| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者

作者:blueocean
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第24話 大宴会、GW編終了

「それじゃあ、セイン、ノーヴェ、ウェンディのお別れ会と………」

「加奈と桐谷の歓迎会を………」

「「開催します!!!」」

我が家のマスコットガール、ライとセインの宣言により大宴会が開催された。
マンションでやってるのにマイクはいらないような…………
あの後、ラグナルがオシオキされてからみんなで家に帰った。
取り敢えず加奈と桐谷も家に泊めた。
居候はこれ以上無理だから家は別にしてもらうつもりだ。
皆、いろいろあってか言葉少なく食事を取り、皆さっさと寝てしまった。





そんでもって次の日……………

何があったのか、あんな態度だった加奈とみんな仲良くしていた。
今はかわりばんこでゲームをしている。
俺が起きたのは11時頃。一番遅かったが、いつの間に……………

「やっと起きたか………」

俺に声をかけたのはコーヒーを片手に優雅に新聞を読んでいる桐谷だ。

「くつろいでるな…………」

「加奈ほどでもないさ」

加奈たちはみんなで順番に大乱闘スマッシュロワイアルをかわりばんこでやっていた。
やっぱりみんなでやるときはこれだろ。

「お前はやらないのか?」

「こういうのは苦手なのは知ってるだろ?」

確かに…………

コイツ、シュミレーションはかなりやるくせにこう言う対戦系のゲームは全くセンスが無い。
星といい勝負だと思う。
シュミレーションは俺がスパロボを無理やりやらせたんだけどな。
その後はシリーズほとんどやるほどの熱狂ぶりだったが…………
アルトアイゼンもそこから来たんだろう。

「直ぐに夜美さんとライさんと加奈に倒されてそれでこうさ」

コーヒーと新聞を上げて言う桐谷。
相変わらずマイペースな奴………

「レイ兄!!こっち来てやるっス。ボコボコのガタガタにするっス」

今度はガタガタ?
前よりはましになったと思うけど。

「分かったよ。一回叩きのめしてその口を黙らせてやったほうがいいな」

俺は手をポキポキ鳴らしながらライに席を譲って貰い、コントローラーを受け取る。
相手は…………ウェンディ、フェリア、加奈か。
フェリアは大したことは無い。恐らく我が家で星に次ぐ弱さだろう。

ウェンディは本当に器用だ。その実力はライや夜美に匹敵するほどまでに来ている。
最後に加奈。転生まえからゲームは俺がやっていた影響か、結構うまい。特にスマッシュブラザーズはよく二人でやっていたような気がする。

さてこのメンツなら…………

「まずはフェリア、お前から除外させてもらう」

俺は自分のベストキャラ、必殺で敵を倒す炎の紋章の王子様を使っている。
フェリアは歌う食べ物と同じ名前の生物。
ウェンディは超能力少年を使っている。ウェンディのベストキャラだ。
ウェンディめ、マジだな………

加奈は……………ゴリラ!?
まさかのチョイスだな。
まぁいい………

「この勝負貰った!!」





「勝ったっス!!!」

結果、俺がビリだった…………

何でいつも俺をリンチするんだよ!?
加奈のゴリラがするパフォーマンスがマジ腹立つ。
そんでしてやったりな顔も。

飛べない王子様がビュンビュン空を飛んでいる。
全く俺以外には攻撃しなかった3人。
もうこのゲームやるのやめようかな…………

「そうだ!!」

ゲームを観戦していたライがいきなり大声を出した。

「今日でセインたち帰っちゃうし、お別れパーティしようよ!!それと加奈達の歓迎会も一緒に」

「いいね!やろうやろう!!」

「悪くないな、ライいいこと言うじゃん!!」

勝手にライの話に乗るセインとノーヴェ。

「酒は……………」

夜美、止めろ。
お前が飲むと暴れて、とばっちりを食らうのは俺なんだぞ。

「皆さん、いきなり何言ってるんですか!?パーティはいいとしてもお酒は………」

ピンポーン
チャイムがなる。

「おっ、来たか」

玄関に走っていく夜美。

「遅いぞ」

「ごめんね、これでもダッシュでミッドから帰ってきたのよ」

入ってきたのは酒が大量に入った袋を持ったシャイデだった。

「夜美、元から連絡してましたね…………」

「用意周到と言ってくれ」

要するに飲みたいだけか。少し睨みながら星が言う。

「星、そんなに睨むな、最後なんだから無礼講で構わないだろ」

そんな事を言う夜美。
お前、自分がどうなったか分かってるのか?

「さぁて、お酒も大量に買ってきたし、さっさとパーティーの準備を始めるわよ!!」

はじめて会う二人を完全スルーして、勝手に仕切り始める。

「零治?」

「………ああ、一応俺達の保護者になってくれている、俺のクライアント件デバイスマスターだ」

「あの人がお前の言っていた………なんか想像と違ったな」

「クールビューティーか?」

「まぁそんなところだ」

最初の印象はそうだったけど、親しくなって本性を現したからな。
酒を進める中学教師ってどうよ?

「まぁ楽しそうな人で良かったじゃないか」

「まぁ色々助けてもらってるし、あいつらがとてもなついてるからな」

見ると楽しそうに話す、星、ライ、夜美、フェリア。
少し警戒しているが楽しそうに話す、セイン、ノーヴェ、加奈。

なぜか背中に乗っているウェンディ。
最後は置いといて、みんな楽しそうにしていた。

「桐谷………」

「分かってる、家のことだろ?朝からレミエルとエタナドが二人で物件を探しに行ってるよ」

本当にこいつは………

「部屋空きが無いんだろ?昨日のうちに分かったさ。お前の本心も聞いたし、今を大事にするお前の考えを尊重するさ」
「………悪いな、加奈のこともよろしくな」
「了解だ。加奈はお前の顔を見ないと騒ぎそうだし、なるべく近くの場所を選ぶさ」
「加奈がか?あいつなら俺を追い出すぐらいしそうだけど」
「………相変わらずのようだな」
「何が?」
「苦労してるんだな星さん達………」

いきなりダメ人間を見るような目で俺を見る。
何か気に食わないな………

「さぁてそろそろ準備始めましょ!!」

シャイデの一声で女性陣がそれぞれ動き出した。

「俺達も手伝うか」

「ああ」

俺達も立ち上がり指示を受けに行った。




「「それじゃあ………」」

「「「「「「「「「「「カンパーイ」」」」」」」」」」」

二人の司会に会わせ全員で乾杯した。

料理は俺、星、桐谷。
準備をシャイデ、夜美、ライ。

飾りつけを残りのメンツでやっていた。
……………普通、男に料理やらせるか?

ライと夜美にも本格的にやらせないとまずい気がする。

加奈は触らせない方がいい。
美由希さんといい勝負な気がする。

初めて食べたときは漫画の話だけでないと学習したな。
その後、加奈が桐谷にも食べさせて大変なことになったんだよな………

「レイ?」

「ああ、なんだ?」

おっと、昔の事を思い出してボーッとしてたな。

星に声をかけられ我に返った。

「夜美が…………」

夜美の方を見る。

「わはははははは!!我の前に跪け!!崇めよ!!」

あ~あ、始まっちゃったよ…………
今は一人で叫んでるだけだけどあれで誰かを巻き込み始めると止められなくなる。

「ラ~イ、みんながいっぱいいるよ?」
「ホントだ~セインもいっぱいいる~」

二人で並びながら顔を見合わせ、笑っている。
完全に酔ってるな………

「お~い!!ウェンディもそう思うだろ!?」
「アハハハハハハハハ!!」

ノーヴェとウェンディは会話すらなってないし。

「でな、私も苦労してるのにクワットロの奴が………」

フェリアはテレビに愚痴ってるし…………

「ほ~ら、一気!一気!」
「ちょっと!?シャイデさん!?」

加奈はシャイデの悪ノリに巻き込まれてる。
………………あれ?

「桐谷はどうした?」
「桐谷さんは……………」

星が向けた先には、部屋の片隅に仰向けに放置された桐谷がいた。

「あいつ酒弱かったっけ?」
「はい、飲んで直ぐに眠ってしまいました」

そんなにか?
転生前は平気だったような気がするけど………
何かど忘れしてるな。

こっちに来てもう6年か…………
もうそんなに経つんだな。

「レイ?」

「ああ悪い、またボーッとしちゃったな。星もほら」

空になっていた星のコップにチューハイを入れる。

「ありがとうございます」

そうして星と一緒にみんなの様子を見ながら飲んでいた。




40分後…………………

「で、レイはその辺りの気遣いが足らないと思うのですよ」
「ああ」
「あの時だって私が勇気をだして言おうとしたのにライの方に行ってしまって………」
「ああ」
「本当に聞いているのですか!?」

ああ、聞いているとも。
もう10回も。

星は絡み上戸だったんだな………
いつもは大して飲んでなかったから気付かなかった。

「レ~イ~ねぇねぇ見て見て~」

そう言われ俺はライの方を向く。
そこには黒い下着を着たライと青い下着を着たセインがいた。



って何で脱いでんだ!?

「お前ら何脱いでんだよ!?」
「えっ~暑いじゃん………」
「私も~」

文句をたれるセインと同意するライ。
二人とも俺にくっついてくる。

「お前ら何くっついて………」

「レイ兄!!」

今度は背中に乗ってくるウェンディ。
ってこいつは!!

「お…ま…え…は何でブラ付けてないんだ!!」

「だって、暑いじゃないスか~」

暑いじゃねぇよ!!俺は男なんだぞ!!
背中に当たってるモノが…………

「フェリア助け………」
「胸が大きいやつ死ね。胸が大きいやつ死ね」

……………見なかったことにしよう。
何か黒いオーラが出ているような気がする。

ちくしょうこうなったら………

「夜美!!助けてくれ」

いつまで我慢できるか分かったもんじゃない。これだったら夜美のほうがマシ………

「くぅ………くぅ………」
「夜美ーー!!!」

夜美様はお休みになっていました。
待て!!まだ助けはいる。

「シャイデ!加奈!」

「可愛いわね、みんな」
「うぅ…………気持ち悪い………」
「ウェッ…………」

カメラを持ってこっちに構えるシャイデとかなりグロッキーになっている加奈とノーヴェ。

頼むから写真撮るな!!
ノーヴェはそこに吐くなよ!!

「星、星!!」

お願いだ!お前だけが頼りだ!!

「…………ライ達だけずるいです。私もレイとくっつきます」

上着を脱ぎ、俺に近づいてくる。
まさかの!?

一体どうすればいいんだよ!!

「もう誰でも良い、誰か助けてくれ!!」







「た……助……て」

「全くどんな夢を見ているんだか………」

夜美がため息を吐きながら呟いた。
時刻は夜の8時。

いつの間にか寝ていた夜美は目を覚まし、周りを見る。
部屋はグチャグチャに散らかっており、みんなが空いているスペースにざこ寝していた。

ただ……………

「なぜ、星達はレイにくっついて寝ているんだ?」

星、ライ、セイン、ウェンディはレイにくっついて寝ていた。

「こんな男なら嬉しい状態なのに苦しい顔をしているのか………」

零治は苦しそうな表情を浮かべていた。
少し羨ましいと思いながらも夜美はそう呟いた。

『あっ!?夜美様、起きたのですね』

声を聞いて、夜美は机の上を見る。
上にはデバイス状態のレミエルとエタナドがあった。

「人の姿じゃないのか?」

『朝からなっていたのでもう限界です。一日中なっていられないので………』

「そうなのか」

夜美は台所に行き、自分のコップに水を入れる。

『夜美様』

「ん?なんだ?」

『これからもマスターと仲良くしてください。マスターはズバッと素直になんでも言う所があるので嫌われやすいと思うのですが、実際は人を気遣う人なんです。なので親しくしてください』

『私のマスターもわがままで自己中のように見えるが本当は優しい子なんだ。どうか仲良くやって欲しい』

「大丈夫だ。二人とも話してみて好感を持てる人達だ。こっちこそよろしく頼む」

デバイスに対しておじぎする夜美。

『『ありがとうございます』』

デバイス達は夜美の優しさに感謝するのだった。







「気を付けてな」

午後9時ごろ、荷物をまとめたセインとノーヴェとウェンディに声をかけた。

3人は家の転送装置からミッドに行き、そこからラボに帰るらしい。

「忘れ物は無い?」

「大丈夫っス星姉」

「何が大丈夫だ、寿司、持って帰るんだろ?」

「そうだったっス、ありがとうっス夜美姉」

夜美から寿司の袋を渡され、服の入った袋と一緒に持つ。

「今までお世話になりました」

姉らしくセインが頭を下げて言う。

「元気でね」

ライが寂しそうに言う。

「楽しかったぜ」

笑顔で言うノーヴェ。

「明日また来るっス」
「じゃあ、帰んなくていいでしょうが」

加奈のツッコミにみんなが笑う。

「いつ来ても構いませんからまた遊びに来てくださいね」
「お前らはもう有栖家の一員なんだ遠慮するなよ」

俺と星が3人に言った。

「ドクターによろしくな………」
「うんフェリア姉も頑張って………」

セインがそう言って3人は転送装置に乗った。

「じゃあ、みんなまたね」

そうセインが言って、3人はミッドに行ってしまった。

「行ったな」

「ああ」

俺はフェリアに声をかける。

「大変な妹たちだったな」
「ああ、だが可愛い妹達だ」
「そうだな………」
「零治」
「ん?」
「これからもよろしく頼む」

手を出しながらフェリアが言った。

「ああ、こちらこそな」

笑顔で俺はその手を掴んだ。

「さぁ、みんなで片付けしましょう。明日は久しぶりの学校です」

星の号令でみんなそれぞれ動き始める。
こうして波乱のゴールデンウィークが終わったのだった。





余談………………

「ただいまっス~」

「今帰りました」

「ただいま」

「おかえり3人ともあっちの生活は楽しかったかい?」

3人をスカリエッティ一家が出迎えた。

「これ、お土産っス」

「こ、これは!!」

ウェンディからお土産の寿司を受け取ったウーノは驚きの声を上げた。

「お土産のお寿司っス!!回転寿司じゃ無いっスけど上手いんで是非!」

「ありがとうウェンディ!私是非食べたかったんです!!」

といつものクールビューティなウーノに似合わず、無邪気にウェンディに抱きつくウーノ。
その後、皆の視線に気がつき、わざと咳払いしたのだが………

「珍しい事もあるのだね、初めて見たよ」

「………忘れて下さい」

「いや、ウーノ姉のあんな姿見たら忘れられないよ!」
「確かに、ウーノ姉も可愛い所あるじゃん!」

とセインとノーヴェが茶化すと………

ドン!!!!

と大きな音が鈍い音が聞こえた。

「忘れてくれますよね………?」

ウーノの右側の壁には大きな凹みが出来ていた。

「………返事は?」

「「「「は、はい!!」」」」

そんなウーノにスカリエッティ含めた、4人は従うしかなかった………

しかしその後はみんなで寿司を食べながら。ゴールデンウィークの話をしたのだった。
しかも次の日からラボでは、ウェンディに対してウーノがとても優しくなった姿が見られたらしい………… 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧