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俺が愛した幻想郷

作者:茅島裕
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俺は愛せる? 幻想郷...
式神の力ってすげぇ...
  第二十一話 不思議な穴には設定を

 
前書き
ボディーソープよりも石鹸派のどうもうp主妹紅です。

石鹸の方が洗った感じがするんですよね〜 なんか、こう、キュッとすると言いますか… なんと言いますか… 兎に角洗った感じがするんですよね。

あぁ… ものっそいでっかい口内炎ができて辛い… 醤油が私を攻撃する、うp主妹紅を懲らしめんとばかりに… 野菜を食べろと、懲らしめてくる…

野菜食べなきゃ…



っと、書き終わったんでドリトス(ナチョチーズ)でも食べてきましょうかね。


本編、どぞ 

 
突然だが、この世界(げんそうきょう)には不思議が多過ぎると思うのだ。妖怪が普通に生活して居たり、その妖怪を退治する巫女も居たり… はたまた魔法使いも居たり、と。
そんな世界を考えていたわけではなかったが、こんな世界のようなものを考えていたのだ。だからこの世界での出来事を受け入れようと思う。

しかし、それも時と場合に寄る。限度は定かじゃないが、それこそこの不思議な世界にとって定かとは言えないだろう。

では、突然と自分の前に姿を現した人物が、不思議だった場合、どう対処すればいいのだろうか? 不思議と言えど、それはつまり定まっていないことを指しているのだが。
現れて消えたと思えば次に自分に異変が現れる。その現れた異変は前に現れた人物と関係があるのではないか、と考える。
正直、それでは筋が通らない。確かにそうと言えばそうだが、繋げられる証拠がない。
今はまだ、どうすることも出来ないのだ。




□□□




「おはよう、藍さん」

自分の舌を眺めた後に、もう一度うがいをし、下の居間に行こうと階段を降りたところ、藍さんと出くわしたのだ。

「おはよう、琥珀。あのメモ、私が作ったんだぞ」

「なら当てになりませんね」

目を大きく見開いて口を開け、俺を見る藍さんを尻目に一本前に出る。

「ただ」

後頭部を掻き毟りながら、

「式神… ってことは伝わりましたよ」

「…これは口で伝えるメモ… 大切に、しなよ?」

特に何を考えているわけでもなく、棒立ちになって両手を後頭部に置いていた。後ろから階段を上る足音が聞こえてから、大きくあくびをして、こちらも歩き出す。




■■■




不思議の中に空いた幾つもある穴に、式神という一つの設定を埋め込む。これでもまだまだ、筋は通らない。では、どうすればこれ以上の設定を手に入れるだろうか?
わからない、だからこそ不思議の穴は埋まらない、埋められない。
だからと言って、どうしようもないわけではないのだ。まだまだ穴がある分、まだまだ見つけられるのだ。どうやって見つける、と言ったらおしまいだが、見直してみることが大切だろう。何事も慎重に、ってことかも知れない。





□□□




さてと、今日は何をしようか。昨日の女の子… 藍さん曰く式神のことも気になるが、現れてくれないんじゃどうしようもない。舌に穴が空いていることに関しては、夜に自分で噛んだんじゃないか、という結論に至ったが… というかそれくらいしか思いつかない。
そうそう、行くところがないわけではないのだ、行くところは一応ある。服の件は、買う買う言っていたが別に今買わなくても、いいことがわかった。昨日はいろいろあってスルーしたが… 家から持ってきたこの服は、つまりあっちの世界からこっちの幻想郷まで能力が通用する、という証。だから物が足りなくなったらここまで持ってくればいい… そう、

「マウンテンバイクだっ!」

行くところ、そこは博麗神社。霊夢に弾幕を教わるもよし、博麗ちゃんと遊ぶもよし、魔法使いにいじられるのは御免だけど駄弁るのはよし。
あそこには楽しみがいっぱい詰まっているのだ、が… 移動に少しばかり時間がかかる。この前の迷子は例外として、看板からの八雲宅まで歩きだと時間がかかる。近いには変わりないが。
部屋の中で出すわけにもいかないので、とりあえず外に出てからにしようと思う。

目の前に置いてある食べ飽きたみかんを一個だけ食べ、右手にペットボトルを呼び出し、一口呷り、適当にペットボトルを投げ捨てる。

「もぉ〜能力で飛ばすからと言って投げ捨てちゃダメよ?」

「あんたも人のこと言えないだろうよ… っていうかタチ悪いよ…」

スキマと空間の間に肘をつき、頬杖をしながら俺を上から見下ろしている紫が苦笑しながら呟いた。

「そうねぇ。能力は自分で決められないから… 嫌な能力であってもそれを受け入れるしかないし、制御しなければいけない」

「能力の底上げも、本人次第なんだよな?」

「何に使うかも、どうやって使うかも、本人次第よ」

特に何も喋ることがなく、上で頬杖をしながら目を瞑っている紫を見つめるだけだった。何も言わない俺に気づいて、片目を開けた紫は一度切ってから話を始めた。

「それで、今日は何処に行くの?」

「今日も博麗神社かな…」

「そうね〜 あそこは楽しいものね。いろんな妖怪も集まる。でも、幻想郷(ここ)は広い、是非いろんなところを見に行って欲しいわね。新しい出会いもあるわ」

紫は微笑みながら話を終わらせた。まともなことを聞いたばかりに、俺は少々戸惑ってしまったのだろう。瞬きをして紫を見ていた。少しして、俺も同じような微笑みを見せて軽く鼻で笑った。嘲笑っているわけではなく、同意の証だ。

「それじゃ、私は用事があるから。じゃね」

「寝るのか?」

少しの間、俺を見つめてから何も言わずにスキマの中へ潜っていった。
逃げたな。

さて、こんなことしている場合じゃない。日の半分を落とす前には外に出よう。
 
 

 
後書き
外に出て、集中力を高める。目を閉じ、想像する… 元いた世界の、俺の部屋を…
部屋の隅、クローゼットの奥… 玄関よりも前の隙間… ここだ!

一度息が詰まるような感覚、そして自分の身体に乗っかる重力。これは、マウンテンバイクを持ったときと同じ重力…重さだ。
呼び出すときは、飛ばすとき以上に負荷がかかる… それも、世界を越えての召喚だ…

異常な重力から解放され、深呼吸しながら目を開く。すると目の前には、黄色のボディーに黒の英文字が書かれた、タイヤの大きなマウンテンバイクが置かれていた。


やはり、世界移動だと体力を使う…
この体力が俗に言う、霊力や魔力なのだろうか…?

マウンテンバイクに跨りながらしみじみ考える俺であった。 
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