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新オズの腹ペコタイガー

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第十二幕その七

「お話をしましょう」
「旅のことを」
「そして他のこともね」
 こうお話してでした、そのうえで。
 トロット達はまずはお風呂に入って服も着替えました。そうしてすっかり奇麗になってからなのでした。
 皆でお茶を飲みながら旅のことをお話しました、勿論恵梨香も四人とお話します。
 お互いの冒険のことをお話してです、恵梨香は言いました。
「皆それぞれ楽しかったのね」
「うん、かなりね」
「楽しかったよ」
 ジョージと神宝が恵梨香に応えます、丸いテーブルを囲んで座りながら。
「食材も無事に手に入ったし」
「嫌なことは何一つなかったよ」
「僕の方もだよ」
「私もよ」
 カルロスとナターシャもそうだったとです、恵梨香にお話します。
「もういつも楽しくてね」
「オズの国の冒険だったわ」
「そうなのね、私もだったわ」
 恵梨香の方もというのです。
「お話した通りね」
「色々なことがあって」
「それでだね」
「常に楽しくて仕方なかった」
「そうした旅だったのね」
「そうだったわ、トロットさんとの旅もね」
 その今回の旅もというのです。
「楽しくて仕方がなかったわ」
「それは何よりだったわね、私はオズマ姫と一緒だったけれど」
 ブリキの木樵、ハンクも一緒でした。
「姫様って結構以上に歩くのが速かったのよ」
「そういえばあの人も冒険お好きよね」
「そうでしょ、冒険に出られることもあるし」
 エメラルドの都を出てです。
「だからなのよ」
「歩き慣れている方なのね」
「ドロシーさん達と同じだけね」
「そうなの、オズマもね」
 トロットが皆に言ってきました。
「冒険にもよく出てスポーツも好きだから」
「歩くのも速いんですね」
「そうなの、だから貴女達が五人でオズマと冒険に出た時はね」
「トロットさん達と一緒に冒険する時と同じで」
「楽しめるわよ」
「私がそうしたみたいに」
「そうよ、その時のことは楽しみにしていてね」
 こう笑顔でお話するのでした、そうしたお話をしてです。
 お茶も飲んでお昼御飯も食べました、腹ペコタイガーはお昼御飯のローストチキンとキャベツや玉葱がたっぷり入ったスープを食べながらです。
 そのうえで臆病ライオンにです、こう言いました。
「今も楽しんでるけれどね」
「晩御飯だよね」
「早くカレーを食べたいよ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「そうだろうね、僕もだよ」
「どんなカレーなのかな」
「楽しみだよね」
「本当にね」
 こうお話するのでした、そして。
 ビリーナもです、腹ペコタイガーにこんなことを言いました。
「じゃあお昼を食べたらね」
「お昼寝だね」
「違うわよ、ちゃんと運動をしてお腹を空かして」
「そしてなんだ」
「晩御飯に備えるのよ」 
 そのカレーを食べる時にというのです。
「そうしたらいいわ」
「余計に美味しく食べられるから」
「身体を思いきり動かした後の御飯は最高よ」
「だからなのね」
「ええ、食べたらいいわ」
 こう腹ペコタイガーに言うのでした。
「是非ね」
「わかったよ、じゃあ今日はね」
 腹ペコタイガーもビリーナのその言葉に素直に頷きます。 
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