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ドラゴンクエスト8 HENTAIの冒険

作者:うりぽん
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3話 酒が絡む不祥事 あ〜るある

 
前書き
忙しすぎて小説の事を本気で忘れてた。という訳で取り敢えず更新します。なんか地獄の様に提出物ラッシュが行われているのでまた期間をあけて更新するかもです。 

 
「あれ?兄貴じゃないでげすか!やはり兄貴も情報収集なら酒場と踏んで此処に来たんでがすね。流石兄貴、情報収集もお手の物でがすな〜」
太陽が逆光となり顔が影で見えなくなっているその人物はそう言うと僕に近づいて来た。

「ヤンガスいきなり行っちゃうから、ちょっと心配してたんだけど…道に迷わないで来れたのは流石元山賊って所かな?」
うん、顔が影で見えないが確実にヤンガスだ。このトゲトゲ頭はヤンガスしかいない。

「いや〜実を言うと少しだけ道草を食ってきたんでげすよ。兄貴これを持っとくといいでがす。」
そう言うとヤンガスは自らの懐から皮の盾を取り出した。

「道草………はっ!…ど、何処からコレを?」
一瞬”道草”という単語にめまいを起こしそうになるがなんとか立ち直る。アレは僕の黒歴史ノートに永遠に残される事だろうが今は忘れよう。

「アッシの鼻が働いたんで近くにお宝をあると踏んで井戸を降りてみたんでげすが…見事に当たり!それはそこで拾ってきたものでげす。アッシはいらないから兄貴が装備するといいでげす。」
そう言い、ヤンガスは僕に”皮の盾”を差し出す。
「そうなんだ。ヤンガスありがとう。」

ヤンガスの厚意に甘えて此処は素直に貰っておこう。その方がヤンガスは喜びそうだし、後々ヤンガスにも買ってあげればいい。

「それよりも兄貴!早く酒場に行きましょうや。早く情報を仕入れないとおっさんがカンカンに怒ってしまうでげす。」
そう言われ僕は空をみる。もう太陽は暮れそうだ。確かにヤンガスの言う通り早くしないとトロデ王に説教されてしまうだろう。
「うん、そうだね。」
そう言い僕とヤンガスは酒場の扉を開けた。










あけた瞬間、蒸せ返るような熱気と酒気に襲われ僕は顔を歪ませる。
よくよく考えたら僕は酒場に入るのは初めてだった。酒には全く興味がなかったがこんなにも変な臭いだったとは…ますます興味をなくしたよ。

少しだけ酒場と言う場の臭いに慣れた後周りを見渡した。
前の席にはヤンガスが既に聞き込みをおこなっていた。恐らくヤンガスはこう言う臭いに慣れているのだろう。なんらきにする事なく酒臭そうな旅の商人風の男に聞き込んでいる。

僕は次に一番奥の席を見る。其処にはよぼよぼのおじいさんが一人と接待をしているのであろうバニーが一人。


ん?
んん?
んんんんんん?
バニー?

”バニー”この単語に反応しない奴は男では無いと思う。いや、僕にとって幻の存在だ。
バニーについて教えられたのは僕が13歳頃。城の兵士達がトラペッタに里帰りした時の話を聞かせてもらった話に出てきた。
”バニー”と言う者はウサ耳にウサギのしっぽをつけていて、決まってその体型はボン、キュ、ボン!であるという。

聞けたのはそれだけであった上に当時の僕はボン、キュ、ボン!について理解していなかった。でも、今なら分かる!!
アレはまごう事なきボン、キュ、ボン!だ。それ以外にどの例えようがあるだろうか?いや無いな。

僕にとっての幻の存在”バニー”その者が目の前にいる。僕の行動は至って単純だった。

「お隣、良いでしょうか?」
恐らく今の僕はこの人生で一番早く行動しただろう。酒場の玄関から一番奥のこのテーブルの台まで1秒。いや、もっと早かった自信がある。そして僕は光速の速さで椅子に座っているおじいさんに話しかけた。

「おお、若いのいつから其処におったのじゃ?良いぞ、お主旅人じゃろう。ゆっくり旅の話でも聞かせてくれぬか?」
そう言われ僕は腰を降ろした。おじいさんの話の内容は聞き取れなかったが承諾は得た事だけは理解できたのだ。

今、猛烈に心臓が鼓動を速めているのを実感した。目の前にいるんだ。幻の存在、”バニー”が。

「サミーちゃん。この者に酒を注いどくれ。」

おじいさんがバニーに声をかける。ん?おじいさん今なんて言った?この者?僕の事か?!
その通りらしい。バニーは僕に一歩、また一歩近づいて来た。それと同時に僕の心臓の鼓動も早まり、大きく波打つのがよくわかった。

1メートル。いや、もっと近いか?酒を注いでいるのだろう。拙い、焦点が合わなくなってきた。

バニーは酒を注ぎ終えた。それと同時に心臓の鼓動も治まっていく。コレが終われば少しなりとも離れてくれるだろう。もう、本当に拙いんだ。心臓が特に持たないんだ。だから、お願いしますだから!もう少しこの時間続いて!!!

その時!僕とバニーとの距離が一気に縮まった!理由はジョッキを手に持たせてあげる為だろう。だけど、手に感覚がない。僕はジョッキを持たされたのか?少し重く感じる。視線をジョッキに向けたいが向けられない。目がバニーに釘付けになっているからだ。

更に僕とバニーの距離が縮まる!しかも顔がだ。心臓の鼓動が最高潮に達し、顔が熱く、自分でも身体中を血液が回っているのを感じた。
「ごゆっくり。」

そうバニーは言うと顔をあげ立ち去っていった。
そう言う僕は放心状態だ。顔から湯気でも上がってるんじゃないかってくらい熱い。心臓の鼓動がいつまで経っても緩まない。

「……の………か?」
?何かが聞こえる。
「若者、酒は飲まぬのか?」

おじいさんの声だ。酒は飲まぬのか?あぁ、そうだ。酒を注いで貰ったんだった。急いで飲まないと。

手に持ったであろうジョッキに並々に注がれた酒を一気に僕は飲み干した。

血液が逆流するのを感じる。とても熱い、だけど最高の体験だった。とても頭がクラクラする。でも、コレはお城にいたら一生体験する事なかった出来事だろう。めまいがする。焦点が合わなくなり変な気持ちだ。今、何やってるんだろう?酒を飲んでいる?いや、ないな。だって僕、酒飲んだ事ないし。

胃から逆流する物を感じるが何かしらの液体が入っているであろうジョッキを逆さにし飲み切ろうとする。だが胃から逆流する物の方が勢いが強かった。喉を通過するのを感じた瞬間!




「オェェエエエ〜!! 」
それは現実に戻された悲惨な音だった。 
 

 
後書き
眠たい〜明日……いや、この後4時間後従兄弟の運動会があるので寝ます。おやすみ〜 
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