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ソードアート・オンライン~狩人と黒の剣士~

作者:村雲恭夜
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エイプリルフール!な話

ライトの場合

「ライトくーん!」
アルヴヘイムの街アルン。そこで俺はミザールと待ち合わせしていた。何故か?
今日はエイプリルフールだろ?嘘ついていい日だろ?嘘つきたいじゃん?
そんな感じだ。
「ねぇ、用事って何?」
「うん、実は……お前に内緒で愛人作ってたいってぇ!!」
ミザールはいきなり拳骨を放った!ライトに五百のダメージ!!って数値化してどうするんだ。
「う・そだよね?」
ミザールさんゲキコワムカチャッカファイヤーですわ。
しかし、おじけついては嘘はつけない。
「本当だよ?ミザールにも最近飽きたしいてぇ!!」
ミザールはライトに背負い投げを放った!って言ってる場合じゃねぇ。
「いい加減にしないと……此方にも考えあるんだから!」
「本当だって言ってるだろ!!」
いじになって言うと、ミザールはにやりとした。
「へぇー、ふぅーん、ほー」
すると、ログアウトする。
「……取り合えず助かった?」
しかし、地獄はここからだった。
「うわっ!」
強制的に目の前が真っ暗となり、元の私室に戻る。
「新羅か!!」
「そのとーり!!」
私服姿の新羅がニヤニヤしながら俺を見る。
「エイプリルフールなのは既にお見通しさ!!」
「くそっ!既にばれてたのか!!仕方な……?」
腕と足を動かそうとすると、動かない。
「あ、嘘ついたお礼に拘束させてもらったから。明日までずっと、搾らせて貰うよ~♪」
新羅は恍惚とした顔で服を脱ぎに掛かる。
「ちょ……っ!勘弁してくれーーーーーー!!!!」

因みにこの時の行為でデキたとか出来なかったとか。

ダークの場合

「……エイプリルフールねぇ」
翔夜はさして興味無さげに呟く。何故か?自分の嫁が冗談通じないからだ。
前の時に一寸した嘘で「真夜美って結構激しいよな、行為」とか言うと「嘘つかないで」と一蹴された。まぁ、嘘には代わりないけど。
「……エイプリルフールねぇ」
再び呟く。すると、ドアの扉が開く。
「おはよーしょうやー」
寝ぼけ姿の真夜美である。結婚してからは何となく気が抜けているのか、裸で寝ることが多い。今も全裸だ。
「……真夜美、服を着ろ」
「んー……」
真夜美はのそのそと部屋に戻る。服を取りにいったのだ。
寝ぼけ顔は元より、無防備だとかなり困る。主に俺の心が。
「……あいつこの先平気かよ」
少しでも生活を心配してしまう俺だった。すると、全裸の真夜美が帰ってくる。
「……真夜美、服は」
「ない」
「……は?」
「だからふくかして」
のそのそと歩き、俺のTシャツに入る。
「ま、真夜美!?」
真夜美の肌が俺に触れる。主に胸だが。
「止めろって!!服なら貸すから!!」
と、そこで真夜美が言う。
「……嘘だよ」
「……は?」
「エイプリルフールだから」
「……ああ」
「嘘ついてみました」
「……それで?」
すると、モジモジしながら言う。
「……その、身体引き締まってて良いね」
「……真夜美、お前今日から飯抜きな」
ピシッ、とガラスの割れる音がした。
「……嘘だよね?」
「本当だ。そんなことでエイプリルフールを利用するな。第一だな」
顔をふいっとやると、言う。
「したいなら言え。相手はするから」
すると、顔を赤らめて真夜美は言う。
「……うん」
夫婦の仲が深まった日だった。

連刃から、クレイとクウト

「エイプリルフール?」
「あれ?クウト君知らないの?今日は嘘ついていい日なんだよー?」
アインクラッド四十五層。そこで俺達はそんな話をした。
「エイプリルフール……。結構ざっくばらんとしてるなおいそれ」
「ざっくばらんと言うより……はっちゃけたイベントだよね!」
流石に俺はそれに頷けなかった。すると。
「街にモンスターが現れたぞ!!」
誰かの叫び声がした。
「クレイ!」
「うん!」
走って広場に出ると、キリトとアスナに出くわす。
「お前らもか!?」
「ああ!しかしモンスターなんていったい……」
すると、周囲に笑いが起こる。
「黒の剣士ご一行引っ掛かったなー!」
「暴風戦王達も引っ掛かってるぞ!!」
所々で笑いが耐えない。
「……成る程、集団エイプリルフール作戦か……!」
俺はにやけて悟ってしまう。言わば狼少年ならぬ狼青年をやったわけだ。
「なぁ、企画者は誰だ?」
近くの人間に聞く。
「ああ、ヒースクリフさんだよ。『騙される人間がどれだけいたかでレアアイテムの贈呈を約束しよう』って言ってくれてな」
あ、
「あの男はーーーーー!!!!」
クレイがその顔に笑う。しかし、それでは熱が収まらない。
「おい、野郎共。ヒースクリフに嘘仕掛けるからてめぇら手伝え」
『え、マジですか?』
「報酬俺の手持ちから出すぞ」
エイプリルフールを利用した嘘を付く。
『よしやろう』
乗り気だった。
「あーあ、簡単に騙されちゃった」
「騙す方も悪いが、騙される方が悪いって昔から言うだろ?」
フフッと笑うと、俺はプレイヤーの先頭に立ち、ヒースクリフ嘘だまし作戦を決行した。
結果として騙されたものの、俺の嘘を真実だと思った人物たちからほとぼりが覚めるまで隠れていたのはいい思い出だった。 
 

 
後書き
もしものエイプリルフール話でした!
ゼロ「……よくもまぁ」
取り合えずエイプリルフール以外でも嘘はダメだよ!!嘘は必ず倍返し食らうから。
ゼロ「……作者が言うと嘘に聞こえるの俺だけ?」
ひどっ!!
では次回もお楽しみにー。 
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