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SAO~円卓の騎士達~

作者:エニグマ
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第七十三話 眠れる騎士と円卓の騎士

~アーサー side~

宿屋から出るとほぼ同時に薄暗い路地に向かって話す。

アーサー「尾行とは、お世辞にも良い趣味とは言えないぞ。 ブラッド。」

路地から透明マントを羽織ったブラッドが出てくる。

ブラッド「ふん、俺はあの『絶剣』の実力が気になっただけだ。」
アーサー「じゃあ、尾行じゃなくてストーカーか。」
ブラッド「それ以上戯れ言を言ってみろ。 首と胴体、切り離してやる。」
アーサー「やれるもんならな。」

お互いににらみ合う。

アーサー「・・・止めるか、アホらしい。」
ブラッド「そうだな。」

その後、少し話し合いながら歩く。

ブラッド「『絶剣』、キサマはどう見る?」
アーサー「あいつの戦闘センスは俺達にも匹敵する。」
ブラッド「やはりか。」
アーサー「あいつが『ゾーン』と『覇気』を使えるようになったら、また戦いたいもんだ。」
ブラッド「キサマも戦闘狂だな。」
アーサー「お前にだけは言われたくない。」

そして、外周部に付くと、

ブラッド「次の統一デュエルトーナメント、出るんだろうな?」
アーサー「もちろん。」
ブラッド「俺も出る。 そこでこの前の借りを返してくれる。」
アーサー「何度でも勝ってやるさ。」
ブラッド「減らず口を、まぁいい。 楽しみにしてるぞ。」

そう言ってブラッドは飛んでいった。

俺もイグシティのギルドホームを目指して飛んだ。





そして、翌日




ユウキ「えぇっと、ここで合ってるのかな?」
ジュン「ギルドの紋章も合ってるし、ここだろ。」
ユウキ「だよね?」

そう言うとユウキは大きく息を吸い込み、

ユウキ「あのーー!!! すみませーーん!! 誰かいますかーー!!??」
ラン「こら! ユウキ、あまり声が大きいと周りの方に迷惑でしょ!」
テッチ「まぁまぁ、元気がユウキのトレードマークみたいな物ですから。」

そろそろ行くか。

アーサー「よう。」

ユウキ達の後ろから声をかける。

ノリ「アンタ、いたのかい?」
アーサー「迷ったときにこっちから見つけられるように上から見てた。 ま、取り合えず入ってくれ。」

そう言ってスリーピングナイツのメンバーを中に入れる。

アーサー「さて、ウチのギルメンの紹介をしよう。 まぁ、不在の奴が何人かいるけど。」

そう言って次々とメンバーを紹介していく。
因みに今日不在なのはクエストに行ったメカクシ団全員、リアルで用のあるサクマとコジロウだ。

アーサー「で、今日だけど、全員の実力が知りたいからクエストを受けて貰う。 俺達も付いていくが何もしない。 見てるだけ。 分かった?」
ユウキ「質問良い?」
アーサー「なんだ?」
ユウキ「俺達って言ったけど、誰が行くの?」
アーサー「俺とサクラ、キリトにアスナの四人。」

見事にダメージディーラーばっかり。
あ、アスナは一応後方支援か。

それはともかく、今回のクエストは某ハンティングゲームでよくある龍の卵運搬。

洞窟の奥から龍の卵を持って帰るというもの。

ただし、その卵は手で持つしか方法がなく、さらに洞窟の出口で親の龍と戦わなくてはいけない。

別に倒さなくても良いけど、ある程度ダメージを与えないと逃げ切れない。

ユウキ「よーし、じゃあ、張り切って行こう!」



その数十分後、


ユウキ「あっははははは! 逃っげろーー!!」
ラン「何でこんな事に。」
ノリ「まあまあ、日常茶飯事だろ?」
ジュン「日常茶飯事としては可笑しいけどね。」
テッチ「それより、諦めませんね、親御さん。」
タルケン「何処まで逃げればいいんですかー!?」
シウネー「やっぱり少し攻撃した方が良かったんじゃ、」

全力で親の龍から逃げるスリーピングナイツのメンバー。

ユウキ「えー、だって悪いことしてるの僕達だよ? ここで龍さんに攻撃しちゃったらもっと悪いじゃん?」
ラン「そうよ、そうなんだけど、」
ユウキ「なら良いでしょ!」




また数十分後、



アーサー「取り合えずユウキがアホの子だって事はよーく分かった。」

結局麻痺毒の付いた投げナイフを使って龍の動きを止めている間に逃げた。

ユウキ「えー、僕、間違ったことは言ってないよー。」
アーサー「そういう問題じゃねぇ。」

ユウキはストレアと仲良く出来そうだな。
アホの子繋がりで。

アーサー「全員の実力図るためのクエストだったのに、大した戦闘が無いってどういうことだよ。 まぁ、もうしょうがないと諦めるか。 んじゃ、ダメージディーラーは俺が担当する。 タンクはさっき紹介したランスロットとゴウが交代で担当、後方支援はアスナとシンタローな。」

シンタローいないけど。

そして、俺が担当することになったのはユウキ、ジュン、ノリ、タルケンの四人。
ジュンはダメージディーラー兼タンクなので俺が担当することになった。
タンクはテッチ一人。
後方支援はランとシウネーの二人だ。


取り合えずそこそこ広い部屋へと案内する。

アーサー「さてと、ダメージディラーを担当する訳だが、俺が出来るのは技術を教えることだけだ。 ステータス上げは各自でやってくれ。 んじゃ、一番始めに教えるのはスキル使用後の硬直を無くす方法だ。 やり方は簡単、スキルが終わる直前に武器の持ち方を変えるだけ、以上。 取り合えず俺が見本見せるから、その後にやってみてくれ。」

そう言って両手剣スキルの《アバランシュ》をした後に左手を放し、硬直を無効化した。

一見簡単そうに見えるけど、以外と難しいのがこのシステム外スキル。

ソードスキルの際、体の各部位の動きは決まっており、スキル終了直前に強引に体を動かして持ち方を変えるのだ。

一回コツを掴めば簡単だが、それまでが難しい。

さらに、このスキルは使ったソードスキルによって変えやすいタイミングや持ち方が変わってくるため、持っているソードスキル全てで成功させるにはかなり時間がかかる。

アーサー「最初は自分が一番使うソードスキルから試していって、出来たら次のソードスキル。 これを何回もやって、最低でも五種類ほどは成功させるのが目標だ。 質問は?」
ユウキ「あ、はいはーい。 これってオリジナルソードスキルでも出来る?」
アーサー「出来る。 他には、、、、無いな。 よし、周りに気を付けながらやってくれ。」

部屋がソードスキルの光で明るくなった。

~side out~

~ランスロット side~

誰かをこうやって教えるのは何時ぶりだろうか?

そんな考えを抱きつつ、テッチ君の方を向く。

ランスロット「さて、私が君を教えることになったのだが、仕事の関係上、ダイブ出来ない日もあってね、その時は彼、ゴウ君に教授を代わることになる。」
ゴウ「よろしく。」
テッチ「こちらこそ、よろしくお願いします。」
ランスロット「さて、分かっているとは思うが、タンクの役割は防御。 そこで一番大切になるのが、経験と観察力だ。 経験は仕方が無いとして、観察力は鍛えることが出来る。 では、まずある動画を見て貰う。 我々が前回参加したボス戦の映像だ。 そこからボスの予備動作を見付けて貰う。」

そう言って一番前に設置された大きめのスクリーンに映像を流す。

~side out~

~アスナ side~

アスナ「えぇっと、私が後方支援を教えることになったけど、シンタロー君がいるときはそっちに交代する事になるの。 彼、結構人見知りだからよろしくね。 じゃあ、始めるね。 後方支援は基本的に回復メインでたまに攻撃魔法を撃つ役割なのは知ってると思うけど、ボス攻略の作戦をたてるのも後方支援の役目。 一番遠くからボスを見てる分、ボスの観察がしやすいから。」

攻略の手順説明を行う、まずはボスの攻撃パターンをきちんと把握すること。

攻撃、防御、回避、それぞれ行うべきところではしっかりと行うことを説明するのも仕事だと言うこと。

その情報を得る為に、1度は全滅することも視野に入れるべきと伝える。

ランが言うには、自分達も1度全滅して3時間ほど経った頃に、もう1度挑戦しにいったが既に他のギルドに攻略されていたという。

まるで、自分達が負けるのを待たれていたかのように。

アスナ「ちょっと怪しいね。 そのギルドの名前とか紋章って分かる?」
ラン「名前は分かりませんが、紋章は横を向いた馬の前に盾が描かれていました。」
アスナ「馬に盾ね。 分かった。」

これは調べる必要がありそうね。

~side out~ 
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