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ドリトル先生の水族館

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第一幕その九

「それもあるかな」
「どっちにしても先生よく寝てよく食べてるわ」
 ダブダブはこのことをよしとしています。
「健康診断も受けてるしね」
「健康診断では何て言われてるのかな」
 老馬はこのことを尋ねました。
「身体に悪いところとかない?」
「少し肥満してるとは言われてるけれどね」
 先生は老馬の問いに正直に答えました。
「けれどね」
「他に悪い病気はないんだ」
「至って健康、腰も肩も痛めてなくて血も奇麗だって言われたよ」
「それは何よりだね」
 トートーは先生の健康診断の結果を聞いて微笑みました。
「健康なら」
「というか太ってることは」
 ホワイティはこのことが少し気になりました。
「気をつけないとね」
「というか先生ちょっと」
「日本に来てから太ったかな」
 オシツオサレツは先生のそのお身体をじっと見ています、するとイギリスにいた時よりもどうにもな感じに見えました。
「何かね」
「少しだけにしても」
「先生、それ以上太ると」
「よくないわよ」 
 チープサイドの家族もオシツオサレツの背中にとまったうえで言います。
「只でさえ太ってるのに」
「それ以上太ったら」
「今は何の病気もなくても」
「よくないわよ」
「腰や膝にも負担がかかるし」
「気をつけてね」
「確かにね。僕は運動もしないしね」
 お散歩をして老馬の背中に乗って家から学園まで行き来していてもです。
「そうしたことは自分で注意しないと」
「本当に病気になるから」
「糖尿病とかね」
「先生甘いもの好きだし」
「あとお酒も飲むから」
 チープサイドの家族皆で先生に口々に言います。
「頼むよ、そこは」
「先生にはずっと健康でいて欲しいから」
「例え今は問題なくてもね」
「気をつけてね」
「わかってるよ、僕もお医者さんだしね」
 それでというのです、先生も。
「養生はしないとね」
「だからトミーも身体にいいものばかり作ってるんだよ」
「ヘルシーな和食が多いし」
「お魚とかお豆腐とかお野菜のね」
 皆で先生に言います。
「そういうのが多くて」
「イギリスにいた時よりずっとヘルシーで」
「お茶のお砂糖だって変えて」
「しっかりしてるんだよ」
「そうなんだよね、確かにトミーも気を使ってくれてるね」
 先生の健康にです。
「だから僕は食事でも健康になってるんだね」
「そうだよ、先生お料理出来ないから」
「お料理というか家事全般が」
「本当にそうしたところは駄目なんだから」
「私達とトミーがいないと」
 それこそなのです、先生は。
「だからね」
「僕達とトミーを気をつけてるけれど」
「先生ご自身もね」
「そこは気をつけてね」
「そうしてるよ、自分でもね」
 またこう答えた先生でした。
「お昼御飯とかね」
「それでお昼は何食べるの?」
「今日は」
「鯖味噌定食にするよ」
 こちらのお料理をというのです。 
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