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オズのビリーナ

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第一幕その四

「ビリーナが私達が来るかもって言ったのがね」
「呼び出しになったのね」
「そうだと思うわ」
「あらあら、私の勘が呼んだのじゃないのね」
 ビリーナはナターシャのお話を聞いて言いました。
「私自身が呼んだのね」
「そうみたいね」
「こうしたこともあるのね」
「こうしたことが起こるのもオズの国ね」
 こんなことも言ったドロシーでした。
「来るかもって思った人が呼ばれたと思って実際に来る」
「オズの国は、ですね」
「この国は不思議の国ですから」
「だからこうしたこともある」
「そんな気がしたkとが実際になる」
「不思議なことが起こるんですね」
「そうみたいね、私もここに定住するまで何度もそうしたことがあったから」
 ドロシーは五人に自分自身のこともお話しました。
「この国は縁がある人を何度も引き寄せるのよ」
「だから君達は今回来てくれたんだね」 
 トトもドロシーの足元から言います。
「いつも通り」
「そうね、それじゃあ」
「今回のこの縁を大事にして」
「そしてだね」
「一緒にこの訪問を楽しむ」
「そうすべきね」
「僕はそう思うよ」 
 五人に陽気に答えたトトでした。
「そうしようね」
「それじゃあ」
 ナターシャは今度はお菓子、お茶と一緒に出されているチョコレートで包んだ柔らかめのクッキーを食べながら言いました。
「今回もオズの国を楽しませてもらいます」
「それじゃあまずはね」
 ドロシーがナターシャに笑顔で応えました。
「王宮をお散歩しましょう」
「お茶とお菓子の後で」
「いえ、お昼御飯の後でね」
 それからというのです。
「楽しみましょう、今日のお昼はタコスよ」
「あのメキシコ料理ですか」
「そう、それとサラダよ」 
 こうしたメニューだというのです。
「ビーフシチューもあるし」
「今日のお昼も豪勢ですね」
「そうよ、楽しみにしていてね」
「私はトウモロコシよ」 
 ビリーナは自分の食べもののお話をしました。
「朝もそれでね」
「あら、朝もお昼もなの」
「そう、トウモロコシよ」
 それを食べるとです、ビリーナは恵梨香に答えました。
「それを楽しむの」
「そういえばビリーナは」
「トウモロコシが好きでしょ」
「そうよね」
「お豆も麦もお米も好きだけれど」
「トウモロコシもよね」
「そう、それで今はね」
 今日のビリーナはというのです。
「トウモロコシを楽しみたいの」
「そうした気分なのね」
「あんた達もどうかしら」
 ビリーナは恵梨香だけでなく他の子達にも誘いをかけました。
「トウモロコシ、美味しいわよ」
「じゃあ茹でて」
 まずは神宝が応じました。
「一本ね」
「バターコーンもいいね」
 ジョージはこちらでした。
「バターで炒めてね」
「ううん、焼いたのがいいかな」 
 カルロスは日本の出店でよく売っているそれを思い出しました。 
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