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転生者達による神世界開拓記

作者:三島 渓山
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東方
古代編
  第二話

 
前書き
ギリギリ間に合ったな。 

 





 ~~~精神世界~~~





 俺は安心院なじみと共にある空間に来ていた。



 「ここは……まさか……?」

 「やはりな」

 「!?」



 この空間に見覚えがあるという事は答えは一つ。



 「貴様、転生者だな?」

 「あらら?バレちゃってるね。本当なら単行本五巻ぐらい使って公表するつもりだったんだけどな~」

 「五巻は使いすぎだ」

 「でも、たったの1行は扱いが酷くないかい?」

 「所詮素人だし」

 「ま、それもそうか。一応聞くけどどうやって気づいたんだい?」

 「俺の写輪眼を見た時の反応だよ」



 安心院なじみは未来予知のスキルを持たない(持っていたとしても使わないだろう)。なのに今から少なくても2672年後の現代日本の漫画に出てくる魔眼の名前なんて知る訳がない。



 「それに安心院なじみらしくない」

 「やっぱり君もそう思う?まだこれになってから3兆4021億5381万5639年と187日しか生きてないからね」

 「ちょっ、おま」

 「というのは冗談で、どっちにもひっつかないんだよね」

 「……は?」



 どういう事だ?



 「ほらよくあるじゃん?魂は体に引っ張られるってやつ。TS主人公は最後に異性になったからこその違和感がなくなるって」

 「まあ、な。俺はそういうジャンルは好かないからあまり見てないが」

 「僕の転生特典は『違う世界の自分になりたい』……その結果がこれさ。本来なら安心院なじみの魂と()の魂は同一故に混ざり合い、()の口調と人格になる所だったんだけど……」

 「安心院なじみの口調になってしまったと」

 「魂の混ざり具合が充分混ざり合ってないカフェオレみたいにマーブル模様の状態で止まってるのさ。これだけは僕を転生させた神とやらじゃないと駄目かもね」



 神、か……あの神は一体何をしたいんだろうな?連盟名からして暇潰しが主な目的ぽかったけど。 



 「それで君の転生特典とやらは何だい?こっちが教えたんだからそっちも教えなきゃフェアじゃないだろ?」

 「俺は『能力を作る程度の能力』だな。この眼は眼球を写輪眼にする程度の能力と写輪眼を万華鏡写輪眼に変化させる程度の能力で変えたものさ」

 「それって僕よりチートだよね」

 「神様とやらにもそう言われたよ。これしか選んでなかったから良かったけどね」

 「ふーん……それで君はこの世界で何をする気なんだい?」

 「何をするか、か」



 真面目に考えた事ないな。俺は今まで義姉さんを目印に歩いてばかりだった。これからもそうなのか?このまま月に行って怠惰を貪る?地球に残って諏訪大戦来るのを待つ?



 「まだ明確には考えてない……けど」

 「けど?」

 「面白い事を追求しようと思う。お前もそう思ってるんじゃないか?」

 「!……まあね。さっきも話したけど完全に混合してない魂のせいで軽度のシュミレーテッドリアリティが発症しつつある。原作安心院なじむみたいにはならないと思うけど何もかもつまらなく見えるんだよ」

 「それは重症だ(棒)」



 そんな中で3兆4021億9381万5639年と187日も生きてきたのか……暇人だな。



 「そろそろ現実に戻るが……義姉さんには俺の能力を暗示をかける程度の能力としか話してないから下手な事言うなよ」

 「OKOK。適当に逃げておくとするよ」

 「それじゃあ……(パチン)」



 指パッチンで俺達を包み込んでいた黒い空間が崩れ出す。同時に意識が段々と遠のいていった。





 ~~~外れの森~~~





 意識が覚醒するとそこは森の中だった。発動した場所だから当たり前なんだけどね。



 「う……」

 「永巡!?」

 「くっ、覚えてろ……(シュタッ)」



 安心院なじみは怒りを滲ませながら逃げていった……演技だよね?もしかしてスキル使ってる?



 「永巡大丈夫?」

 「ああ、大丈夫だよ義姉さん」

 「なら良かった……早く帰りましょう。あの女の対策も立てないといけないし」



 義姉さんが怒ってる。あいつとはそりが合わないみたいだな。二度と会いそうな機会が訪れない気がするけど。





 ~~~都市~~~





 義姉さんの薬草取りが終わり、帰ってきた俺は部屋にこもっていた。転生者・安心院なじみを考えるためだ。



 「原作キャラに憑依、または原作キャラとして転生している奴らがいるって事か……」



 二次創作で憑依されるキャラクターと言えばネギ・スプリングフィールド、兵藤一誠、織斑一夏……駄目だ男しか思い浮かばねえ。どいつもこいつもハーレム属性持ってやがる。



 「……いかん話がそれてる」



 上記の三人は転生者の手によって殺されやすいな。その前にイレギュラーで生き残ってないかもしれない。ネギ:父親の助けが間に合わない、一誠:リアス・グレモリーの使い魔からチラシを受け取らない、一夏:実験動物……どれも悲惨すぎる。



 「転生者は他者の手で原作を崩れるのを嫌い、崩そうとする転生者を殺そうとする。原作キャラと仲良くすればニコポナデポを疑い、僻み、俺のモノ宣言……ロクな知識が残ってないな」



 赤ちゃん転生たる俺は所謂黒歴史忘却の為に、前世の記憶の劣化を許してしまった。だってねえ……母親の授乳シーンなんて殺人ものだろ?殺したくなるだろ?自分で、自分を。



 「あーーーーー……」



 ヤバーーーイ、恥辱の渦に飲み込まれるーーー……。



 「あーうー、あーうー」



 カエル様になってきそうなので気分転換したいー……あ?



 「なんだっけこの紙……」



 机の上にはロケットの設計図以外に見慣れないカラフルな四つ折りの紙を見つけてしまった。俺は躊躇せずにそれを開く。



 「何々……『タイトル:神の紙』?」



 あー……八意家に養子に来た時に机の上に置いてあったものか。



 「内容は確か……『――――様(←掠れてて読めない) 転生特典:能力を作る程度の能力 メリット 1.複数の能力を同時に使用できる。 デメリット 1.一日に一個しか作れない。』だったか」



 デメリットに対してメリットの方が上回ってる気がするが別にいいだろう。



 「えいじゅーん!」



 義姉さんの声?



 「何ー!?」

 「ちょっと来てー!」



 何の用だろうか?まあ、変な思考に陥ってたから気分転換にはちょうどいいや。そう思い階段をリズム良く登っていく。



 「どうしたの義姉さ……ん?」

 「やっと来たわね」

 「いや、まあ、やってきたけど……」



 俺がこんな反応をするのは義姉さんの格好が問題だった。何故か長袖長ズボンのジャージ一式、それにあの赤青交互になった色調なのだ。いつの間に作ったのだろうか?ていうか月に行く前からその赤青が好きなのか?



 「何でそんな格好をしてるの?」

 「これから永巡を鍛え直すからよ」

 「……え?」

 「私気づいたの。永巡が私を無碍に扱うのは永巡と私のレベル差が離れてるからだって」

 「……まあ、一理程度はあるね」

 「そうでしょ?だ・か・ら…………引きこもりな永巡を心身共に鍛える事に」

 「全力でお断りさせていただきます」



 永巡 は逃げ出した!



 「無駄よ」

 「!?」



 しかし 回り込まれた! 



 「さあ、無駄な抵抗はやめなさい」

 「ちくせう……」

 「今まで好き勝手言われた分きっちり返してあげるわ」



 どうする!?どうすればいいんだ!?



 「……!そうだ、ここでライフカードを」

 「残念、札切れよ」

 「オワタ\(^ω^)/」



 その後、俺はどこかに連れて行かれるのだがその話は後日するとしよう。
 
 

 
後書き
~NGシーン~

「……!そうだ、ここでライフカードを」

『諦めなさい』『そこで人生』『終了ですよ』

「(´・ω・`)」

※眼球を写輪眼にする程度の能力と写輪眼を万華鏡写輪眼に変化させる程度の能力はイタチの写輪眼をベースにしています。 
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