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Blue Rose

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第十二話 真の友人その一

                 第十二話  真の友人
 優花は龍馬を見た、見れば彼の顔は。
 優花の告白を聞いてこれ以上はないまでに驚愕したものになっていた、まるでこの世の終わりを見たかの様に。
 優花は龍馬のその顔を見てやっぱり、と思った。だがここまできて止まるものではなかった。その告白をさらに続けた。
「この前の健康診断でわかったんだ」
「学校のか」
「うん、身体が徐々になんだ」
「女の子にか」
「なっていっているってね」
 必死に言葉を出していった、告白のそれを。
「言われたよ」
「そうか」
「嘘だって思わないんだね」
「ずっと暗かった理由がわかった」
 龍馬はその驚愕の中で思考を巡らせた、そしてこの答えを出した。
「それがな」
「姉さんに言われて」
「優子さんが教えてくれたんだな」
「姉さん八条病院にいるからね」
「診断受けたのあそこだしな」
「姉さんが僕の保護者だから」
「優子さんに連絡がいってか」
 龍馬はさらに言った。
「それでか」
「僕に教えてくれたんだ」
「そうだったんだな」
「このことを知ってるのは病院でもほんの少しの人だけで」
「優子さんの他には」
「そして僕にも二人だけの時に教えてくれたんだ」
 植物園の青い薔薇の園、その前でだ。
「僕はそうなっていってるって」
「それでずっと暗かったのか」
「何でかなって思って」
 このこともだ、優花は告白した。
「僕が女の子になるって」
「ずっと男だったのにか」
「うん」
 まさにその通りだとだ、優花は答えた。
「僕がそうなるんだって」
「理不尽に思ってたんだな」
「いつもね」
「そうだな、どうしてもな」
 龍馬は優花の告白を聞いて言った。
「そう思うな」
「こうした話って漫画とかではあるけれど」
「本当にあるんだな」
「それも僕が」
「ああ、けれどな」
「けれど?」
「御前は御前だよな」
 龍馬は優花のその顔を見て問うた。
「そうだよな」
「えっ!?」
「だから、御前は御前だよな」 
 こう優花に問うたのだった。
「そうだよな」
「それって」
「だからな、御前が女の子になってもな」
 それでもというのだ。
「御前は御前だろ」
「それって」
「確かに俺も驚いたさ」
 このことはその通りだと言うのだった。
「今の話はな」
「やっぱりそうだね」
「ああ、正直言って嘘かって思うさ」
 実際にというのだ。
「信じられない話だよ」
「けれど龍馬は」
「驚いてな」
 そして、というのだ。 
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