赤龍帝の鉄拳!!」

一誠の身体能力が飛躍的に上昇し、一誠は瞬時にフリードの背後を取り攻撃する

フリード「ごはぁ!!」

攻撃を受け吹き飛んでいき壁にぶつかる

フリード「クソ悪魔の分際で俺に攻撃を与えるなんて、楽しませてくれるじゃねえか」
一誠「お前の戦闘能力はすげえよ。剣の技術はないようでけど、斬るのがきかないとわかったらすぐに突きに攻撃を変え、避けた直後を狙った銃撃。飛ばされて壁にぶつかる時も剣の柄と銃身を使って体に伝わる衝撃を少なくしていた。はぐれエクソシストなのがおしいぐらいだ。」
『Boost』
フリード「クソ悪魔にほめられた所で嬉しくねえんですよ!!」

銃で攻撃を行うがはじかれる。

フリード「まってましたあああ!!」
一誠「なっ!!」

銃弾をはじいてできた隙を狙って斬りかかる。一誠は空いている右手を使い刀身を掴む

一誠「ぐううううう……」
フリード「光は悪魔さん達にとって毒ですからねえ、痛いですよねえええ!!!!」
『Boost』
一誠「るっせえ!!身体強化Lv3!!」

RPGのステータスが5から一気に25になるくらいに身体能力がさらに飛躍的にあがった一誠は刀身を握りつぶす

フリード「光の剣が握りつぶされたあああああ!?ふざけてんですかこのクソ悪魔が!!」

そこで懐からもう一本光の剣を取り出しフリードがきりかかるが目の前に魔法陣が現れ、その中からでてきた人物に邪魔されて一誠には届かなかった

木場「兵藤君、助けにきたよ」
一誠「来るのが遅すぎやしないかイケメン王子」

木場は神父と剣を合わせながらも、一誠にスマイルを送る

朱乃「あらあら、これは大変ですわね」
子猫「……エクソシスト」
神楽「大丈夫かしら」
一誠「みんなもだな」

フリード「ひゃっほう! 悪魔の団体さんのご到着ぅ!」

一旦距離をとるフリードに、木場は剣の切っ先を向ける

木場「悪いね。彼は僕らの仲間なんだ」
フリード「おおお、いいねそういうの!なにかいぃ?君が攻めで彼が受けぇ!?」
木場「……神父とは思えない下品な口だ」
フリード「上品ぶるなよ、クソ悪魔ぁ。てめえらクソ虫を狩ることが、俺の生きがいだっ! 黙って俺に殺されりゃいいんだよ!」
朱乃「悪魔だって、相手を選びますわ」

笑みを浮かべる朱乃だが、その視線にははぐれ悪魔の時以上の敵意と殺意が感じられる。
だが、向けられている本人は、自分の体を抱きしめるように悶えている

フリード「いいよ、いいよその熱視線!ああ、これは恋?いや、殺意?ンヒヒヒヒ!殺意は向けるのも向けられるのもたまらないね!」
「なら消し飛ぶがいいわ」

不気味な笑みを浮かべていたフリードの顔が急変し、その場を飛び退くと、赤黒い魔力がその場に当てられ、床の一部を消滅させた。それは最後に魔方陣から出てきたリアスのものだった

フリード「私の可愛い下僕を、可愛がってくれたみたいね」
一誠「部長」
フリード「おお、これまた真打ち登場!?はいはい、可愛がってあげましたがそれが何か!?」

フリードの挑発から目をそらして、リアスは一誠に目をやった。

リアス「大丈夫? イッセー……」
一誠「はい、光の剣を握って手を火傷しちゃいましたが、それ以外は」
リアス「こんなに怪我しちゃって……。ごめんなさい、はぐれエクソシストが来ていたなんて、さっきまで結界が張られていて気付かなかったの」

リアスが、悲しそうな顔で一誠に謝る。本気で一誠に対して謝っているようだ

一誠「いえ、俺もすぐ部長達に連絡を取るべきでした。戦闘になって連絡する時間がありませんでした」
リアス「いえ、私がいけないのよ」

リアスはフリードの方を向く

リアス「私は私の下僕を傷つける輩を、絶対に許さない事にしているの。特に貴方の様な下品極まりない者に自分の所有物を傷つけられることは、本当に我慢ならない!」

リアスの周囲を紅い魔力の波動が包み込む

リアス「おっと……この力まずくね?つか、かなりヤバァ?」

気圧されるフリードを余所に、家具を持ち上げていた小猫が鼻を動かしながら報告する

子猫「堕天使、複数、接近中……」

部屋の天井に、リアスのものとは異なる青い魔方陣が展開する

フリード「あはっはっは!形成逆転っすなー!皆さんまとめて、光の餌食ケテーイ!!」
朱乃「部長」
リアス「今は、イッセーの回収が先決。朱乃と神楽はジャンプの用意を。子猫と祐斗は神父を近寄らせないで。一誠もできれば子猫と祐斗の手伝いを」
「「「「「はい」」」」」

朱乃は呪文を唱えて魔方陣を形成して、小猫は抱え上げていた家具を乱雑に神父へ放り投げ、木場は家具の当たらない位置から剣で攻撃を行う

フリード「逃がすか!クソ悪魔どもって、わたたたた!」

フリードは家具を避け損なって、下敷きになる。その間に、魔方陣が完成する

朱乃「部長、ジャンプの準備が整いましたわ」
リアス「みんな魔法陣に乗って」

リアスの指示で全員魔法陣に乗り転移をする


・・・・・・・・・・
翌日
ただ今学校帰り。部活での契約もとくになく、一誠たちは早めに帰っていた

「イッセ―さん!!」
一誠「この声は…」

向こう側から息をはずませながらアーシアが走ってくる

アーシア「はぁ…はぁ…」
一誠「アーシア!」
辰巳「アーシア…家にいるはず」
神楽「勝手にでちゃだめよ」
アーシア「堕天使の人たちは私の体に魔法をかけてるんです!!」
「ちょっとどこ行くのよアーシア」

アーシアの来た方向から声がする

一誠「レイナーレ!!」
レイナーレ「げっ、あんたらまでいるの」
神楽「あなた達まだ帰ってなかったの」
レイナーレ「あなた達、アーシアを渡してくれるかしら」
一誠「そう言われて渡すわけないだろ」
レイナーレ「だと思ってたわ。ドーナシーク、ミッテルト!!」
ミッテルト「了解っす」
ド―ナシーク「部下使いが荒いな」

紳士服にを着た男とゴスロリ服を着た堕天使が現れ、魔法を発動する。その瞬間アーシアは魔法陣で強制的に転送された

一誠「アーシア!?」
神楽「強制転移の魔法よ。おそらくそれを使われて転移させられたのよ。それで逃げ出したアーシアを追ってたら私たちに会ってしまったから魔法で強制転移させたのね」
レイナーレ「ええ、近づかなきゃ発動できないのが不便だけど。じゃあね」
一誠「待て!!」

だがレイナーレはそのまま飛んで行った

一誠「くっ、赤龍帝の…」
辰巳「無駄…むしろ泳がせる…」
神楽「教会が拠点だとしても、儀式の場所やはぐれ神父たちの住居がわからない以上、そうするしかないわ」
一誠「っくっそぉ………」

 
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