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転生とらぶる

作者:青竹
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マブラヴ
  1234話

 見渡す限り一面の銀世界。
 使い古された言葉だが、今俺の目の前に広がっているのは間違いなくその表現が相応しい光景だった。
 日本の山奥にあるスキー場。
 有名な場所という訳ではなく、寧ろ人の数は少ない。
 一応スキーの施設は揃っているが、リフトはあってもゴンドラがないといった風な、本来であればこの面子が来るような場所ではないスキー場だ。
 シャドウミラーからは、基本的に全員参加。ただしフェイト以外。
 驚いたのは、エヴァが参加した事だ。
 てっきり寒いのは嫌だと断られるかと思っていたんだが。
 ただ、よく考えればエヴァが得意としているのは氷の魔法だ。そう考えると、実は来てもおかしくないのかもしれない。
 また、日本好きなエヴァとしてはひなびた温泉宿というのは捨てがたかったのだろう。
 他の面子としては、SEED世界からキラとフレイ。
 本来はラクスも入れて夫婦3人揃っての旅行としたかったらしいのだが、プラントの方で外せない会議があるとかで断念。
 カガリやアスランといった面子はオーブの運営で色々と勉強する事があるので不参加。
 ギアス世界からは、星刻と麗華の2人のみ。
 色々と危険なような気もするが、麗華が友人でもある霞と一緒の旅行に行きたいと、珍しく我が儘を言ったらしい。
 にしても、麗華は既に10代半ば……あるいは後半な筈なんだが、どう見てもそうは見えない。
 それこそ、霞の隣にいても同じ年齢に見えるってのは……何かの病気だったりしないだろうな?
 一応、後で星刻辺りにその辺を相談した方がいいのかもしれない。
 ネギま世界からは、神楽坂、桜咲、近衛、夏美、小太郎の5人が参加。
 こっちは将来的にシャドウミラーに所属するかもしれなかったり、何だかんだとシャドウミラーのメンバーと関係が深いメンバーといったところか。
 マクロス世界からは、S.M.Sのメンバーがほぼ全員。
 そしてマブラヴ世界からは、今回の件の発端となった夕呼と霞、そして例によって例の如く、崇継と恭子。
 ……征夷大将軍や崇宰家当主の座を狙っている人物がスキー旅行に来てもいいのか? とも思うが、気分転換的な意味や、シャドウミラーと友好姿勢を見せておくのは必要な事でもあるんだろう。
 そして……何と、煌武院悠陽まで参加してきた。それと月詠。
 これは完全に予想外だった。
 確かに煌武院家とシャドウミラーの関係は殆どない。
 敢えて関係を上げるとすれば、戦術機引き渡しの時の月詠か……ああ、それとパーティの時に煌武院悠陽と会った事があったな。
 パーティよりも、その後に訪れた事に苦い思いを抱く。
 あの時のホワイトスター襲撃は、シャドウミラー史上最悪の汚点と言ってもいいだろう。
 勿論そんなふざけた真似をした門世界の帝国にはきっちりと報いを受けさせたが、それでも受けた被害がなかった事になる訳じゃない。

「……アクセル、どうしたの? 随分と怖い顔をしてるけど」

 隣にいたレモンに声を掛けられ、ふと我に返る。

「ああ、いや、何でもない。ちょっと嫌な事を思いだしただけだ。それより随分とひなびた宿だな」
「それはそうでしょ。色々とお偉いさんが集まっている集団なのよ? 正直、私達を含めてここにいる人達を纏めて殺してしまえば、マブラヴ世界はおろかシャドウミラーと繋がっている世界の殆どが混乱して大きな被害を受けるわよ」

 確かに。
 レモンの言っている事は、決して大袈裟ではない。
 時の指輪を装備しているレモン達だが、時の指輪の効果はあくまでも時の流れの外に身を置き、不老にするというものだ。
 決して不死になる訳ではない。
 その辺を考えると、やはり旅先がこういう人目に付かない場所だったってのは当然の事になるんだろう。
 もっとも、マブラヴ世界の不穏分子はその殆どを既に処理済みだ。
 残っているとすれば、残党が精々ってところか。
 そして、当然こんな場所にお偉いさんが来る以上、この周辺には大勢の護衛が待機している。
 特に次期征夷大将軍がほぼ確定している崇継や、同様に次期崇宰家当主がほぼ確定している恭子、煌武院悠陽、国連直轄のオルタネイティヴ4の総責任者である夕呼といったこの国の重要人物が来ているのだから、警備が厚いのは当然だろう。
 シャドウミラーとしても、量産型Wやメギロートといった面々が警備に出ている。
 一応他の世界からも警備を連れてくるって話はあったんだが、警備の指揮系統が幾つもあるってのは色々と混乱する原因になりかねないので、マブラヴ世界以外の警備はシャドウミラーに一任して貰っている。
 まぁ、実際問題警備がいらない連中も多いんだけどな。

「さ、アクセル。こんな雪の中で立ち尽くしてないで、宿に行きましょうよ」

 シェリルに手を引っ張られ、宿へと向かう。
 木で出来たその宿は、恐らく築数十年といったところだろう。
 それでもボロく見えないのは、きちんと手入れが行き届いているからか。
 まぁ、こうして色んな世界の重鎮が来るんだから、もし汚くても必死になって掃除はしたんだろうが。
 雪山という事もあって、微かにだが今も雪が降り続けている。
 そんな中を俺達は宿へと向かう。

「そうだな。このままここにいてもしょうがないし、さっさと行くか。部屋割りはきちんとされてるんだよな?」
「ええ、その筈よ。私達は大部屋を1つね」
「……人数が10人だしな」

 学生の修学旅行という訳でもないので、当然の如く部屋割りはそれぞれ好きに決まっている。
 例えばムウとナタル、キラとフレイは夫婦で一部屋だし、四葉と葉加瀬、オウカとステラとエザリア、スティングとアウルとレイ、といった具合に友人同士の部屋割りの者もいるし、ムラタのように一人部屋を希望する者もいる。
 他の者達も同様に色々と好き勝手に部屋割りがされており、俺とレモン達は当然の如く一緒の部屋になっている訳だ。
 10人ということもあって、シェリルの言う通り大部屋だが。
 少し変わっている部屋割りとしては、麗華と霞、夕呼の3人の部屋か。
 文字通りの意味で世界を超えて仲のいい2人だけに、この機会に仲良く遊ばせてやりたいといったところだろう。
 ちなみに星刻の方はさすがに同じ部屋という訳にはいかず、S.M.Sのジェフリーと同じ部屋になっているらしい。

「へぇ。ねぇ、見てアクセル君。卓球台があるわよ。やっぱり温泉って言ったらこれよね」
「……美砂、一応この旅行のメインは、スキーを始めとしたウィンタースポーツなんだけど」

 美砂の歓声に、円が突っ込みを入れる。
 そんな風にひなびた宿を眺めながら、用意された部屋へと向かう。
 普通であれば女将とか宿の従業員が部屋に案内してくれるところだが、俺達の人数に比べて宿の従業員は数が少ない。
 それに観光名所を案内してもらうのであればまだしも、ただ宿の中を自分達の部屋へと向かうだけだというのを考えれば、その辺の案内とかは別に必要ではない。
 ……それに、マブラヴ世界の日本人としては、当然のように五摂家の面々を重視しない訳にはいかないだろう。
 結局Win-Winで、こうして自由に過ごさせて貰っている訳だ。

「でも、この旅行のしおりを見ると、私達の部屋が他の人達の部屋から隔離されてるように見えるんだけど……これって、やっぱりそういう事なのかしら?」

 しおりを見ながら、マリューが少し恥ずかしそうに告げる。
 うん、まぁ、夜に俺達がそういう行為をしても、他の部屋に声が響かないようにと考えてくれたんだろう。
 その割りにナタルとムウの部屋やキラとフレイの部屋はそんなに他の人の部屋と離れてないんだが……これは、人数の差か? それとも旅行中にそういう行為をしないと思われている為か?
 もっとも、誰がこの部屋割りを決めたのかは分からないが、折角気を使ってくれたんだからその気遣いは素直に受けるつもりだが。

「スキーか。随分と久しぶりだな。シャドウミラーに入ってからは、やった事がないから楽しみだ」
「ほう、スレイはスキーを体験済みか。私はこれが生まれて初めてのスキーなんだ。良ければ教えて貰えないか?」

 スレイとコーネリアの2人は、早速スキーについての話をしている。
 元々身体を動かすのが好きなだけに、こういう機会は逃したくないんだろう。
 特にコーネリアは皇女という事もあって、スキーは初めてみたいだし。
 一応ブリタニア軍の軍人だったんだから、雪山での訓練くらいはやった経験があってもいい筈なんだが。
 その辺どうなっているのか、少し気になるな。
 いや、それともやっぱり皇女だったから雪山訓練とかは免除されていたのか?

「コーネリア、スキー以外にスノーボードというのもあるのよ? そっちには興味ない?」

 円の言葉に、コーネリアは少し考えて小さく首を横に振る。

「スノーボードというのも興味深いが、やはり初めてのウィンタースポーツだ。私はスキーの方に挑戦してみるよ」
「そう? でもやりたくなったらいつでも言ってね。教えるから」

 そんな風に会話をしながら宿の中を進んでいくと、やがて俺達に割り当てられた大部屋へと到着する。
 日本の宿だけあって、畳が敷かれていた。
 部屋の真ん中にはテーブルが用意されており……って、ただのテーブルじゃなくてコタツだ。
 いや、確かに日本らしいと言えば日本らしいんだが……さすがにちょっと驚いた。
 コタツの上にはミカンやお茶菓子といった物が置かれている。
 他にも部屋の隅には薪ストーブが置かれており、その薪ストーブから少し離れた場所には薪が入った段ボールが存在していた。
 何と言うか、典型的な田舎の宿って感じだな。
 実際に田舎の宿なんだからしょうがないし。
 それでも、まさか薪ストーブが出てくるとは思わなかった。
 薪なんて、士官学校の野営訓練で焚き火とかをしたくらいしか使った事がないぞ。

「誰かこの中で薪ストーブを使った事がある奴はいるか?」

 そう告げ、視線を巡らすが、その中で手を上げたのは……

「あら、私だけ?」

 不思議そうに首を傾げたのは千鶴。

「いや、何で千鶴が使った事があるのかが逆に不思議なんだけど」

 美砂の言葉に、その場にいた全員が同意するように頷く。
 だが、千鶴はいつものように柔らかな笑みを浮かべるだけだ。

「いい女には色々と秘密があるのよ……と言いたいところだけど、そんなに大袈裟な話じゃないのよ? 私が高校の時に何度か行った事のある孤児院が薪ストーブを使ってたの。その時に使い方を教えて貰ったのよ。……まさか、こんな所でそれが役に立つとは思わなかったけど」

 ウフフフ、と笑みを浮かべる千鶴。
 焚き火ならサバイバル訓練とかで習ってもおかしくないが、薪ストーブともなれば……

「まぁ、そんなに心配はいらないわよ。薪ストーブで一番大変なのは、最初に火を点ける時だもの。けど、今はもうお部屋が暖かいでしょう? だから、後は火が消えないようにすれば大丈夫。薪は……ちょっと待ってね」

 部屋から出て行った千鶴が、1分もしないうちに戻ってくる。
 その手に握られているのは、数本の薪。

「廊下にある扉が薪小屋に続いているみたいだから、寒い思いをして外に行かなくても薪は持ってこられるわね」
「へぇ、それは便利ね。薪ストーブに使う薪って、外にあるイメージが強かったんだけど。外に出なくても薪を持ってこれるのはアクセルにとっても楽でいいでしょうし」
「薪を持ってくるのは俺限定なのか?」

 レモンの言葉にそう告げると、戻ってきたのは満面の笑みを浮かべたレモンの笑顔。

「あら、アクセル。恋人である私達に重労働をさせる気? 普通、こういう場面では男の出番じゃないの? それとも、まさか1人で薪を持ってくる事は出来ないとか言わないわよね?」
「分かった。俺が持ってくればいいんだな? たまには恋人孝行でもさせて貰うよ」
「そ。分かればいいのよ」

 悪戯っぽく笑みを浮かべるレモン。
 まぁ、実際に俺だけに薪を持ってこさせるつもりだって訳じゃないのは分かってるんだけどな。
 旅行先で甘えているだけなんだから。
 そもそも、ここにいるメンバーは全員がエヴァとの訓練によって人間離れした戦闘力を持っている。
 たかが薪を持ってくる程度、それこそ幾らでも出来るのだから。

「それより千鶴、薪ストーブの詳しい使い方を教えてくれる? 今はいいけど、火が消えたら大変でしょうし」

 美砂の言葉に、全員が確かに……と頷き、千鶴の周りに集まる。

「いい? 薪ストーブの火力はこの口の部分で調整するの。この口を締めると中に入る空気が少なくなって、そんなに暖かくはないけど長く燃えるのよ。その逆に、この口を開けると薪が燃える速度が上がっていくの」

 そんな風に薪ストーブの使い方を教えて貰いながら、少しの時間を過ごすのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:405
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1188 
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