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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達

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127部分:第十五話 第二の戦いへその六


第十五話 第二の戦いへその六

「それではすぐにでも」
「まずは共に行く白銀及び青銅の者も選ぶか」
「それはお任せ願えますか」
「うむ、それは任せよう」
 即答であった。
「デスマスクの時と同じくな」
「はっ、それでは」
「そしてだ」
 教皇はさらに言ってきた。
「アメリカだが」
「存じています」
 シュラはすぐに言葉を返してきた。
「既に。あの国のことは」
「以前に行ったことがあったな、確か」
「はい、あれはシカゴでしたが」
「うむ、そうだった」
 教皇はシュラの言葉に頷く。
「あの時か」
「はい。聖域に到着する前に」
「あれは御苦労だった」
 あらためてシュラに礼を述べてきた。
「急なことだったがな」
「そういえば教皇」
 アイオロスがふと曇った顔で述べてきた。
「聖戦直前に世界各地で異変が起こりました」
「そうだ」
 今度はアイオロスの言葉に応える教皇だった。
「それはシュラだけではない」
「シュラだけではなく」
「ここにいる九人全てに向かってもらい収めたのだ」
「左様でしたか」
「御前達には今まで内密だったな」
「何かありましたか?」
「あの時考えたのだ」
 こうアイオロスに返す。
「そのまま向かわせてはだ」
「ええ」
「アーレスの軍勢と衝突してしまうと思ってな」
「アーレスのですか」
「その各地での天災だが」
 このことについても話す。
「あれはアーレスの軍勢の仕業だったのだ」
「やはり」
 それを聞いたサガの目が光る。
「左様でしたか」
「察しはついたようだな」
「はい、それは」
 静かに教皇に答えるサガであった。
「つきました」
「そうか、やはりな」
「では教皇」
 またアイオロスが教皇に問うてきた。
「それを引き起こしたのは」
「インプ達だ」
「雑兵達ですか」
「その通りだ。しかしそれでもだ」
「黄金聖闘士が向かわなければならない程のものを引き起こすというのですか」
「それはまた」
 それを聞いたアイオロスの目も動く。
「侮れませんね」
「いや、大したことはねえぜ」
 しかしここでデスマスクが軽口を言ってきた。
「この俺がよ。皆殺しにしてやったぜ、ドイツじゃよ」
「果たしてそうか?」
 その彼に教皇が直接問うてきた。
「果たしてそれ程余裕だったか、デスマスクよ」
「教皇、それは」
「本来の御前ならば技を使う必要もなかった筈だ」
 彼がデスマスクに問うのはこのことだった。
「雑兵相手ならばな。違うか」
「それは」
「そうだな。御前に技を使わせた」
 黄金聖闘士に技を使わせる、それだけでも驚くべきことなのだ。光の動きと第七の感を持つ彼等をして技を出させるというその強さは。
 
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