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Blue Rose

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第五話 姉の苦悩その十四

「それじゃあね、あと」
「あと?」
「優花今は声が女の子になってたわよ」
「声が?」
「もっと言えば喋り方がね」
 それがというのだ。
「そうなってたわ」
「あれっ、そうなってたんだ」
「ええ、これは」
「これは?」
「何でもないわ」
 ここでもだ、優子は真実を隠した。そしてだった。
 ラム酒を飲み終えるとだ、最後にこう言った。
「じゃあ今日はお風呂も入ったし」
「だからだね」
「歯を磨いてね」
 そしてというのだ。
「もう寝るわ」
「うん、じゃあゆっくりとね」
「よく寝ないと」
「身体によくないね」
「ええ、それじゃあね」
 真実はまだ隠していた、そしてだった。
 優子は飲み終えてから歯を磨いてだった、この日はじっくりと寝た。しかし次の日に院長に対して院長室で言った。
「弟の喋り方が変わった時がありました」
「女性の口調にですね」
「はい、なっていました」
「それはです」
 院長はその話を聞いて優子に話した。
「肉体の変化がです」
「精神にですか」
「影響していっているのでしょう」
「女性ホルモンが増加していますか」
「はい、体内の」
「だからですか」
「肉体の構造はやはりです」
 医師としてだ、院長は優子に話した。
「精神に影響を与えますね」
「はい、確かに」
「それで、です」
「弟もですね」
「次第にですが」
 徐々にというのだ。
「精神もです」
「女の子になっていくのですね」
「そうなります」
「そうですか」
「これからさらにです」
「弟の喋り方がですね」
 優子は真剣な顔で言った。
「女の子のものになりますか」
「そして完全にです」
「女の子の喋り方になりますか」
「そして他の部分、精神的なものが」
「全てですね」
「女性になります、勿論肉体もです」
「そうなりますか、わかりました」
 優子は院長が言う現実を受け入れた、そして。
 あらためてだ、こう言ったのだった。
「ではその弟ですね」
「蓮見先生は受け入れられますね」
「弟が妹になろうとも」
「そうされますね」
「あの子はあの子ですね」
 自分に言い聞かせる様にしてだ、優子は院長に答えた。
「そうですね」
「その通りですね」
 院長も優子に答えた。
「やはり」
「そうですね、しかし」
「それでもですね」
「それがわかっていても」
「この現実はですね」
「戸惑ってしまいます」 
 どうしてもというのだ。 
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