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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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190部分:第二十六話 薔薇の聖闘士その一


第二十六話 薔薇の聖闘士その一

                 薔薇の聖闘士
 シオンはサガ、アイオロスの二人と話した翌日全ての黄金聖闘士達を己の宮殿に呼んだ。そうして教皇の間の玉座の前に彼等を集めそのうえで告げるのだった。
「また狂闘士達が出陣した」
「はい」
 黄金聖闘士達は彼の言葉に対して頷く。彼等はサガとアイオロスを先に横一列に配しその後ろにその他の九人が控えている。そういう形になっていた。
「そしてだ。我々も聖闘士を送ることにした」
「わかりました」
 またシオンの言葉に対して応える。
「まずはサガ」
「はっ」
 サガの名を呼ぶとすぐに応えたのは本人であった。厳かな態度で片膝をつきそのうえで頭を垂れて控えそのうえで応えたのである。
「御前だ」
「わかりました」
「そしてもう一人だが」
 既に二人の黄金聖闘士を送るのは規定事項であった。
「誰に行ってもらうかだが」
「それは一体」
「誰でしょうか」
 サガとアイオロスの他の九人が顔をあげシオンに対して問うてきた。
「今度はこのアルデバランでしょうか」
「それともこのミロが」
「いえ、このアイオリアが」
 彼等はそれぞれシオンに対して問う。シオンはその彼等に対して答えるのだった。
「アフロディーテ」
「はい」
 呼んだのは彼であった。
「御前に行ってもらおう」
「わかりました。それでは」
 アフロディーテもまた片膝をついた姿勢でシオンの言葉に応えた。
「言って参ります」
「場所は中国だ」
 シオンは場所も告げた。
「そこに行ってもらう」
「中国ですか」 
 アフロディーテはその国のことを聞いてまずはその目に考えるものを浮かべさせた。
「といいましてもかなり広いですが」
「武漢だ」
 シオンはここで場所も述べた。
「そこに行ってもらう」
「武漢といいますと」
 アフロディーテはその都市の名を聞いてあることに気付いたのだった。
「水の多い場所ですね」
「そのことに気付いたか」
「はい、僭越ながら」
 畏まった態度で教皇に対して答えた。
「そこでの戦いになりますか」
「狂闘士達を率いるのはアスタロト」
 次に八大公のことも告げてきた。
「アスタロトのミシェイルだ」
「アスタロトがですか」
「だからこそ御前に行ってもらう」
「私だからこそですか」
「そうだ。アスタロトの相手は御前がするのだ」
 シオンはその理由が何故かを述べずこうアフロディーテに告げるのだった。アフロディーテはここでは表情を変えることなくその言葉を聞いていた。
「それでよいな」
「わかりました」 
 今はただシオンの言葉に頷くだけであった。
「それでは。今すぐに」
「中国に経ってくれ。よいな」
「はい」
「それで教皇」
 デスマスクが顔をあげてシオンに対して問うてきた。
「中国ですが」
「うむ、そうだ」
「五老峰の老師には何も」
「気にすることはない」
 シオンはそれはいいというのだった。
「童虎には童虎のすべきことがある」
「だからですか」
「そうだ。だから今は気にすることはない」
 今度はシュラに対して述べた。
 
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