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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter2

平行世界の地球へと漂流してしまった月宮雄也は芳乃さくらの誘いで芳乃家で居候をさせてもらって既に3ヶ月…夏真っ盛りの7月、風見学園では終業式が行われ中等科三年生の教室へと帰っていく人の中に雄也もいた。

渉「いや~漸く夏休みだぜ!」

義之「今回は誰も補習を受けずにすんだな」

明日から長期の休暇ということで受かれている男は板橋渉、義之の友人であり雄也がこの学園に来たときも直ぐに打ち解けてくれた人物の一人だ。

渉「今回は雄也が数学とか理数系なんか教えてくれたお陰もあるな」

雄也「そんなお恐れたことはしてないぞ、俺より杏なんかの方がよっぽど助かったとおもしな」

管理局の武装隊にいた雄也はデバイスを扱うことから理数系の知識が極端に方でありその反面、国語や歴史といった文系は余り得意ではなく全ての教科を高得点を収めている雪月花のひとり雪村杏のほうが今回の雄也より助けてくれているという。

杏「そんなことないわ、数学に関しては私あなたより劣っているみたいだし」

茜「どういうこと?杏ちゃん」

杏「私が答案用紙を半分書き終わった時点…20分ぐらいで雄也は手を止めていたつまり私より早く計算を解いていたってこと」

小恋「ええー!?あんなに多かったのにそんなに早く終わってたの!?」

雪月花の残りの二人、中学生とは思えないほどのルックスとスタイルを持つ花咲茜と義之の幼馴染みで占いなどが好きな月島小恋、二人も渉と同期に雄也と知り合いそれからの付き合いである。

渉「そういやあ、今回の数学のテスト問題数多くなかったか?」

杉並「ふむ、俺の情報網によると先のテストにて開始10分ほどで全回答を書き込んだ腹いせが目的だったらしい…まあ今回も凄まじき早さで全問正解されて現在真っ白に燃え尽きているらしい」

渉「うおぉ!杉並いつの間に」

杉並「ふっ、このていどで気づかないとはまだまだ甘いぞ同志板橋よ、既に月宮は俺の接近に気がついていたようだしな」

渉「雄也気がついてたのかよ!」

雄也「まあな、俺こういう気配察知能力がかなり高いみたいだから」

武装隊にいた雄也には周辺の察知能力が長けており杉並には気がついていたという。

茜「ていうか、杉並くんの話だと私達雄也くんのとばっちりを受けたってこと?」

杉並「もしかしたら、次のテストではもっと酷いやもしれんぞ、例えば問題が200問で2問1点というのもあるやろしれん」

義之「いやそれ、もう嫌がらせとしか思えないが」

杏「流石に全て手をつける前に終わりそうね、雄也ならどうなの?」

雄也「ん?どうだろ?…最悪マルチタスクすれば…うまくいけるかもな」

渉「マルチ?な、なんだ?」

杏「マルチタスク…つまり解答を書いているうちに次の問題を頭の中で演算するってことかしら…」

雄也「ああ、おれそういう平行思考もできるから…ただ、数学のみだけど」

杏「それでも十分凄いわよ」

渉「それでよ、今日と明日の予定全員空いてるよな」

茜「もっちろーん!」

杏「問題ないわ」

杉並「無論だ」

小恋「私も大丈夫だよ」

雄也「みんなOKってわけか…それで義之、さくらさんはなんて?」

義之「別に構わないって」

小恋「それじゃあ義之の家にお泊まりするのは大丈夫なんだね」

義之の芳乃家に泊まることは一週間前にそういった話がありそのあとさくらにそのことを訪ねたところ、さくらはなんなく了承してくれた。

雄也「あ、俺さくらさんに呼ばれてるから先に帰っていてくれ」

義之「そうか、それじゃあまた家でな」

そういって雄也と義之達は別れて雄也は学園長室の前に来てドアをノックすると入室した。

雄也「失礼しますさくらさん」

さくら「にゃははいらっしゃい雄也くん」

学園長室にはさくらが雄也を待ち構えて座っていた。

さくら「ごめんね、いきなり呼び出したりして」

雄也「いえいえ、それぐらい構いませんよそれで呼び出したわけとは…」

さくら「そんなにかしこまらなくていいよ、実はちょっとした質問に答えてほしいだけだよ」

雄也「質問?」

さくら「うん、もしも…もしもだよ、大切な人…例えば恋人や親友がいまにも消えそうなとき救える方法が1つそれが例え世界的に間違っている方法だったとしても…君はどうする?」

雄也「大切な人を…救う…」

さくら「うん選択できる道は1つ、自分の気持ちに偽って世界の…正義のために選ぶか自分の気持ち…信念を突き通して個人を選ぶか…」

雄也「正義…信念」

…我々……こそが正義なのだ、よってこれは我々が回収し管理する

正義ということばを聞いた瞬間雄也は顔を俯かせ苦い表情をする。

さくら「雄也くん?ど、どうしたの!?」

雄也「い、いえ…なんても…えっとそうですね昔の俺なら迷わず正義…を選びます」

雄也「けど…そんなのは個人の自由なんです…世界の全員が1つにまとまってるわけじゃない…だからさくらさんはさくらさんの考えて動けばいいと思います」

さくら「雄也くん…ごめんね、変なこと聞いちゃって」

雄也「別にいいですよ、それじゃあ失礼しますね俺も帰らないといけませんから」

そういって雄也は退室して雄也の足音が遠ざかっていくのを確認するとさくらはケータイを取り出してある者に連絡をいれる。

さくら「もしもし…例の件についてだけど…うん、君達に賛同することにしたよ」


……

さくらさんの呼び出しを終えた雄也は家に帰ろうと廊下を歩いていると後ろから駆け足で近づいてくる足音があった。

???「雄也くん!」

雄也「よう、ななか」

雄也は後ろを振り向くとそこになこの風見学園のアイドルと言われる白河ななかがニコニコとした表情でたっていた。

ななか「こんなところで何してるの?」

雄也「ん?いやさくらさんに呼び出しされててなそれが終わって家に帰ろうかと思ってるところだ」

ななか「ふーん、そうなんだ、そういえば小恋達校門前で見かけたけど雄也くん何か知ってる?」

雄也「小恋達が?…あいつら、先に行ってくれって行ってたのにな」

先にいったと思っていた雄也は小さくため息をつきながら校門前へと着くとななかに言われた通り義之達が待ちわびていた。

雄也「お前ら、先に行ってくれっていったのに」

義之「いや、直ぐに終わりそうだからやっぱ一緒に帰った方がいいかなって」

雄也「はぁ…まあそうだけど」

ななか「ねえねえ、なんの話なの?」

ちゃっかり雄也を追いかけていたななかが訪ねてくると義之が説明する。


ななか「ふーん、お泊まり会かななかも参会したいな~」

雄也「おいおい、いきなりだな」

義之「ん~別にそれぐらい構わないぞ」

茜「ものすごく軽くいっちゃったわね」

義之「別に問題ないわけだしな…それじゃあいこうぜ」

そういって雄也達は芳乃家へと向かうのであった。

 
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