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『吐瀉物』

作者:零那
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『だからこそ』



いつまでも昔のことを。
済んだことを。
変わらないことを。
何故未だに。

でも、今だからこそ解ること。
今だからこそ見えるもの。
今だからこそ笑えること。
今だからこそ泣けること。
今だからこそ向き合えること。

そんな小さなひとつひとつが転がってるんだ。
今迄ぞんざいに扱ってた記憶すら、もしかしたら愛しいなんて想えたりするかもしれない。
今迄見たくもなかったことを改めて見ると抱き締めたくなったりするかもしれない。

解らない。
何がどうなるか。
頭の中、心の中だけの世界。
思い込むことはもうやめよう。
都合良いように解釈するのはもう終わり。
ありのまんまを全部全部、此の躰ひとつで受け入れたい。

今だからこそ出来ること。
ありのまんまの自分の全部、自分の周りの全部、きちんと大切にしたいと想えるようになったかもしれない。

今だからこそ憎しみも恨みも殺意も。
今だからこそ抉られるようなイタミさえも。
全部全部ひとつひとつが大事な大事な欠片達だと想えるようになったかもしれない。

いや、今だからこそ、そう想えるようになってないといけないなと思ったから。
今だからこそ変われるんじゃないかと想う。


 
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