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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another38 愛情の風

 
前書き
ちょっとばかし、早いですがピヨモンを超進化。 

 
アインスと空は太一達を探して共に旅をしていたのだ。
しかしファルコモンの村にてピヨモンが一悶着起こしてしまい、ファルコモンの村で一泊することに。

ピヨモン[痛い痛い痛い痛い痛い!!]

アインス「これくらい我慢しなさい。全く、ファルコモンと喧嘩するなんて…」

空「すみません、アインスさん。ピヨモン、アインスさんにちゃんとお礼を言いなさい」

ピヨモン[ありがとう…]

アインス「うーむ、空を満足に飛べないピヨモンと空を飛べるファルコモン。この両者が激突するのは必然だったのかもしれん」

空「アインスさん…」

こうしてファルコモンの村での1日が過ぎた。






































そしてファルコモンの村を出て、しばらくすると、綺麗な花畑があった。

ロップモン[わああ!!綺麗!!]

目を輝かせたロップモンが花畑に突撃する。

アインス「ああこらロップモン!!待たないか!!」

空「ふふ、ロップモン。可愛い」

ピヨモン[そ、空!!?]

ガーンと言う効果音が付きそうなくらいショックを受けているピヨモンに空は苦笑した。





































ロップモン[うわあああ…いい香りがする]

アインス「ふむ、花の蜜の香りかもしれんな」

空「本当にいい香りがしますね」

ピヨモン[甘くて美味しい♪]

アインス、空「「ん?」」

ピヨモンの台詞に反応して足元を見遣ると花の蜜を吸っているピヨモンの姿があった。

空「ピヨモン、虫じゃないんだから…」

[ああ!!]

[僕達の花畑のお花取った~!!]

アインス、空「「ロップモンと…ロップモンそっくりなデジモン?」」

[違うよ~。僕は身体の色が違うよ。角の数も違う]

ロップモン[ロップモンとテリアモンだ~!!]

まさかの同族と自身の片割れのデジモンに会えるとは予想していなかったロップモンである。
このロップモンとテリアモンは現代種のようだが。
ロップモンとテリアモンの声に引き寄せられたのか、ロップモンとテリアモンの幼年期、チョコモンとグミモンが集まってきた。

ロップモン[私の幼年期とテリアモンの幼年期が一杯だ!!]

将来の自分の姿を見たチョコモンがピョンピョンと飛び跳ね、ロップモンに質問攻めをしていた。

[ねえねえロップモン。どうやって進化したの?]

ロップモン[ん~。気付いたら進化してたから分かんないや]

[ロップモン、空飛んで!!]

ロップモン[任せて!!]

耳を羽ばたかせ、かなりのスピードで飛ぶロップモン。

ピヨモン[………………]

それを複雑そうに見つめるピヨモン。
それはそうだ。
何せロップモンはピヨモンと違って羽がない。
それなのに自分よりも速いスピードで飛んでいることが何とも言えない。

[ロップモン技見せて~]

ロップモン[見ててよ~ブレイジングアイス!!]

口から勢いよく放たれた冷気に歓声が上がった。

空「何か懐かしい光景ね……ああ、そうか。ファイル島でピヨモンがピョコモン達に質問攻めされてたわね」

空はピョコモンの村で見たピヨモンとピョコモンのやりとりを思い出していた。

ピヨモン[いいなあ、ロップモンはあんなに速く飛べて……っ、空!!]

空「え!!?」

ピヨモンに突き飛ばされた空、ピヨモンの羽に針が掠った。

アインス「!?フライモン!!?」

ロップモン[フライモンだけじゃないよ!!クワガーモンやドクグモンまで!!]

空「ピヨモン!!しっかりして!!ピヨモン!!」

アインス「あまり動かすな!!フライモンの毒が回ってしまうぞ!!」

鞄から解毒効果のある約束を煎じた物をピヨモンに飲ませる。
これでピヨモンは大丈夫だろうと判断し、ロップモンをアーマー進化させる。

ロップモン[ロップモンアーマー進化!ビットモン!!キャロット爆弾!!]

人参型の爆弾をドクグモンに投擲し、瞬く間にドクグモンの群れを蹴散らしていく。

ドクグモン[キャロット爆弾!!]

クワガーモンとフライモンに爆弾を投擲するが、空を飛べるフライモンとクワガーモンは射程範囲外に出て攻撃をかわす。

ビットモン[んあああ!!空飛ぶなんて卑怯だよ!!]

射程範囲外に出られたら地上戦しか出来ないビットモンは殆ど無力だ。
しかもそれだけではない。
カブテリモンの完全体、青いアトラーカブテリモンまでやってきた。
恐らくフライモン達のリーダーだろう。

アインス「あれはアトラーカブテリモンか!!?まさか完全体のお出ましとはな」

空「そんな!?完全体!!?アインスさん達も手一杯なのに…」

アインス「(どうする?“あれ”を使うか?)」

自分の最大の切り札を。
時間をかければ倒せる自信はあるが、時間をかければかけるほど、グミモンやチョコモン、空達に危険が及ぶ。
しかしこの力を見せてしまえば仲間達の成長を妨げてしまうのではないかと思ってしまう。

ピヨモン[私が…行かなきゃ…]

手負いのパートナーを抱き締め、どうすることも出来ずにいた空は気絶していたはずのピヨモンがそう呟いた為に、ハッとして腕の中のパートナーを見た。

ピヨモン[あいつと戦えるの私しか、いないもの……]

空「無理よ!そんな身体でどうしようって言うの!?」

フライモンの毒針により満身創痍のピヨモン。
それなのに、空の腕の中から飛び立とうともがき続ける。

ピヨモン[分かってよ空、私行かなきゃいけないの!!]

空「行っちゃ駄目!!」

ピヨモン[放して!!]

パートナーを守る。
それが選ばれし子供達のパートナーとして選ばれた、選ばれしデジモン達共通の使命。
それは空にも分かっていることだ。
パートナーデジモンはパートナーを守ることに戦う。
けれど、今はそんなことを言っている場合ではない。
空は出来ることならピヨモンに傷付いて欲しくないし、傍にいて欲しい。
空はまだ、自分のそんな想いの正体に気づいていない。
ピヨモンは今も空の腕の中で暴れ続けている。

空「駄目、行っては駄目よ!!」

ピヨモン[どうして分かってくれないのよ!!!]

空「っ!!!」

それはあの日、空が母に叫んだ言葉と全く同じではないか。
重なる、母と自分。

空「(アインスさんの言っていたように、お母さん、私のことを大事に思って…)」

ピヨモン[ピヨモン進化!バードラモン!!]

ピヨモンの声で、空は我に返った。気付けばパートナーは腕の中には無く、代わりに上空にはアトラーカブテリモンに挑むバードラモンの姿が。

バードラモン[メテオウィング!!]

傷を負っているはずなのに、バードラモンはそれを感じさせない動きでアトラーカブテリモンに接近して火炎弾を放った。
しかしアトラーカブテリモンには全く通用せず、逆に必殺技の突進を喰らい、吹き飛ばされた。
勢いよく地面に激突したバードラモンに空は駆け寄る。

空「バードラモン!!バードラモーーーンっ!!!!」

絶叫する空の胸元、愛情の紋章に真紅の光が宿った。
そしてバードラモンが更なる進化を。

アインス「あれは超進化の光!!?」

バードラモン[バードラモン超進化!ガルダモン!!]

バードラモンは真紅の光に包まれたかと思えば姿を変えていた。
バードラモンから、空を、パートナーを守れるよう、力強い勇者の姿に。

アインス「完全体に進化した…」

へたり込んでいた空をそっと持ち上げ、ガルダモンはピヨモンの時と変わらぬ口調でこう言った。

ガルダモン[空の愛情、いっぱい伝わったよ]

空「ピヨモン……格好いい……!!」

空はただ、目に涙を浮かべてそう答えるだけだが、逞しく成長した子を愛おしく思うような、そんな気持ちが今の空の中にあった。

ガルダモン[空はこの私が守る!!]

アトラーカブテリモンに振り返ったガルダモンはそう宣言する。
そして空へと飛び立ち、全身に真紅の炎を纏わせた。

ガルダモン[シャドーウィング!!]

火の鳥がアトラーカブテリモンに迫る。
アトラーカブテリモンがメガブラスターを放つが、火の鳥はそれを容易く粉砕し、アトラーカブテリモンに炸裂した。
バードラモンの火炎弾を容易く耐えたアトラーカブテリモンもガルダモンの技には耐えきれなかったらしく、瞬く間に粒子と化した。
空が向こうを見遣った時にはビットモンとアインスがクワガーモン達を蹴散らしていた。































アインス「ほら、ちゃんと紋章が光ったじゃないか。」

空「気付いたら私、お母さんと同じことしてた」

ピョコモン[空]

そんな彼女にそっと擦り寄るのは、退化したピョコモンである。

空「それで分かったんです。お母さんの、愛情が」

ピョコモン[私も感じたよ、空の愛情]

にっこりと笑うピョコモンを見て、空も優しく笑った。

アインス「ふふ、良かったな。お前達の成長を私は祝福しよう。」

空「ありがとうアインスさん。何だかアインスさんって本当にお母さんみたい」

アインス「え゙?」

空「ごめんなさい。だって、雰囲気がお母さんみたいだなって思う時があって…」

アインス「お母さんか…あながち間違ってはいないような…」

空「え?」

アインス「い、いや!!何でもない…」

大輔「アインス!!」

太一「空!!」

アインス「大輔!!」

空「太一!!やっと見つけたわ…って、ヒカリちゃん!!?」

大輔と太一と再会して、喜びの表情を浮かべたのも束の間。
太一の妹のヒカリがいることに空は驚愕するのであった。 
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