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ラブライブ!~μ’s feat.me~

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Aパート
  LIVE11 合宿⁉

8月、それは新緑が深み海や川が輝き、皆が遊ぶのに適している日本の四季の中で好まれる季節である。なのに、
「海未ちゃん、暑いよー。」
「もう、これ以上やったら死ぬわ……」
これは穂乃果とにこの懺悔である。そう、俺達は超極悪卑劣残虐無人やる気スイッチが変な方向に入ってしまう海未に練習を強いられていた。
「まだ、あんた達は、みてるだけ、だから、良いじゃない……」
「失礼なことを言うんじゃねえ。俺達だって真姫が作曲したのを演奏したりして、お前たちのダンスも見てるんだ。感謝しろ。」
「けど、これじゃ逆に皆の体が心配になるよ。」
そうか、白夜も女子の神秘に目覚めてきたのか。練習でたくさん汗をかいて蒸れてしまった〇〇〇や×××。お前がそうなるのも分からなくはない。____グホッ⁉誰だ、俺を殴った奴は⁉
「すいません、刹那が何か嫌らしいことを考えてるのかと思ったので。」
なんだ、海未か。最近の海未は怖くなってきたんだよな。暴力的になってきて。
「そうだ、合宿しようよ‼なんでこんな良いこと思い付かなかったんだろう。」
合宿、だと……合宿ってあの合宿⁉
「穂乃果、簡単に言うけどなぁ、どうやってやるんだよ。場所は?金は?」
そう告げると穂乃果は悩んだ挙げ句にことりに頼った。バイトの金で行けるかっての。
「どっかの誰かさんが別荘を持ってそうだけどな。」
獅子神め、俺と同じ考えだな。
「ヴェェ、どうしてこっち見るのよ⁉」
遂に穂乃果が動き出す。さぁ、行くんだ!ことりに次ぐ第2の落とし兵器よ‼
「ダメ?」ウルウル
「わ、分かったわよー!」
意外だ……真姫が即行でやられるなんて……穂乃果、恐るべし‼


そんなわけで2日後……

「「「先輩禁止⁉」」」
突然の報せに3年生以外全員驚いた。
「ええ。いくら先輩と後輩の立場といってもライブ中などではそんなことは気にしてられないわ。だから、先輩禁止にしたわけ。」
ロシア人のクォーターがそんなことを言ってきた。
「私もそれは思っていました。」
「私にはそんな気遣いが一切見られなかったけどね。」
「それはにこ先輩が先輩に見えないからにゃ。後輩みたいな感じだにゃ!」
「ちょっと、それどう言うことよ‼」
「というか、子供?」
「ウチはマスコットだと思ってた。」
「どういう扱いよ⁉」
お前らも失礼だな。俺はちゃんとμ’sのペットだと思っていたぜ。
「そんなことは置いといてと、じゃあ、リーダー。出発の挨拶を。」
そんなことって……流石に酷いだろ。
「しゅ、しゅっぱーつ!」
「普通だな。」
「普通だね。」
「普通ですね。」
「普通やな。」
「アンタら、普通、普通うっさいわよ!事前に言われてれば普通に出来たわよ‼」
はいはい、ごくろうさん。

それから俺達は、顧問の姉ちゃんに乗せられて西木野家所有の別荘へと向かった。

「ここが真姫ちゃん家の別荘……」
「「「でかい……」」」
「そう?これくらい普通じゃない?」
あぁ、やっぱり金持ちの言うことは違うな。
「さ、中に入りましょ。」
真姫に催促され皆が中に入っていく。にこは何故か不満げな表情で入っていったけど。俺は一番最後に家(?)に入る。何と言うことでしょう、足を踏み入れた瞬間、目の前にはホテルのロビーのような大きな空間を有意義に使ったお部屋が。そして、寝室には誰でもくっついて寝れるトリプルベッドが。やべえ、圧倒的な世界観の違いに殺される。

「刹那、皆が下に集まってるから行くぞ。」
「あ、あぁ。」
「刹那も圧倒されてたんだね。」
そりゃそうだ。こんな別荘を持ってるんだからな。
俺達が下に行くと皆が海未の練習メニューを見て眉間にシワを寄せていた。なになに?遠泳10kmにランニング10kmに歌とダンスの練習?後者の歌とダンスは分かる。けど、
「海未、μ’sの目標は?」
「ラブライブ出場ですが、何か?」
「このメニューの前者2つはもうトライアスロンの練習だろ。」
「何を言ってるのです!トライアスロンはもっと厳しいはずです!」
いや、俺が言いたいことはそういうことじゃないんだが……
「う、海未。それじゃあ、皆が倒れるんじゃないかしら?」
「最近は体力の基礎練習が怠っていましたから。それに熱いハートがあれば大丈夫です‼」
ダメだ、やる気が痛い方向に向いている。
「凛ちゃん、頼んだよ。」
穂乃果が凛に小声で何かを伝えると凛は「分かった」と返事をして海未の手を掴んで「海未ちゃん、あっち!」と言って海未を騙した。海未って意外と騙されやすいのか?
「今のうちに、レッツゴー!」
「穂乃果、待ってください!」
惜しくも海未の声は届かず穂乃果達は海に行ってしまった。
「今日くらいはいいんじゃねえのか?その代わり明日は地獄ということで。」
「そうですね……これ以上言っても聞きませんから。」
ごもっともだな。あの穂乃果達が聞く耳を持つはずがないからな。
「じゃあ、行きましょ?」
絵里の声と共に俺達は海へと走り出した。


「獅子神、なんか癒されるな。」
「奇遇だな。俺もそう思っていた。」
「刹那、隼人、それじゃ変態みたいだよ……」
変態で何が悪い。そもそも変態はエロ?だけに限定されるわけではない。この世にエロがあったからこそ俺達は生まれているんだ。俺はエロを尊敬するべきだと思うぞ。
『刹那!スイカ割りやろ‼』
「スイカ割り?別に良いけど。」

というわけで、

『刹那、右斜め前に365度で2m進んで。』
穂乃果の声に従って進む。というか実質、5度じゃねえか。
『ほんとは逆かもしれへんよ。』
希の指示を聞いて一旦止まる。だが、次の会話を聞いて迷いを振り切った。
『海未の水着姿も可愛いな。』
『な、いきなり何を言い出すんですか⁉は、ハハハハ破廉恥です‼』
ターゲットロックオン。標的:獅子神隼人。チャンスは一回のみ。
「そこだぁぁあああああああ‼」
「うぉお⁉危ねえ!何しやがる、刹那!」
チッ、外したか。俺は自前の速さを生かして隼人を狙いに行ったのだが避けられてしまった。
「あぁ、すまん獅子神。スイカと間違えちまった。」
言いながら目隠しを外す。
バットがめり込んでいるのは獅子神の数センチ手前。この野郎……!寸前で回避しやがったな……
「刹那……。今アンタ、隼人の声がした途端に迷わずダッシュしたように見えたんだけど……」
「ハハハハ……。何を言ってるんだよにこ。それは酷い誤解だ。」
そのような事実は一切認められてません。
「……まぁ、気にするなよにこ。刹那はあくまでもスイカを探していただけだからな。そうだろ、刹那?」
「ああ、勿論だ。」
獅子神の言葉に即座に肯定する。そんな、獅子神がかなりスタイルが良い海未にナンパ混じりの言葉をかけたのがムカついて撲殺したかった、みたいに思われるのは心外だ。俺は宇宙のように心が広い男なんだからな。
「じゃあ、次は俺の番だな。刹那、バットをよこせ。」
「いやいや、何を言うんだよ。獅子神はさっきやって失敗したばかりだろう?」
「そういうな刹那。今のお前で全員1回目が終わったんだ。次は2周目だろう?それならまた俺の番だ。」
「何言ってるんだよ。2周目が始まるなら順番を逆にする方が公平だろう?それなら俺がもう一回やるよ。」
お互いに笑顔の裏に殺気を放ち全力でバットを奪い合う。ここでチャンスを失えば相手を殺すチャンスが無くなるんだからな。
「あ、あのー……せっかく用意したスイカも飛び散るともったいないからこの辺で……」
花陽が小さい声で提案してくる。それは名案だ。だが、俺達には殺らなきゃいけないことがある。
「「スイカは割らねえから大丈夫だ!」」
「一体、何を割る気だにゃ⁉」
それは割ってからのお楽しみだ。

血で血を争うようなスイカ割りを終えて今は夕食の準備。
「買い出しにか?」
「うん、近くにスーパーがないから買い出しに行かないと駄目なんやて。」
「別に良いわよ。私が行ってくるから。」
希の買い出しの提案を真姫が却下した。でも、女子一人で行かせるってのは……
「なら、ウチも行ってもエエよね?」 
「なら、僕も行くよ。女子二人っていうのも危ないし。」
希と白夜が付いていってくれるらしい。白夜がいるなら心配事はないか。


一時間後……
「おらおらおらぁああ‼」ザクザクザク
決して人は切ってません。刺してません。
「だぁぁらっしゃぁああああ!」グツグツグツ
煮てません。信じてください。殺し屋でも人を煮込んだりしません。あえて切る、刺すは否定しません。否定できる材料が見つかりません。
「ごめんね、刹那君。ことりが夕食の係だったのに……」
「別に良いよ。俺がただ作りたかっただけだし。」
さっきからの擬音は俺がカレーを作ってるやつだ。俺って料理するとき声出ちゃうんだよなー。
「アイツは料理にもあんなに本気になるのか?」
「うん、これでも良くなった方だよ……」
穂乃果が俺の料理について説明すると獅子神が「マジか⁉」という驚きに満ちた表情をしていた。
30分後、カレーを作り終えて皆に分けた。花陽には白米大盛りを別添えで。
「花陽、そのご飯は……」
「気にしないで‼」キラキラ
花陽の目が白米にしかいっていない!どんだけ白米が好きなんだよ……
「じゃあ食うか。」
「「「いっただっきまーす!」」」
ちゃんと食の儀式を終えてからカレーを口に運ぶ。
「ハ、ハラショー……すごい美味しいわ……」
「ご飯の炊き具合まで最高です……」
「刹那君のカレー美味しいにゃ!」
「にこよりも上手いなんて……」
「ほんと、刹那君の作る料理は旨いわー」
「隼人にも見習ってほしいです」
「うるせぇ」
「穂乃果ちゃん、良い旦那さん持ったね」
「穂乃果の自慢の夫です!」
「穂乃果、お前は結婚できる歳だが俺は結婚できる歳じゃない!そしてことりも俺が危なく吹き出してしまうような会話をするな!」
「刹那、すごいツッコミだね」
「注目してほしいのはそこじゃねえんだよ‼」
「全く……少しは静かに出来ないの?」
ここに来て真姫が俺達を静止した。まぁ、良い判断だ。
10分後……
「はぁ、食った食った」
「雪穂ー、お茶持ってきてー」
「家じゃねえんだから自分で持ってこいよ」
穂乃果はこういうとき困るんだよなぁ。甘えてくる穂乃果も可愛いけど。
「凛は花火やりたいにゃ!」
「ダメです、練習です!」
ここでお前らも争ってどうすんだよぉぉおおおおおお!
「かよちんはどう思うにゃ!」
「わ、私は……お風呂に入りたいな」
第3の意見を出してどうすんだよぉぉおおおおおおお!
「あのなー、練習は明日ガッツリやって花火は明日の夜にやれば良いだろ。それに俺も風呂に入りてえ」
「そうね、何も今日やらなくても良いのよ」
「そう、ですね。なら、明日は朝から練習しますか」
「凛も我慢するにゃ!」
よし、良い子だ。
「お茶まだー?」
「お前は黙ってろ‼」
「なら、風呂に入るか」


俺達男子は脱衣場である計画を立てていた。
「刹那、よくやった。これで合宿の醍醐味が実行出来るぞ」
「ほ、本当にやるつもりなの⁉」
「「覗きを!」」
「当たり前だ!女子との合宿、隣同士の露天風呂、如何にも覗きができますよと言わんばかりの柵の低さ。それに……」
「それに?」
「絵里や希のあの豊満なアレ!アレに惹かれない奴は人間ではない!アレが目の前にあるのにアレを見るチャンスを逃してどうする‼しかも、俺達の視覚にはアレを隠す障害がないんだ‼」
「で、でもやったらまずいんじゃ……」
「おい白夜、今更良い子ぶってんじゃねえよ。お前も男だろ?止めたいならやめても良い。だが、その前に自分の本能に聞いてみるんだ。ことりの何も障害がないアレを拝めるんだぞ。見たくはないか?」
「……た……よ」
「「はっきりと言え!」」
「物凄く見たいよ‼」
「よく言った!それでこそ男だ‼」
「そうと決まったなら行くぞ‼桃源郷に‼」
俺達は勢い良く風呂場のドアをガラッっと開ける。すると、そこにはまきびしが撒いてあった。これを仕掛けたのは姉ちゃんだな……
「やはり一筋縄ではいかないか……!」
「獅子神、こんなものに恐れるな!恐れていたらこの先にある聖域に踏み込めないぞ‼」
「僕、やっぱりやめよ「思い出せ!アイツのアレを!」まきびしなんて恐くないまきびしなんて恐くない」
案外、白夜は簡単に操ることが出来る。
「行くぞ、桃源郷に‼」
「「おう!」」
俺達は即座に湯船に入り、竹の柵の僅かな間を見て覗きの下見をする。すると、なにか肌色の物が見えた。俺はある一定の答えに辿り着いてしまった。そんなはずはないと違う方から覗いて見る。まぁ、目の前には僅かだがあっちの露天風呂が見えた。ここは正常だった。もう一度さっきの場所から見てみよう。うん、肌色の物が見える。これは、
「逆風呂覗き?」
だが、俺達が気づいてからは遅かった。柵の上からは穂乃果特有のアホ毛が見えた。そして、眼が……
「ヤッホー」
「ヤッホーじゃねえよ‼俺達の仕事を取るなよ‼」



風呂場でなにかとあって30分後……
俺は皆が寝たのを見計らって海の波の音を後ろに砂浜で寝そべっていた。あの時と同じ月をみながら……
「刹那、寝ないの?」
「寝れねえんだよ」
「お姉ちゃんが抱っこして寝かせてあげようか?」
「それは勘弁してくれ……」
姉ちゃんとたわいもない話をして少しの間、沈黙が訪れた。
「刹那、あの時もこんな月だったね」
「あぁ」
「お父さんとお母さん、あっちで元気に暮らしてるかな?」
「どうだろうな……なぁ、姉ちゃん」
「何?」
「俺さ、この赤い月見るといつもなにかよからぬ事が起きるんだよ……」
「私の怨刀事件とか?」
「たしかにあの時もだったな……」
「まぁ、そこら辺は大丈夫じゃない?もし、なにか起きたら……」
「起きたら?」
「刹那がどうにかしてくれるんでしょ?」
「できたらな」
俺は姉ちゃんの思い込みに笑って返した。俺がどうにかする、か……まるで母さんみたいな事を言うな。
「じゃあ、帰って寝よっか?今日はお姉ちゃんの枕を使わせてあげるよ?」
「だから要らねえって……」
ったく、重い雰囲気をぶち壊しやがって……ま、それが姉ちゃんの良いところでもあるんだけどな。 
 

 
後書き
次回はなんと、男子3人が自らの命をかけて闘います‼多分、何話かに分けて投稿するのかな?
次回のラブライブ!
《彼女を取り戻せ!》 
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