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新オズの腹ペコタイガー

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第七幕その十一

「大豆ね」
「大豆もカレーに入れるのね」
「どうかしら、それかコーンか」
「ビリーナはどちらがいいの?」
 具体的にです、ベッツイはビリーナに尋ねました。
「コーンと大豆だと」
「そうね、大豆ね」
「そちらなのね」
「やっぱりどっちかというと」
 ビリーナのより好きな食べものはというのです。
「大豆だから」
「だからなのね」
「それにするわ」
「大豆も作ってるからね」
 オオエさんも言ってきました。
「丁度いいね」
「ええ、じゃあね」
「カレーにお豆も入れるのね」
「私はそれで充分」
「カレーはなのね」
「お米も好きだしね」
 そこにお豆もあればというのです。
「じゃあ決まりね」
「大豆も入れて」
「それで帰りましょう」
「あと。そろそろお昼だから」
 オオエさんは皆にこうも言いました。
「お昼御飯どうですか?」
「オオエさんが作ってくれた」
「どうですか?」
 船長さんにも応えて言うのでした。
「それを召し上がって」
「それでは」
 船長さんもです、笑顔で答えました。
「皆で」
「遠慮はいらないから」
 ここでもこう言ったオオエさんでした。
「どんどん食べてね」
「それでメニューはどういったものなのかしら」
「煮豆とね」
 ビリーナに応えてです、オオエさんはメニューのお話もしました。
「それと人参と玉葱、蕪にベーコンのシチューと」
「美味しそうね」
「それと茸を何種類もオリーブと胡椒で炒めたものにパンよ」
「やっぱり野菜がメインね」
「うちの畑で採れたものよ」
 お野菜も茸もというのです。
「茸は栽培しているのよ」
「木を使って」
「そう、どれも遠慮なく食べてね」
「お野菜は沢山食べる」
 こう言ったのはベッツイでした。
「そうしないとね」
「はい、お野菜の栄養を摂って」
 神宝も言います。
「健康を維持しないと」
「だからね」
「それじゃあ今から」
「ええ、ご馳走になりましょう」
 こうしてでした、皆でです。
 オオエさんが作ってくれたお料理でお昼を楽しみました。デザートのプティングも食べてからお茶も飲んで。
 一行はオオエさんと手を振り合って別れました、そして。
 ベッツイは都に帰る道で、です。皆に笑顔で言いました。
「それじゃあこれからね」
「うん、都に帰ろう」
 船長さんが応えます。
「これからね」
「帰り道もね」
 そこもと言うのでした。
「気をつけて帰りましょう」
「何があればね」
 船長さんはまた言いました。
「皆で力を合わせて乗り切ろう」
「そうしましょう」
「そして安全な道を通ろう」
「この道から煉瓦の道に入って」
「後はそこから外れることなくね」 
 その煉瓦の道からです。
「都まで帰ろう」
「寄り道は不要よ」
 ビリーナも言います。
「真面目に帰るわよ」
「そうだね、じゃあ後はね」
 神宝もビリーナに応えて言います。
「都まで真っ直ぐに帰ろう」
「皆でね」
 ベッツイは手にしているバスケットボックスを見ながら微笑んでいました。このパーティーも目的の食材を手に入れることが出来ました。 
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