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歌集「春雪花」

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 君の名を

  呼びにし今の

   儚さを

 思いて還らぬ

     時ぞ恨めし



 淋しく…辛く…彼の名前を口にした時、過ぎ行く今がとても儚く思えた…。

 時間は二度と戻ることはないのだ…。
 あの時こうすれば…ああしていれば…そう思うこともあるが、決して変えられない…。

 私の歳も変わらないのだ…。

 あぁ…時間のなんと恨めしいことか…。



 梅雨空に

  心も陰る

   雨ぞ降り

 君去りし日の

    雪ぞ変わりて



 梅雨の雨空に、心さえ陰らす雨が降っている…。

 ふと…この雨は、彼がここを去った日の…あの日の雪が溶け、それが雨となって降っているのではないのか…そう思った。

 そんなことは有り様もないが、なぜかこの雨を見ていると…彼と最後に話した場面が脳裏を過る…。

 ただ…淋しさが見せた幻想だろう…。



 
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