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ヘビーローテーション

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3部分:第三章


第三章

「あの、そんなに私って特別かしら」
「特別って?」
「わかってるのはわかってるわよね」
 ただそのまま聞くと意味が全くわからない言葉だった。
「私が。貴方の気持ち知ってるってことは」
「うん、それはね」
「それで。私も一緒にいるけれど」
 辛そうな声でだ。彼女は僕に言ってくる。
「皆ね。貴方のことわかっててね」
「そうだよね。それでだよね」
「そうなの。それで私も貴方とこうして毎朝一緒に登校してるのは」
「・・・・・・いいんだよね」
「女の子って。男の子もそうだと思うけれど」
 前置きからの言葉だった。
「凄く一途に想われたら。こっちもね」
「好き?ひょっとして僕のこと」
「そうなったのよ」
 その言葉を聞いて。今までで一番だった。
 僕は死にそうになった。本当に気を失いそうになった。
 けれどその僕に。彼女は支える様に言ってきた。
「だから。そんな特別に想わなくていいから」
「けれど。今の言葉って」
「好きだけれど。普通にお願いできる?」
「えっ、普通って」
「私見たり一緒にいてお喋りして」
 最近いつもしていることだけれど。それでも全然慣れていない。
「必死にならなくていいから」
「けれど僕って」
「私普通の女の子だから」
「僕にとったら」
「普通じゃないの?」
「見てるだけで。何かね」
 もっと言えば頭の中で想い浮かべるだけでだった。
「どうしようもなくなって」
「そのこともわかってるけれど」
「想ってくれてるのは嬉しいけれど少し気を落ち着けてね」
「落ち着けて?」
「そこまで必死にならなくていいから」
 またこう僕に言ってくる。駅を出て学校に行く朝の道、周りに他の生徒達もいるその中を歩きながらだった。朝には場違いな話だったけれどそれでも僕に言ってくる。
 
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