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『魔法の薬』

作者:零那
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『中毒者』



少女には、身近に薬物中毒者が居た。
本当におかしくなってしまう。
躰や神経だけでなく、人格すら乗っ取られてる感じも否めなかった。

普段のその人の人柄なんてものは関係無く、クスリで、その人自身も変わってしまっていた。

中毒になってる人を見ると、単純にキマってて楽しそうにしてる人とは何かが違う。
其の何かは、言葉にするのが難しい。
なんとなく、わかってしまうだけ。

とにかくクスリは中毒になってしまうとヤメるにヤメられない。
自分の意志だけじゃどうにも成らない。

だから、そうなる前に気付いて欲しい。

自分が自分じゃなくなっていく事。
もう元の自分には戻れない事。
誰かを傷付けたり殺したりしてしまうかも知れない事。
自分の意志とは関係なく死んでしまうかも知れない事。

決して簡単な気持ちで手を出して良いものじゃない事を...。

仮に、少女と同じ様に、自分には何も無い。
守るべきものも、希望も、生きてく気力すら...本当に何もかも無かったとしても...。

其れでも、其れでもやっぱり、クスリに逃げないで欲しいと願ってしまう。
もしかしたら希望が生まれるかも知れない。
守るべきものに出逢うかも知れない。

諦めないで欲しい。


 
 

 
後書き


茉莉花、サムライ、愛花など出てきた人達は、別作品の『茉莉花』『愛花』にて詳細が解ります。

もし興味も持った方が居れば、其方も読んで頂けたらと思います。

最後に、薬物の怖さが伝わったかどうか解らないけれど...

とにかく、優しく甘い誘惑に流されてしまう今時の若い子も知ってるので、心が弱ってる時など特に気を付けて頂きたい!!

どうか、手を出す前に、もう一度考えて貰いたい!!

魔法の薬など存在しない。

希望の光を、自ら消さないで欲しい...


 
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