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おぢばにおかえり

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第二十四話 出会いその三

「顔いいわよ。自信持ちなさい」
「顔はそんなに」
「自分じゃわからないものよ」
 こうも言われました。
「特に顔はね」
「けれど私子供の頃」
 その時のことを思い出して彼女に言います。
「ブスって言われたわよ、はっきりと」
「子供の頃なんて皆言われてるじゃない」
「そうなの?」
「そうなの」
 かなり強引にそういうことにされました。
「そういうところわかっていないと」
「ううん、そうだったの」
「いちいち人の言葉真に受けないの」
 こうまで言われます。
「まあちっさいのは本当だけれどね」
「小さいのはなのね」
「それだけは諦めた方がいいわね」
 随分な言われようだと思います。
「もう高校三年生じゃない」
「ええ」
「背、それ以上伸びないわよ」
 また言われました。
「多分だけれど」
「やっぱり駄目なの」
「男の子ならわからないけれど。女の子だったらもう」
「成長期って短いのね」
 何で女の子って男の子より小さいんでしょうか。このことを凄く不満です。おかげで私は子供の頃は大きい方だったのに今じゃクラスで一番前です。
「女の子のは」
「否定はしないわ」
「しないのね」
「だって本当にそうだと思うから」
 この娘も何かかなり不満そうです。男の子と女の子でどうして成長期まで長さが違うんでしょうか。これって私達が勝手にそう思ってるだけかも知れないですけれど。
「私もねえ」
「何かあるの?」
「背はね。あまり」
「幾つだったっけ」
「一五五よ」
 私より大きいので気付かなかったですけれど。これは小柄らしいです。
「それ以上伸びないし」
「一五五なの」
「最近あれじゃない。俳優さんも」
「ええ」
「ジャニーズの人はともかく特撮出身の人なんか凄く大きいわよね」」
「特に仮面ライダーやってた人ね」
「そうそう」
 仮面ライダーに出ている人になるとかなり高いです。何故か戦隊ものの人達よりも高いように見えます。おかげで一緒に出ている女優さんが小柄に見えてそれでこの人も小柄なんだって思っていたら他のドラマでその人も高いってわかってショックだったこともあります。
「山本裕典さんあの顔で大きいわよね」
「一八〇近いわよ、あの人」
 ドラマ観てびっくりでした、この人も。
「特に大きいのが小幸田涼平さん?」
「荻野崇さんとか村上幸平さんも高いわよ」
 殆どの人が一七五前後は確実にある世界です、仮面ライダーの人達は。
「椿隆之さんもそうだし」
「私達と並んだらそれこそ」
「もう巨人よね」
 椿さんは一八五あります。テレビで観ていて何て大きな人なんだろうって羨ましかったです。女優で言うと伊東美咲さんや藤原紀香さんなんか。どうやったらあんなに背が高くなるんでしょうか。
「何か大きい人は何処までも大きいから」
「ふそく言っても仕方ないけれどね」
「まあねえ」
「あっ、ちょっと」 
 こんな話をしていると。不意に後ろから男の子の声が聞こえてきました。 
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