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作者:紡ぐ風
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第2部『計画打倒編』
  第21話『晶、禁断の変身/遊月、奇跡の変身』

 
前書き
ライダー&セレクター一言図鑑
仮面ライダーG4:『劇場版仮面ライダーアギト PROJECT G4』に登場。G3ユニットチームから盗み出したG4の設計図を元に自衛隊が制作。装着者はかつてアンノウンに襲撃された自衛隊員の水城史朗。G4システムは人間をG4のパーツとして扱い装着者の肉体を酷使し続ける装備で、装着者が死んだ場合でも死後硬直が起きるまでは動き続ける危険な装備である。
仮面ライダー龍玄・黄泉:『仮面ライダー鎧武』に登場。高司舞を救う事を条件に戦極綾馬から渡されたヨモツヘグリのロックシードを使い光実が変身した姿。龍玄が使えるメインウェポンの他にオーバーロードの武器を扱えるが、試作品としての副作用により装着者の命を削る危険な装備となっている。また、名称の変更から解る通り見た目も龍玄とは若干異なり、ボディカラーは緑からワインレッドになり、各種パーツもマイナーチェンジが起きている。
仮面ライダーチェイサーマッハ:『仮面ライダードライブ』に登場。チェイスの死後、友達である事を自分の中で認めた詩島剛がチェイスから託されたシグナルチェイサーを使いマッハが変身した姿。チェイサーを上回るパワーでマッハとチェイサーの技が扱えるが、ドライバーへの負荷が掛かる為、長時間の戦闘が行えない。
リメンバ:リメンバの正体は、小学校時代に清衣を虐めていたメンバーだが、それの理由は清衣への愛情から来るものであった。だが当然清衣には理解されず清衣が人間不信になる原因を生み出した。清衣の肉体を奪った後は元の肉体に戻る為に再びセレクターとなるが、ルールの悪用である為に繭から罰が下り、ルリグカードから解放される事無く自分の日記の中で過去に浸りながら泣き叫ぶだけとなった。
蛮野の断末魔:散々息子である剛を愚弄し続けた蛮野天十郎。しかし、何の皮肉か蛮野は自分にトドメを刺しに来た剛に命乞いをした。しかし、剛は友であるチェイスを侮辱しその亡骸を平気で蹴り飛ばす蛮野の最後の命乞いを当然拒否する。剛がシンゴウアックスを使い蛮野はアクロスブレイカーを受けて粉砕された。
full throttle:仮面ライダーマッハのイメージソングで、チェイサーマッハの戦闘用BGM。 

 
それぞれのバイクに乗り仮面ライダー達はウリスの待ち構えている基地に突入する。
「A分隊は私のサポートを、B分隊は奴らの足止めを、C分隊は陽動部隊としての行動を、D分隊は隠密行動を取り奴らの気が緩んだ瞬間に─」
G4がトルーパーに指示を出そうとした瞬間、
〔プテラ!トリケラ!ティラノ!プテラ!トリケラ!ティラノ!プテラ!ギガスキャン!〕
オーズタジャドルコンボがロストブレイズを放ち、集められたトルーパーは壊滅。G4の付近に居た十人程度しか残らなかった。
「ここは私達に任せて、るう子さん達は先へ!」
「るう、私達も後から追い付くから!」
オーズと斬鬼はG4とトルーパーを押さえつけ、鎧武達を先へ進ませる。
「逃がすものか。」
G4はロケットランチャーのギガントを取り出すが、
「あなたの相手は私達よ!」
斬鬼が烈斬で切りかかり足止めをした。
鎧武を先頭に仮面ライダー達は地下に降りて行く。
「随分と広いね。何時の間にこんな施設を用意したんだろうか?」
降りながらキバはそう呟く。
「まあ、何であってもウリス達を倒すだけだよ!」
キバの呟きにデッドヒートマッハは答える。
「ようやく地下一階か。先は長いみたいだ。」
ウィザードが現在の地点を伝える。
「とりあえず、研究室があるみたいだから、私と清衣でリメンバを倒すからるう子達は先に進んで!」
「分かった。遊月、清衣、気を着けて。」
デッドヒートマッハとファイズはそのまま地下一階を進んで行く。
「どうやら、ここが蛮野とリメンバの研究室みたいだね。」
「ええ。さっさと終わらせましょう。」
デッドヒートマッハとファイズは研究室の扉を開ける。すると、
「よぉ、遊月。待って居たよ。あんたを潰す為によぉ!」
「遅かったようだな。晶は再び、仮面ライダーとなったのだよ。」
晶とゴルドドライブが待ち構えていた。
「晶!あんた正気!?」
デッドヒートマッハは晶を心配する。
「おい遊月、あんた弟を取り返しに来たんだってなぁ。あんた、そこまで弟を愛している変態姉弟なんだ?」
「私にとっては、あんたみたいな同性愛者の方が理解出来ないんだけど。」
晶は遊月を愚弄するが、遊月は晶の在り方を否定した。すると、
「否定された。」
「そんな!ダメなんですか!?」
ファイズとゴルドドライブが反応した。
「それにしても、珍しく意見が一致しましたね、清衣ちゃん。やっぱり、清衣ちゃんも私の事を─」
「リメンバは黙っていて!晶、あなたが手にしている物は?」
ファイズはゴルドドライブを黙らせ晶に質問した。
「これは私へのウリスからの愛だよ。」
晶は龍玄の戦極ドライバーを装着し、手に持っているロックシードを開錠した。
〈ヨモツヘグリ!〉
ロックシードを開錠した事によって晶の頭上に異空間が出現し、禍々しい赤の装甲が出現する。
「そのロックシードは!?」
「晶、あんた死ぬ気!?」
ファイズとデッドヒートマッハは晶を心配するが、
「ウリスが私を愛してくれるなら、私はなんだってやってみせる!」
〈ロック オン!〉
晶はヨモツヘグリロックシードをセットする。その事によって龍玄のフェイスプレートが赤いカラーに変わる。
「変身!」
〈ハイ~!ヨモツヘグリアームズ!冥!界!黄泉!黄泉!黄泉!〉
晶は戦極ドライバーのカッティングブレードを倒しヨモツヘグリアームズを装着。仮面ライダー龍玄・黄泉に変身する。しかし次の瞬間、
「グッ!グゥアアア!」
龍玄・黄泉の周りに赤い電流が流れ龍玄・黄泉はもがき苦しむ。
〈冥!界!黄泉!黄泉!黄泉!〉
ヨモツヘグリアームズの電子音が再び流れる。
「晶、変身解除するんだ!あんた、死ぬぞ!」
「構わない!ウリスが愛してくれるなら、こんな命、いくらでもいい!」
龍玄・黄泉はオーバーロードのデェムシュの使っていた武器、シュイムを片手にデッドヒートマッハに切りかかる。
「くっ!なんて力だ!」
デッドヒートマッハは怯む。
「遊月!」
ファイズはブラスターフォームに変身しデッドヒートマッハの所へ向かおうとするが、
「させませんよ、清衣ちゃん!」
ゴルドドライブが妨害する。
「晶、相手を変えよう。その方が互いの為だ。マッハの相手なら、私に任せるんだ。」
「ああ、分かったよ!」
蛮野の提案でゴルドドライブがデッドヒートマッハと、龍玄・黄泉がファイズと戦う。
「この世界ならマッハを葬る事など容易い!醜く無様に死んで貰う!」
ゴルドドライブはイグニッションキーを捻りゼンリンシューターを奪い取る。
「さっきまでの威勢はどうした?」
「さっきはよくも私を否定しましたね。私がシグマを起動させた曉には、清衣ちゃんの管理権をいただいていたのに!」
ゴルドドライブは接近戦でデッドヒートマッハを圧倒する。
「まったく、愛だの何だの、下らない。人間は全て私が管理する為の道具だ。従わない存在は全てゴミだ。」
「ならあんたが一番のゴミだ。」
「何故だ。」
「人間は、誰かを愛して家族を増やして、初めて生きている事に価値が生まれる!愛を知らない、家族を大切に出来ないあんたは、地球上で一番のゴミだ!」
「だから貴様はマッハなのだ紅林遊月!」
ゴルドドライブはデッドヒートマッハに膝蹴りを放ち、デッドヒートマッハはその場に崩れるように倒れる。
「オラ、ピルルク!あんたも倒して、私はウリスに愛して貰う!」
龍玄・黄泉はブドウ龍砲を持ちシュイムでファイズを切り裂き、ブドウ龍砲でファイズを撃ち抜く。そして、それと同時に赤い電流が流れ龍玄・黄泉にダメージを与え苦しませる。
「清衣!」
ファイズを心配するデッドヒートマッハは既にマッハに戻ってしまっている。
「どうやら、結果は決まったみたいだなぁ。」
「清衣ちゃん、言ったはずですよ。私の占いを冒涜したら罰が下ると。」
「てめぇら二人共、ここで殺してやんよ!」
龍玄・黄泉は武器をグリンシャが所持していた野太刀、アアシュイムに持ち替える。
「このままじゃ!香月、私に力を貸して!」
マッハは香月から御守りとして貰ったシグナルチェイサーの玩具を取り出し祈る。
「馬鹿め!その玩具には何の力も無い事位調べ済みだ。奇跡など、起きるはずも無い!」
ゴルドドライブがゼンリンシューターで叩こうとした瞬間、
『まったく、蛮野!君はこちらの無関係な世界でも人を苦しめる気か!?』
シグナルチェイサーから光が放たれゴルドドライブと龍玄・黄泉を弾き飛ばす。そして、シグナルチェイサーのマークからモニターのような画像が現れ、相応な歳の男性が映し出される。
「クリムめ!こちらの世界でも私の邪魔をする気か!?」
『君の方こそ何を言っているんだ!私達はもう死者だ!こちらの世界に迷惑をかける事が許されるはずが無いだろう!君のその考え方では誰も君の事を受け入れる訳が無い。蛮野、君も私と共に消えよう。ああ、セレクターの君。君の事は知っているよ紅林遊月。頼む、蛮野を止めてくれ!今、一時的にこのシグナルチェイサーにコア・ドライビアを搭載した。後、君にとって特別な助っ人を用意した。それでは。』
重加速システムの開発者、クリム・シュタインベルトはそう言い残し消える。
「香月、一緒に戦って!」
《シグナルバイク!》
マッハはマッハドライバー炎にシグナルチェイサーをセットする。
「レッツ、変身!」
《ライダァー!》
マッハはシグナルチェイサーを読み込ませる。
《チェイサー!》
すると、マッハの身体が光り出した。その異変は更に地下のソーサラーの部屋でも起きていた。
「何!何なのよこれは!」
ソーサラーが驚くのも無理は無い。何故なら十字架に張り付けた香月の身体が光り出したのだから。
そして、マッハと香月、二人の輝きが治まると、マッハは変身工程に入り、胸部装甲から下が仮面ライダーチェイサーのボディになる。
『遊月!』
「この声、香月?」
『ああ。僕は今、遊月の中に入っているんだ。遊月の中、こんなに暖かいんだ。』
「私も、全身で香月を感じている。香月、一緒に闘おう。」
『ああ。僕達二人なら、何も恐く無い!』
遊月と香月は、互いに話し合う。
「おのれ!まさか、この世界にその姿のマッハが生まれるなんて!」
ゴルドドライブは驚く。
『行こう遊月。追跡!』
「撲滅!」
「『いずれもぉ~、マッッハぁ~!』」
「『仮面ライダーーチェイサーマッハ~!』」
遊月と香月は高らかに名乗りをあげた。
「そのマッハが、存在してなるものかぁ!」
ゴルドドライブは黄金の波動を放ちチェイサーマッハを攻撃しようとするが、
『超!重加速!』
チェイサーマッハは重加速を超える超重加速を放ちゴルドドライブの行動を不能にする。
『遊月、バイラルコアで闘おう!』
「オッケー香月。」
チェイサーマッハは超重加速を解除しチェイサースパイダーバイラルコアをセットする。
《バイラルコゥア!チューン!チェイサァーツゥーメ!》
バイラルコアの力でチェイサーマッハに魔進チェイサーの武器、ファングスパイディーが装備される。
『遊月、晶の方からなんとかしよう!』
「うん!」
《シフトカー!タイヤコウカン!ササール!》
チェイサーマッハはシフトファンキースパイクをセットし龍玄・黄泉を攻撃。ファングスパイディーの爪がニードルのようになり龍玄・黄泉を刺突する。
「この、くそったれが!」
龍玄・黄泉は激昂しシンムグルンの斧、ディムブとキウイアームズの武器のキウイ撃輪を取り出し突進する。
《シンゴウ アックス!》
チェイサーマッハはシンゴウアックスを取り出しシグナルマッハをセット、ボタンを押す。
《ヒッサツ!マッテローヨ!》
チェイサーマッハはチャージしながらファングスパイディーで龍玄・黄泉を攻撃し、
《イッテイーヨ! フルスロットル!》
シンゴウアックスのチャージが完了する。
「『食らえ~!』」
チェイサーマッハは龍玄・黄泉に必殺技のアクロスブレイカーを放ち、龍玄・黄泉の戦極ドライバーとヨモツヘグリロックシードを粉砕。晶を気絶させる。
「手駒が一つ消えたか。ならばこの身体は用済みだ!」
ゴルドドライブがそう言うと、ゴルドドライブの変身が解除されリメンバが弾き出される。
「蛮野さん、どういう事ですか!」
「こういう事だ!」
バンノドライバーがそう言うと、コブラ型ロイミュードのボディが形成され、
「変身!」
蛮野は単独でゴルドドライブに変身した。
「肉体さえ手に入れば私の勝ちだ。リメンバ、シグマが完成した曉には、君の事も管理してあげよう。」
「そんな、どうしてですか!」
「決まっているだろう。人間は私の道具だからさ。」
「そんな、待ってください!お願いですから!」
「ふん。下らないな。」
ゴルドドライブはリメンバを捨てる。
「こいつ!」
《ヒッサツ!フルスロットル!チェイサァー!》
チェイサーマッハは必殺技を発動する。
「あくまでも私の邪魔をする気か!」
ゴルドドライブも必殺技を発動する為にイグニッションキーを捻り、二人はジャンプする。
「こんな真っ直ぐな奴に、負ける訳には!」
「『真っ直ぐで、何が悪い!』」
二人のキックは激しくぶつかり合う。
「私も協力するわ。」
[exceed charge]
ファイズブラスターフォームも加わるように超強化クリムゾンスマッシュをゴルドドライブに放ち、ゴルドドライブはボディが耐えきれず変身が解除され、コブラ型ロイミュードの姿に戻り爆発した。
『終わったね、遊月。』
「うん、そうだね香月。」
二人が会話を終えると、シグナルチェイサーは砕け、変身が解除される。しかし、
「甘かったなぁ。」
「蛮野!まだ居たの!?」
蛮野は傷だらけで落ちていた。
「まだ居たなら。」
遊月は戦闘の最中に捨てていたシンゴウアックスを手に取る。
《ヒッサツ!マッテローヨ!》
遊月はシンゴウアックスにシグナルマッハをセットする。
「待て!頼む、待ってくれ!」
蛮野は懇願するが、
《イッテイーヨ!》
「行っていい、だって。あんたはさ、何度となく私達を愚弄した。私はどう思われてもいい。でも、香月を侮辱した罪は絶対に許す気は無い!」
「待て、待ってくれ!話そう。話せばきっと分かり合える。だから頼」
「もう遅い!」
《フルスロットル!》
「待て、頼むからゥウワアアアアアアアアアア。」
遊月はシンゴウアックスを振りかざし、バンノドライバーを真っ二つに粉砕し、蛮野の意識は情けない断末魔と共に消滅した。
「行こう、清衣。」
「そうね。みんなが待っているしね。」
遊月はマッハに変身し、二人で更に地下に進む。先程の戦いの影響で、破損したシグマサーキュラーはもう、動く事はなかった。
その頃、地上では─
〔スキャニングチャージ!〕
オーズのタジャドルコンボが放つプロミネンスドロップによってG4が撃破され、オーズと斬鬼も地下に降りて行く。
一方地下では─
「待っていたよ一衣君。」
「君には私の研究材料になって貰うよ。」
二人のデュークが待ち構えていた。
「るう子、みんな。ここは私一人に任せて、みんなは先に!」
「ああ。別に構わないさ。私は研究さえ出来ればウリス君の事なんてどうでもいいからね。」
デュークはあっさり鎧武達を通してしまった。
to be continued
次回予告
強敵、ゴルドドライブを倒した清衣達。次の相手は二人のデューク。苦戦する一衣に、ある助っ人が現れる。次回『紅と白の強力タッグ』 
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