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フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

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皆が幸せに暮らせる世の中へ
華麗なるダンスは世界を救う
  第49話

 
前書き
 メビウス総統の最後の手段、それは自爆であった。プリキュア隊はシフォンを救うべく、最終プリキュア技、皆と協力して「プリキュア・ラビングトゥールハート・フレッシュ」を唱えます。その効果がスウィーツ王国ナノ研究所に届き、プログラムの改ざんに成功します。そして、カウントダウン0になった時、自爆ではなく自滅してしまいます。その後は、紅綬褒章受賞シーン後の皇居外苑まで壮大なエンディングシーンをお送りします。
 最終回もテレビ本編とタイトルが同一なので記載しません!ご理解とご了承願います。 

 

 ラビリンス 首都ピョンピョン総統官邸内コンピュータルーム外

 「バン、ウィーーーーーーン。」
 「自爆装置が作動しました。」
 「ああーーっ。」
 「自爆って。」
 「そんなあ。」
 「やめてください、メビウス様。そんなこと良くないわ。」
 「爆発まで90秒。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「クソーーーッ、何てことだ。だが、善良のプログラムを除いて、残ったプログラムはこれだけだ。皆、至急、自爆から自滅へプログラムを改ざんしろ。」
 「はい。」

 ラビリンス コンピュータルーム外

 「逃げろ、プリキュア。」
 「もう時間がないぞ。」
 「シフォンを残して行けない。」
 スーパーフレッシュ6人とスウィート5人は、シフォンが入ったカプセルへ向けて飛び立った。

 コンピュータルーム内

 「どうなってる。」
 「キャンセルのコマンドが使えない。」

 コンピュータルーム外

 「シフォンちゃん。」
 「待ってて。」
 「今、助けるわ。」
 「我が名はシフォン。ラビリンス総統メビウス様の捕虜なり。」
 「バーーーーン。」
 「キャアーーーッ。」
 「爆発まであと60秒。」
 「ドスーーーーーン。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「自爆プログラム内部に入り込むことに成功しました。」
 「よし。今すぐ自滅に書き換えろ。」
 「はい。」

 コンピュータルーム外

 「シフォン、どうして。」
 「爆発まであと45秒。」
 「ハハハハハッ。プリキュアよ、この私と共に消滅するのだ。もう、あきらめろ。」
 「あきらめない。皆の想いシフォンに届けてみせる。」
 「うん。」
 「シフォンちゃん。」
 「シフォン。」
 「シフォンちゃん。」
 「シフォンちゃん。」
 「シフォン。」
 「シフォン。」
 「シフォン。」
 「シフォンはん。」
 「シフォン、助けてくれてありがとう。」
 「シフォンちゃん、感謝してるわ。」
 「爆発まであと30秒。」
 「今までの羞恥、すまなかった。」
 すると、構えたメンバーからハートが浮き上がり、シフォンのいる方向へ集まった。」
 「ピコン、ピコン、ピコン、ピコン、ピコン、ピコン。キラキラキラキラ、ウィーーーーーーン。」
 「爆発まであと20秒。」
 「想いよ届け。プリキュア・ラビング・トゥールハート・フレーーーーーーッシュ。」
 「シューーーーッ、パーーーーーン。」
 「爆発まであと8秒。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「プログラム改ざんに成功しました。」
 「よくやった。」

 ラビリンス コンピュータルーム外

 「3、2、1。」
 「グオーーーーーーッ。ウゴウゴウゴウゴ、なぜだあーーーーーー。」
 「はあ。」
 またまた、テレビ電話の着信が入った。
 「ショコラさん。」
 「メビウスよ、よく聞け。」
 「何だ、ウガーーーーッ。」
 「貴様の自爆装置を自滅装置にプログラムを書き換えた。」
 「クソーーーーッ、ウガウガウガ、覚えてろーーーー、アウガーーーーーッ。」
 「パッ。」
 メビウスは消滅した。
 「さあ、娘を助けてやってくれ。」
 「もう、マインドコントロールは解けてるはずよ。」
 「パフェさん。」
 フレッシュとスウィートとチビフレッシュの3組17人は、一斉に飛び立った。
 「チビフレッシュ、下の方にいて落下するシフォンを受け止めて。」
 「はい。」
 「やるわよ。」
 「OK。」
 「ハアーーーッ。」
 「バリン。」
 「ピューーーーッ。」
 「パッ。」
 チビフレッシュ6人はシフォンを受け止めた。すると、シフォンが目覚めた。」
 「キュアキュアフリップウーーーーッ。」
 「キーーーーン。」
 「シフォン。」
 「マインドコントロールが解けたのね。」
 「良かった。」
 「本当に良かった。」
 「シーーーーッ、カシャカシャ。」
 17人はシフォンを連れて降りてきた。その間、サウラーたちがコンピュータルームへ入り、抜いたインフィニティと旧クローバーボックスを持ってきた。
 「ん。」
 「これがインフィニティと旧クローバーボックス。」
 「そう、奪還に成功したわ。」
 「あたちたちのおかげよ。」
 「流石はチビフレッシュね。」
 「プリキュア隊。」
 「はい。」
 「よくやった。」
 「シフォンを奪還してくれてありがとう。」
 「パフェさん。」
 「会うのを楽しみにしてるわ。」
 「パフェさん。」
 「プリキュア隊。」
 「はい。」
 「まだ、自爆装置に使われた爆弾がある。」
 「ショコラさん、我が国軍隊の中から爆弾処理班を呼んで処理をさせます。」
 「サウラー君だね。」
 「はい。」
 「頼んだぞ。」
 「はい。」
 テレビ電話の通話が切れた。
 「スーパーフレッシュ。」
 「はい。」
 「通常のフレッシュに戻って。」
 「はい。」
 スーパーフレッシュの6人は、通常のフレッシュに戻った。
 「じゃあ、引き上げるわよ。」
 「はい。」

 総統官邸前

 「静だね。」 
 「きっと、プリキュアがやっつけてくれたんだよ。」
 「おい、正面出入口から出て来たぞ。」
 「ああーーっ。」
 「ザワザワザワザワ。」
 「プリキュアだ。」
 「私、ソックリな子もいる。」
 「君たちの中に、爆弾処理の任務をした者はいるか。」
 「はい。」
 「はい。」
 「はい。」
 「はい。」
 「はい。」
 「5人いるわね。」
 「頼むから、僕たちと一緒に爆弾処理を行ってくれないか。」
 「畏まりました、サウラー様。」
 「それじゃあ、俺たちはまだ後片付けをするから、捕虜にされた人々や妖精たちを帰国させてやってくれ。」
 「もう3体、ホホエミーナを用意するよ。ニューウェスター。」
 「はい。」
 「ホホエミーナ、我に力を。」
 「シューーーーッ、ペタペタペタッ。」
 「ホホエミーナ、ニッコニコーーー。」
 「ホホエミーナ2・3・4号だ。」
 「これだけ用意すれば、皆を帰国させることができるはずだ。頼んだぞ。」
 「はい。」
 サウラー、ニューウェスター、ウェスターの3人は、爆弾処理経験のあるラビリンスの民5人と共に再度、総統官邸へ入って行った。
 「さあ、ホテルとジャーナリストのアジトへ行って、避難している捕虜だった人と妖精たちを迎えに行くよ。」
 「はい。」
 「あら、レイカさんソックリなお嬢ちゃん。」
 「この子、一生懸命応援していたのよ。」
 「そう、ありがとう。」
 「じゃあ、私たちはここで引き上げるからね。」
 「うん。」
 フレッシュ、スウィート、チビフレッシュとその母親たち計23人は、4体のホホエミーナに乗り込んだ後、飛び立った。
 「ありがとう。」
 「プリキュアーーー。」
 この中から、追っかける民もいる。レイカ似の幼女とピンクの髪の幼女の2人である。
 ジャーナリストのアジト前
 「妖精はんたち、皆あ。」
 「オトン、オカン。」
 「よう、やりまったな。」
 「皆、乗っておくれやす。」
 「はい。」
 ジャーナリストのアジトにいた、捕虜にされたシフォン以外のスウィーツ王国の妖精たちは、ホホエミーナ4号に乗り込んだ。
 「出発よ。」
 「ニッコニコーーー。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「ふうーーーっ。」
 「良かった。」
 「皆様、お疲れ様。」
 「はい。」
 「大変じゃったの。」
 「本当、間一髪だった。」

 ラビリンス首都ピョンピョン御一行が宿泊するホテル前

 「プリキュア隊の皆さん、ありがとう。」
 「これで帰れる。」
 「さあ、乗り込んで。」
 「はい。」
 ホテルで避難していた、警察・検察の捜査員たちは、一斉にホホエミーナ2号と3号に乗り込んだ。
 「さあ、出発よ。」
 「ニッコニコーーー。」
 4体のホホエミーナは飛び立ちラビリンスの都ピョンピョンを後にした。

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「所長、長老。」
 「今度は何じゃ。」
 「プリキュア隊が捕らわれた民たちを連れて、ラビリンスの乗用怪獣に乗ってここへ向かっております。」
 「そうか。わしは、国王様に報告に入れに行くぞい。」
 「畏まりました、長老。それでは、私たちはお迎えの準備をします。」
 「頼んだぞ。」

 パラレルワールド南極ペンギン王国

 「わーーーーい、わーーーーい。」

 パラレルワールドイースター島モアイ王国

 「アッポーーーーーッ。」
 「フンガーーーーーー。」

 パラレルワールドバード王国

 「ハハハハハッ、ワハハハハハハッ。」
 「助けてくれてありがとう。」
 「バード族の皆さん。」
 「ありがとう、プリキュア。」

 パラレルワールド野菜王国

 「わーーーーい、わーーーーい。」

 パラレルワールドおもちゃの国

 「ワーワーワーワー。」
 「ザワザワザワザワ。」
 「ありがとう。」

 搭乗中のパインとチェリーは

 「ラビリンスに支配されていた世界。」
 「皆、元に戻ったのね。」

 スウィーツ王国首都アラモード西近郊の草原

 「来たぞ。」
 「これは国王陛下。王妃陛下も。」
 「息子と嫁、それに孫たちに会うのが楽しみだぞ。」
 「孫は、やんちゃだけど可愛いどすからね。」
 「早く会いたい。」
 「パフェ。」
 「あなた。」
 「辛かっただろう。どんな目に遭わそうとしていたか分からなかったからな。」
 その間も、スウィーツ王国の民が集結している。

 夕方

 「ああーーっ、スウィーツ王国や。」
 「ワーーイワーーーイ。」
 「皆あ。」
 「良かった。」
 4体のホホエミーナは、スウィーツ王国首都アラモード近郊西の草原に着陸した。
 ラビリンスから出国した妖精たちが一斉に降りてきた。その次、タルトとアズキーナが。更に、プリキュア隊17人が降りてきた。
 「ようやったの、タルト、アズキーナ。そして、プリキュア隊よ、ありがとう。」
 「ヘエ。」
 「シフォン。」
 「パパ、ママ。」
 「シフォン。エーーンエーーンエーーンエーーン。」
 他の妖精たちも、子供たちの再会にその親たちは大泣きし始めた。
 「パパーー、ママーーーー。」
 「ワーーンワーーンワーーンワーーン。」
 「タルト、アズキーナよ。インフィニティと旧クローバーボックスはどこじゃ。」
 「ヘエ、これでおまっ。」
 タルトは、背中に背負った風呂敷包みを降ろし開けた。
 「おおっ。これじゃよ。」
 「間違いないな。」
 「ヘエ。」
 「改めて、保管庫へ保管するからな。」
 「ヘエ。」
 ショコラは、これら2つを持ってナノ研究所へ向かった。
 「ティラミス、お久しぶりです。」
 「おおっ、これは24年前に捕らわれた妖精たちじゃ。」
 「新しいプリキュア隊のおかげで、解放されました。」
 「そうか。長く辛かっただろう。」
 「はい。」
 「我々は、絶対に技術を提供しなかった。」
 「それによって、コンピュータメビウスの破壊につながったのです。」
 「そうか。」
 「技術提供って。」
 「わしらのモノづくりの技じゃよ。」
 「だから、技術が24年以上も遅れたワケ。」
 「そうじゃ。だから、メビウスのマザーコンピュータを内側からの破壊に成功したのじゃよ。」
 「本当。」
 「想いが届いたのはそっちだったのね。」
 「そうじゃ。間一髪じゃったけどな。」
 「本当にスウィーツ王国の技術ってすごいね。」
 「24年前から止まれば、あんなコンピュータ、簡単に破壊できるぞい。」
 「その間、コンピュータウィルスとかハッカーとか存在を知らかったからね。」
 「だから、これらに対する対処方法を知らないのね。」
 「そうじゃ。」
 「だから、囚われてもいつか次の部隊が救いに来ることを信じていました。」
 「よく辛抱しましたね。」
 「いやあ、中には耐え切れず命を落とした者や技術情報をやむなく提供して、ラビリンスの民となって現在も暮らしている者もいます。」
 「それは、仕方ないの。」
 「それでは長老、国王様、王妃様、私たちはこれで失礼します。」
 「わいら、ここへ残りまっせ。」
 「タルト、アズキーナ、お疲れ様。」
 「ゆっくり休んで。」
 「ラビリンスでのダンス公演が終って帰国したら、また例のワープホールから来まっせ。」
 「うん。じゃあ、私たちは行きますからね。」
 「気をつけるのじゃぞ。」
 「はい。」
 プリキュア隊は、再びホホエミーナに乗り込んだ。
 「出発。」
 「ニッコニコーーー。」
 4体のホホエミーナは飛び立った。
 「さようなら。」
 「ありがとう、プリキュア。」

 しばらく飛行している後

 「ニッコニコーーー。」
 「ビュン。」
 「次元トンネルへ入って行った。」
 「パラレルワールドから現実世界へ行くのね。」
 「ニッコニコーーー。」
 「そうみたいよ。」
 「あっ、出口が見えてきた。」

 現実世界日本国首都東京上空

 「ここは。」
 「東京よ。」
 「おおっ、帰ってきた。」
 「今回は、捜査員の方々を降ろすだけだよ。」
 「お父さんと会いたいのに。」
 「私たち、興行ビザでラビリンスへ入国しているのよ。」
 「密入国になるからダメだよ。」
 「がっかり。」

 板橋区赤塚公園上空

 ここでは、拉致されていた捜査員の方々を乗せたホホエミーナのみ着陸態勢をとった。
 「キーン。」
 「おおっ。」
 「帰ってきた。」

 板橋区赤塚公園

 該当するホホエミーナのみ着陸した。その後、捜査員の方々が降りてきた。
 「お帰り。ドーナツ食べる、グハアッ。」
 「何だ、ドーナツ屋さんか。」
 「ドーナツ屋さんだけじゃないわよ。」
 「これは、鶴丸検事。」
 「署長も。」
 「諸君、車は当高島平警察署に預けてある。君たち帰国を待ちわびた要人が署長室でお待たせしておる。直ちに、来ること。」
 「はい。」
 「何でい、皆、行ってしまうのかい。」
 「カオルちゃん、ガッカリしないで。人数分のドーナツまとめ買いするからね。」
 「ヘイ、毎度あり。」

 一方

 プリキュアが搭乗するホホエミーナは、捜査員を降ろしたホホエミーナを待った後、再びラビリンスへ向けて飛び立った。

 ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸内爆弾のある部屋
 
 「やっと爆弾処理が終わった。」
 すると
 「何か騒々しいわね。」
 「プリキュア隊が戻って来たのでは。」
 「私、行ってくる。」
 「行ってきな。」
 ニューウェスターは官邸を出た。

 総統官邸前

 「戻って来たぞ。」
 「ワーワー。」
 「プリキュア。」
 4体のホホエミーナは着陸した。
 「プリキュア隊。」
 「拉致された人と妖精たち全員、帰国させました。」
 「お疲れ様。ところで、皆様に見せたいものがあります。もう一度、総統官邸へ来てください。」
 「はい。」
 ニューウェスターは、4体のホホエミーナを引っ込めた。その後、後を追うように総統官邸へ向かった。

 総統官邸内爆弾のある部屋

 「プリキュア隊をお連れしました。」
 「そうか。入ってくれ。」
 「はい。」
 プリキュア隊がゾロゾロと入って来た。
 「プリキュア隊、皆に見せたいものがある。」
 「これだ。」
 「うわあー、デカい。」
 「大きな爆弾。」
 「メビウス様が自爆装置に使用した爆弾だ。」
 「これって、まさか。」
 「そのまさかだ。」
 「この爆弾は核爆弾だぜ。」
 「か、核。」
 「ニュースで聴いてたけど、本当に核開発を行っていたのね。」
 「ああ、逃げても間に合わなかったよ。」
 「この都、いっぺんに吹っ飛んでしまうから。」
 「ゾーーーーーッ。」
 「名簿の提出や強奪に失敗したり、拒んだりした国を弾道ミサイルに装備して狙っていたのも確かだわ。」
 「インフィニティを奪われた時、いち早く乗り込んで良かったわ。」
 「そうでなかったら、管理できなかった国と地域をこの爆弾で攻撃しようとしていたのね。」
 「ああ、その通りだ。」
 「これからは、皆が平和に暮らせる世の中にするため他の核兵器も含め全て廃絶目指すぜ。」
 「もちろんだよ。」
 「これも核廃絶の第一歩ね。」
 「そうだ。」
 「ところでプリキュア隊。」
 「もう夜だからホテルへ戻って。」
 「明日はダンスショー初日公演だろ。」
 「私たちも見に来るから。もう休んで。」
 「はい。」
 プリキュア隊は総統官邸を後にした。その後、ホテルへ戻った後、全員、変身を解いた。

 翌日、2009年12月28日朝、ピョンピョン市街地にあるイベントホール

 「今日は初日公演よ。皆、みっちり練習に入るからね。午後からは、リハーサルをやるよ。」
 「はい。」
 トリニティ御一行は早速、練習を始めた。すると、サウラーこと南瞬が、ニューウェスターこと西文子が観客席へ入って来た。
 「隼人君も出るのかな。」
 「そうらしいよ。」
 「おっ、いるいる。」
 「たくましい体してるから、きっとダンスもうまく行くかも。」
 「ところで文子。」
 「はい。」
 「ショーのプログラムどうなってる。」
 「これです。」
 「どれどれ、最初はラビリンス国民による前座ダンス。次は、チビッコたちのダンス。次は、クローバーのダンス。最後は、トリニティのダンスか。」
 「華やかそうね。本番楽しみだわ。」
 「ところで、御一行の日程知らないか。」
 「はい、これです。」
 「どれどれ、翌日から3日間地方へ行くわ。」
 「地方か。メビウス様の命令に逆らって殺されたり、餓えや病で動けなくなって命を落としたりした遺体が散乱しているんだよね。」
 「処理はお願いしたの。」
 「ああ、残った軍隊たちで早急処理を行うよう命じたが。」
 「臭いがひどいからね。命令を受けない限り救出してはならないなんて、どうかしてるとか言えないな。」
 「本当、ひどい。」
 「仮の墓地に埋めて置くようお願いはした。」
 「でも、処理は終っていないから。」
 「鉄道や観光バスでの移動は無理だな。やはり、ここはホホエミーナで。」
 「そうね。」

 午後のリハーサル

 「こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「ラビリンスの市民ダンスチームよ。」
 「それでは、リハーサルを始めます。」

 夕方、本番

 「ワーワーワーワー。」
 「すごい。満席だわ。」
 「ああ、プリキュア隊のダンスチームだからな。」
 幕が上がった。
 「皆様、お待たせしました。それでは、トリニティダンスショーラビリンス公演を始めます。」
 「パチパチパチパチパチパチパチ。」
 「まずは前座として、ラビリンス市民ダンスチームによるダンスからです。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 前座及びチビッコダンスが終わりいよいよ、クローバーの出番が回ってきた。
 「ラブちゃん、美希ちゃん、祈里ちゃん。」
 「はい。」
 「麗子ちゃんはいないけど、3人でうまくやってきてね。」
 「はい。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 「お待たせしました。お次は、女子高生3人組のダンスユニット、クローバーのダンスです。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」

 十数分後

 クローバーのダンスは終った。
 「お疲れ様。」
 「はい。」
 「この調子で3人で頑張って。」
 「はい。」
 「じゃあ、あたしたち行くからね。」
 「はい。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 「皆様、お待たせしました。お次は、トリニティ3人によろダンスです。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」

 数十分後

 トリニティのダンスも終わり、初日公演は終了した。
 「明日から地方ね。」
 「何で移動するのかしら。」
 「ホホエミーナですよ。」
 「坊っちゃん。」
 「文子さん。」
 「来てくれたのね。」
 「年末までの移動は任せてくれ。」
 「はい。」
 その後、29日から31日まで地方を順調に巡り、ピョンピョンへ戻ってから正月を迎えることとなった。

 2010年1月1日元旦0時

 「除夜の鐘が無いから寂しいね。」
 「初参りの風習が無いのかしら。」
 「とりあえず、ご挨拶しましょう。」
 「はい。」
 「皆様、新年明けましておめでとうございます。」
 「おめでとうございます。」

 朝、ピョンピョン市街地のイベントホール

 「今日も公演があるわよ。」
 「今年の練習始め皆、行くわよ。」
 「はい。」
 御一行のダンス練習は始まった。
 今日も観客席に瞬と文子がいます。すると、
 「バタン。」
 「インターポールだ。お2人の逮捕状はあるぞ。」
 「ん。」
 「サウラー、ニューウェスター。」
 「サウラーこと南瞬並びにニューウェスターこと西文子。戦争犯罪等による殺人他の容疑で逮捕する。」
 「サウラー、姉貴。」
 「ウェスター、来たらダメだ。」
 「来ちゃダメ。」
 「カチャ、カチャ。」
 「2人はメビウス総統の命令とは言え、戦争犯罪を実行した以上、実行犯として罪科を問わなくてはなりません。」
 「皆様、ご理解願います。」
 「はい。」
 「了解しました。」
 サウラーとニューウェスターは、ダンスの練習を行っている御一行の目の前で連行されて行った。
 「坊っちゃーーーん。」
 「姉貴ーーーー。」
 「仕方ないわね。」
 「明日、明後日、地方へ行かなくてはならないのに。」
 「心配ご無用。」
 「あら、市民ダンスチームの皆さん。」
 「観光バス手配しております。」
 「移動については問題ありません。」
 「そう、助かるわ。」
 「それでは、本番へ向けて練習再開するよ。」
 「はい。」

 元旦公演本番

 「皆様、新年明けましておめでとうございます。」
 「おめでとうございます。」
 「ワーワーワーワー。」
 「今年もトリニティをよろしくごヒイキ願います。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 新年のご挨拶を終え、いつものようにダンスショーが始まった。

 翌日2日

 観光バスで地方へ移動し予定通りショーを行った。そして、ピョンピョンへ戻り、3日の千秋楽を迎えることとなった。

 2010年1月3日

 千秋楽の公演は昼の部のみであった。公演は順調にこなし、アンコールの声が止まなかった。
 「皆様、アンコールは皆で『H@ppy Fruits!!!』を踊ります。」
 「ワーワーワーワー。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」

 数分後

 トリニティのラビリンス公演の全日程は終了した。
 「皆様、お疲れ様。」
 「お疲れ様です。」
 「これからゆっくり休んでから、明日の帰国に備えましょう。」
 「はい。」

 2010年1月4日 ピョンピョン国際空港

 出国手続きが終わり、搭乗手続きも終わり、北京行きホホエミーナジェットに乗り込もうとしておる。
 「うわっ、送迎デッキにすごい人。」
 「皆、大喜びね。」
 「初めての海外公演は大成功だね。」
 「さあ、搭乗するわよ。」
 「はい。」

 十数分後

 ホホエミーナジェットは出発した。
 「何だか寂しいような。」
 「激しい戦いで大変だったけど。」
 「もうすぐ、滑走路に入るわよ。」
 滑走路に入って。
 「うわあーーーすごい加速。」
 「相変わらずラブちゃんは、飛行機に慣れていないね。」
 「ハハハハハッ。」
 「もうラビリンスとお別れよ。」
 北京行きホホエミーナジェットは離陸した。

 日本国東京都板橋区蓮根赤木家

 「ミキタンからメールが来たわ。今晩、帰って来るって。時間が近付いたら、駅へ行ってみよ。」

 四ツ葉町知念家

 「姉貴、帰って来るか。親父、おふくろ。」
 「何かな。」
 「姉貴が帰って来るって。」
 「そうか。」

 山吹家

 「祈里、尚子。帰って来るのか。」

 桃園家

 「ん。」
 「ラブはんのオトン。」
 「タルトじゃないか。」
 「オトン、ラブはんとあゆみはん今日、帰って来まっせ。」
 「本当か。」
 「ホンマや。」
 御一行の搭乗した飛行機は無事、北京空港に到着し成田行き飛行機に乗り換えた。
 
 数時間後、夕方前、成田空港

 入国手続き及び税関を無事通過し、御一行は到着出口を出た。
 「ここからどうやって帰るの。」
 「スカイライナーに乗って日暮里へ。そこから、山手線で巣鴨へ行けるわ。」
 「やったあ。巣鴨まで行けば。」
 「後は、都営三田線に乗り換えるだけ。」
 「今回、高島平駅へ降りようか。」
 「カオルちゃんにご挨拶したいからね。」
 「そう。決まりね。」
 御一行は、京成電車駅へ向かった。

 90分後

 まだ、空港新線は未開業であったため、巣鴨駅到着までこのくらい時間がかかった。
 「さあ、地下鉄に乗ろう。」
 「はい。」

 蓮根赤木家

 「巣鴨の地下鉄ホームにいるって。駅へ行こう。」
 麗子は家を出て駅へ向かった。

 志村坂上駅出発直後

 「次は志村三丁目、志村三丁目。お出口は左側です。」
 「うわぁ、地上へ出て来た。」
 「この景色を見るのも久しぶりぶりよね。」
 帰って来た実感が湧いているようだ。

 蓮根駅プラットホーム

 「来るかな。」
 「ピンポポポピンポポポポロローーーン。」
 「間もなく2番線に西高島平行き電車が到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「ピンポポポピンポポポポロローーーン。」
 「間もなく1番線に巣鴨、大手町、日比谷方面白金高輪行きが到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「フォン、ゴオーーーーーーッキューーーンキューーーンキューーンキューーンキューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッ、ピューーッ。」
 「ミキタン、皆。」
 「れ、麗子ちゃん。」
 「良かった。皆、無事で。」
 「メビウスなんか芋コンピュータよ。」
 「ラブちゃん。」
 「麗子ちゃん、高島平まで行くの。」
 「もちろん。」
 「タンタンタンタンタターーアーーータンタンタンタンタターーアーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「ブーーーッ、キューーンキューーン。」
 「次は西台、西台。お出口は左側です。」
 「うれしい。また一緒にダンスができるなんて。」
 「ラブちゃんたち3人、大きな経験を積ませたわ。」
 「海外公演で踊ったからね。」
 「うん。」
 「いいなあ。」
 「ごめんね。君はプリキュアでないからね。」

 3分後

 「間もなく着くわよ。」
 「キューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「着いたあーーーーっ。」
 御一行はゾロゾロと高島平駅で降りた。麗子ちゃんもこの駅を降りた。

 更に数分後、赤塚公園

 「あれは。」
 「ドーナツカフェ。」
 「お帰り。ドーナツ食べる、グハアッ。」
 「カオルちゃん。」
 その後、御一行全員、ドーナツを注文した。

 テーブルに着いて

 「ヘイ、お待ち。」
 「明日から、オーディション突破へ向けて最終レッスンね。」
 「きっと、うまく行くよ。」
 「海外公演での経験は大きいからね。」
 このまま、御一行は解散となった。

 数分後、山吹家

 「ただいま。」
 「祈里、尚子。」
 「パパ。」
 「あなた。」
 「いやあー。しかし、無事で良かった。アハハハハハッ。」

 知念家

 「ただいま。」
 「ミユキ。」
 「姉貴。」
 「良かった。」
 「お父さん、お母さん、大輔。」

 一方

 ナナとレイカ及びマネージャーと師匠は、トリニティの寮に到着した。
 「帰って来た。」
 「明日から日常生活に戻るのね。」
 「社長に報告入れないとね。」
 「戦いは大変だったけど、興行は大成功だったからね。」
 「ラビリンスの体制が崩壊したから、報道特番の方も急減するから、レギュラーでの仕事が大分戻ってくるわね。」
 「また、以前のように忙しくなるわ。」

 蒼乃家

 「ただいま。」
 「お帰りなさい、社長、令嬢。」

 桃園家

 「お茶、熱いのに取り替えようかな。」
 「ピンポン。」
 「はっ。」
 「オトン、帰って来たでえ。」
 「キュアー。」
 圭太郎は玄関へ向かった。
 「お父さん。」
 「あなた。」
 「お帰り。」
 「ただいま。」
 他、チビプリとその母親たちもそれぞれの家に帰宅し、父親や祖父母、兄弟とも再会した。

 2010年2月11日 日本武道館

 「ダンスオーディション全国大会が。」
 「今日、開催されようとしています。」

 とある通路

 「隼人君、結婚するの。」
 「どうしても一緒になりたいって聞かないんだ。」
 「たくましくていい男だもん。」
 「まあっ。」
 「もう1人の方もカオルちゃんに。」
 「ヘエ。」
 「カオルちゃんも独身って聞いてたから。」
 「そうなんでい。」
 「ドーナツ作り、もちろんお手伝いするわ。」
 「良いわね。」
 「ところで、この2組の家族は。」
 「覚えていないかな。2人の幼女、よく見てくれ。」
 「ああっ。」
 「思い出した。」
 「ラビリンスの都にいる子。」
 「招待されたの。」
 「トリニティの事務所が招待したそうだ。」
 「服装も変わったね。」
 「メビウス体制が崩壊してから、服装が自由に選べるようになったんだぜ。」
 「そうだよね。以前、私たちも着たけどあの民族衣装だよね。」
 「家族もよく見つけてくれたよね。」
 「サウラーとその部下たちによって、残ったUSB メモリーで別のコンピュータで調べラビリンス国民の家族を引き合わせるようにしたんだよ。」
 「良かった。」
 「家族まで引き裂いて1人1人管理するなんて、どうかしてるわよ。」
 「ああ、その通りだ。」
 「お姉さんたち、こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「娘がお世話になりました。」
 「いやいや、ただ応援してくれただけですよ。」
 「こうして、パパもママも見つかってうれしいです。」
 「サウラーもニューウェスターも逮捕されるまで懸命に国を立て直すことをしたんだ。」
 「今は、新憲法も制定され、大統領も選出しラビリンスは共和国になった。」
 「それは良かった。」
 「自由に暮らせる国になったんだ。」
 「良かったね。」
 「お姉さんたち、これからも、ラビリンス共和国は、皆が自由に過ごせる国を目指し、笑顔に満ち溢れるようにしてみせるわ。」
 「エライ。」
 「そうこなっくちゃ。」
 「ところで、サウラーとニューウェスターの2人は今どうしてるの。」
 「現在は軍事法廷に起訴されて、裁きを迎える理由で拘置所に収監されている。死刑や終身刑が免れないかもしれないぜ。」
 「どうにかならないの。」
 「俺とカオルちゃんは、メクルメク国王に恩赦を申し出てるが。」
 「君たちも、天皇陛下に恩赦を願うんでい。」
 「へ、陛下に。」
 「なーーに、チャンスはあるでい。プリキュアとして本当の最終任務でい。君たちは、紅綬褒章の候補に選ばれているんでい。賞、受賞前に園遊会に招待される可能性大だから、直訴してみるでい。」
 「分かった。」
 「やってみるわ。」
 「メクルメク国王一家も去年、国賓として来日しているでい。だから、日本の天皇家との関係は良好でい。」
 「そうか。」
 「うまく行けば、減刑され出られるようになるでい。」
 「はい。」
 「あのーーーぅ。お話のところすいません。」
 「ああーーっ。」
 「裕喜君。」
 「健人君も、どうしたの。」
 「そのー、最近、大輔君が桃園さんに避けられてるって。」
 「大輔、来いよ。」
 「うわあっ、ああーーっ、うわあーーーっ。」
 「エッ。」
 「じゃあ、俺たちは引き上げるでい。」
 カオルちゃんと隼人君及び招待された家族他たちは、観客席へ向かった。
 「だから、そんなこと言ってねえだろ。ほら、例の返事。まだ聞いてなかったから。」
 「ああっ。」
 「じゃあ、そう言う事なんで。」
 「全国大会、頑張ってください。」
 「失礼します。」
 「エッ、うーーん。」
 「汚れを払って。」
 「清らかな心で。」
 「ラブちゃん完璧。」
 「うまく行くって、あたし信じてる。」
 「幸せゲットだよ。」
 「うん、一生懸命頑張るよ。」
 「甘酸っぱいわ。」
 「じゃあ、ミユキさんが探しにくるから、先に行くわ。」
 ラブと大輔以外の5人は控え室へ向かった。

 舞台裏

 「もうーー。皆、何やってるのよ。全国大会始まっちゃうじゃない。」
 とある通路
 「悪かったな。大事な全国大会の前にさあ。」
 「うん、気にしないで。あの時の返事だよね。」
 ラブは、去年のクリスマスイブのことを思い出している。
 「返事。.....。返事はね。」
 「うっ。」
 「言わなーーーい。」
 「エエーーーッ。」
 「じゃあ私、もう行かないと、大会が始まちゃうよ、じゃあね。」
 「おっ、オイ、待てよ。そんな答えってあるかよ。」
 「キーーッ。」
 「あああーーーっ。あーーーっ、へーーーっ。」
 「バタン。」
 ラブも控え室へ入って行った。

 全国大会本番

 「では、最後のチーム。関東地区代表クローバーの登場です。」
 「バンバン。」
 クローバーのダンスが始まった。
 アリーナ席では、親類の方々がいっぱい着席しています。

 ダンス進行中

 トリニティの3人も見ている。その中でミユキさんがクローバーの選曲した曲を口ずさんでいる。
 ラビリンスから来た幼女たちや四ツ葉高校の男子高生の3人のノリノリで体を動かしています。
 数分後、ダンスは終了した。

 結果発表と表彰式

 「では、結果発表です。まず、第3位から。」
 第3位は近畿地区代表コテコテガールズ。準優勝は中部地区代表ゴールデングランパスにそれぞれ決定し、トリニティから賞状とトロフィーが贈呈された。
 「最後、見事、優勝に輝いたのは?....。関東地区代表クローバーの皆さんです。」
 「うはははははっ。」
 「やったあーー。」
 「お姉さんたち。」
 「やったーー。」
 「優勝よ。」
 「幸せゲットだよ、グハアッ。」
 「おめでとう、やったね。」
 「ありがとうございます。これも、メンバーの努力と皆様の応援のおかげです。」
 「ウフフフフッ。」
 こうして、クローバーはダンスオーディションを最高の形で突破し、トリニティの所属事務所にスカウトされ、プロダンサーとして芸能界入りをすると共に、デビューすることとなった。しかし、辞退する者が1人います。ブッキーこと山吹祈里である。

 翌日、山吹家

 祈里は芸能界入りを拒んだ理由は、獣医師を目指すことにしたから。医科大学受験に向けて猛勉強を始め。両親が営む動物病院の現場でお手伝いもしています。獣医師を目指す意志が強いことを感じます。

 桃園家ラブの部屋

 「ホンマ、プロダンサーデビューしまはりまんのか。」
 「うん、タルト。」
 「来月は、DVD収録を行うからね。でも、ブッキーがいなくなるのは寂しいなあ。」
 「仕方おまへん。祈里はん、獣医師なるって、意志が強かったやさかい。」
 「私も、今通ってる高校では、欠席による落第や学力低下の懸念があるから、3年生になってから鳥越高校へ転校することに決めたわ。」
 「その方がええで。」
 「うん。」

 数日後、美希は

 プロダンサーデビューの影響もあり、とあるファッション誌の出版社からファッションモデルとして契約を結び、ファッションショーに出演しています。

 鳥越高校転校入学試験当日

 「ミキタン、麗子ちゃん。一緒に行ってくれてありがとう。」
 「駅から歩くと、始めは迷子になってしまうからね。」
 「うん。」
 「ラブちゃん、試験頑張って。」
 「うん。」
 ラブは、鳥越高校へ入って行った。

 数日後、桃園家

 「ラブ。」
 「はい。」
 「鳥越高校から封書が届いているわよ。はい。」
 「どれどれ。」
 ラブは封を開けた。
 「やったあ、合格だ。」
 「3年生から鳥越高校へ通学ね。学費もかかり交通費もかかる。プロデビューしたら、もうお小遣いあげないわよ。」
 「やっぱり、トホホ。」
 「自分でお金稼げるでしょ。」
 「はい。」
 「都立高校とは比較にならないからね。今まで地元だったけど、3年生から電車通学になるからね。私とお父さんの負担考えてみなさい。」
 「はい。」
 「それと、このカードを渡しておくわ。高島平駅で買ってきたから。」
 「こ、これはPASMO。」
 「そうよ。このカードで定期券を組み込んで。」
 「はい。」

 2010年3月レコーディングスタジオ

 「おはようございます。」
 「ラブちゃん、美希ちゃん、麗子ちゃん、おはよう。」
 「いよいよ、DVD収録だね。」
 「デビュー作『クローバー・エクササイズ1』完成が楽しみだね。」
 「はい。」
 「トリニティの作品と並んで、しっかりPR しますよ。」
 「はい、マネージャーさん。」

 すると

 「クローバーの皆さん、お待たせしました。収録を行います。」
 「はい。」
 クローバーの3人はスタジオへ入り、収録用ダンスを始めた。

 収録が終って

 「お疲れ様。」
 「商品ができ上がるのが楽しみだね。」
 「発売日はいつですか。」
 「4月1日よ。」
 「4月から出回るんだ。どの位売れるか楽しみだね。」
 「はい。」

 2010年3月30日

 クローバータウンストリートに待望のコミュニティバス路線「りんりん号」が新設開業した。
 新高島平駅と下赤塚駅を循環運転で結びます。

 新高島平駅前

 ここではセレモニーが行われていて、あのプリキュア隊11人もテープカットに参加していた。私服で。
 「プチッ。」
 「パチパチパチパチパチパチパチパチ。」
 「うわあっ、すごい。」
 「待望のコミバスだから。」
 「クローバータウンストリートの人たち。」
 「こんな笑顔を見せたのも初めてね。」
 「大仏さんの近くにもバス停を設けてるからね。」
 「観光客も乗ってくれるよね。」
 「りんりん号に乗って幸せゲットだよ。」
 「それでは、りんりん1号間もなく発車します。」
 「ワーワーワーワー。」
 「お気をつけて。」
 「プー、バタン。」
 「ブオン、ブオーーーーーッ。」
 りんりん1号は、下赤塚駅へ向けて発車した。

 2010年4月1日

 クローバーのデビュー作のDVD「クローバー・エクササイズ1」が店頭に並び始めた。

 2010年4月7日早朝

 ラブたちは高校3年生となり、始業式として、初めて登校することとなった。

 桃園家ラブの部屋

 ラブは、初めて鳥越高校の制服を着た。その後、部屋を出て階段を降り始めた。

 リビングルーム

 「お早うございます。」
 「ラブ、青いブレザーもお似合いよ。」
 「エヘッ。」
 「僕も後を追うからね。」
 「それでは、行って来まーーーす。」
 ラブは家を出た。皆、どんな反応をするのかな。」

 新高島平駅へ向かう通り道

 「よおっ、ラブ。」
 「大輔。」
 「鳥越高校へ転校するのか。」
 「うん。」
 「美希さんと同じ高校に通うなんて、芸能人になったみたいだぜ。」
 「山吹さんだけ辞退したんだよね。」
 「あら、健人君。」
 「うわあっ、聞いていたのか。」
 「悪かったね。私、獣医を目指すことに決めたの。兄弟でもいれば、ダンサーになっていたかもしれないけど、私が動物病院の後を継がなくてはいけないの。じゃあ、ラブちゃん、一緒に駅行こうね。」
 「うん、じゃあ、大輔、バイバーイ。」
 「行っちゃったか。」
 「俺たちも、ダンス部の朝練へ行くぜ。」
 「オーーーーッ。」

 新高島平駅

 「おはようございます。」
 「これはレミさんに美希ちゃん。」
 「一緒に通ってくれる子が1人増えて嬉しいです。」
 「誰かな。」
 すると
 「着いた着いた。」
 「ラブちゃんか。」
 「そうよ。」
 「おじさん、おばさん、おはようございます。」
 「おはよう。」
 「そうか、プロダンサーデビューしたからな。」
 「地元とは言え、都立の普通科は厳しいからね。」
 「落第になったら、もっとダメだぞ。」
 「通う学校は違うけど、これからも祈里をよろしくね。」
 「はい。」
 「それではママ、おじさん、おばさん、行って来ます。」
 「行って来まーーす。」
 ラブたち3人は、改札口へ向かった。
 「ピッ、バタン。ピッ.....ピッ。」

 新高島平駅プラットホーム

 「お父さんより先に電車来ないかなあ。」
 「あら、ラブ。」
 「一緒に通うの嫌なの。」
 「嫌だもーーーーーん。」
 「まあっ。」
 「ピンポポポピンポポポポロローーーン。」
 「間もなく1番線に巣鴨、大手町、日比谷、目黒方面、東急線直通日吉行きが到着します。ホームドアから下がってお待ちください。」
 「フォン、ゴオーーーーーーッキューンキューンキューンキューンキューーーーウーーーーゥーーーッ。プ
シュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「乗ろう乗ろう。」
 ラブ、美希、祈里の3人は乗り込んだ。
 「新高島平、新高島平。1番線は日吉行き電車です。」

 新高島平駅舎内

 「うわあっ、間に合いそうもない。」
 「圭太郎君、おはよう。」
 「おはようございます。」
 「ピッ。」
 停車中の地下鉄車内
 「タンタンタンタンターアーーータンタンタンタンターアーーー。」
 「プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「タタタタタタタンタタタタタタタン。」
 「やったあ、乗り遅れた。」
 「ブーーーッ、キューンキューン。」
 「次は高島平、高島平。お出口は右側です。」

 プラットホーム

 「ああーーーっ、乗り遅れた。」

 5分後 乗車中の地下鉄車内

 「高島平から乗り込む人数が半端じゃないね。」
 「ラッシュアワーだから仕方ないよ。」
 「ラブちゃんは、全く慣れていないから。」
 「キューーーーウーーーーゥーーーッ。プシュッ、ピンポンピンポン。」
 「ピューーッピューーッ。」
 「ゾロゾロゾロ。」
 「あら、ラブちゃんもいる。おはよう。」
 「麗子ちゃん、おはよう。」
 「お父さんいないけど。」
 「撒いてやったのよ。」
 「まあっ。」
 「一緒に通いたくないもーーーん。」
 「そうなの。」
その後、ラブたち乗車中の地下鉄は蓮根駅を出発した。巣鴨で山手線に乗り換え新宿駅へ向かい祈里と別れた。祈里はそのまま乗車し続け、大崎駅へ向かった。一方、ラブたち3人は中央線ホームでオレンジ色の快速電車に乗り中野駅へ向かった。中野駅下車後、鳥越高校へ向かって歩き到着した。

 鳥越高校3年生トレイルコース教室

 「諸君、当トレイルコースクラスに新たな転入生が1人入ります。名前は桃園ラブさんです。諸君、仲良くしてあげてください。では、お入りください。」
 「ガラガラガラ、ガラガラガラピタッ。」
 「自己紹介して。」
 「はい、桃園ラブです。よろしくお願いします。」
 「ウオーーーッ、オーーーーッ。」
 「じゃあ、桃園さん。蒼乃さんの横に座って。」
 「はい。」
 美希とラブは隣り合わせになった。こうして、高校3年生の間、ラブは美希と麗子と共に鳥越高校で一緒に学ぶことになった。

 2010年4月15日桃園家ラブの部屋

 「明日、園遊会に家族全員招待されたんやな。」
 「そうよ。」
 「ラブはん、これがピーチとして最後の任務でっせ。」
 「分かってる。直訴だね。」
 「この時に陛下に直接言わないと、サウラーはんもニューウェスターはんも救われへんどす。」
 「たぶん、レミおばさんも言うと思うけど、私の口から言ってみるわ。」
 「そうこなくっちゃ、アカン。」
 「キュアーー。」

 翌日、皇居、園遊会

 フレッシュとスウィートの5人とその家族全員が招待された。
 「本当に両陛下だよ。」
 「緊張するなあーー。」
 「プリキュア隊の皆さん。」
 「はい。」
 「こんにちは。」
 「こんにちは。」
 「あの~~、一つお願いがあります。」
 「お聞きいただけますか。」
 「何かな。」
 「私たちと一緒に戦ったラビリンス元軍人の2人、サウラーとニューウェスターの恩赦をお願いしたいのですが。」
 「恩赦を願い出る理由は何かな。」
 「2人共最後は、私たちの味方となり、メビウスに立ち向かい、自爆装置の爆弾を当時の部下たちと共に処理を行い、大勢の都の民の命を救ったのです。」
 「そうですか。ならば、政府と共に検討しましょう。」
 「陛下、ありがとうございます。」
 「ありがとうございます。」

 2010年5月8日桃園家ラブの部屋

 「明日、また皇居へ行きまっか。」
 「そうよ。紅綬褒章授賞式に家族共々出席するんだから。」
 「確か、チビプリはんたちとその家族たちは伝達式に出ると言いてましたなあ。」
 「そうよ。私たちフレッシュ6人とスウィートの5人が皇居だからね。」
 「そん時に、結果がでるやろうて。」
 「タルト様、2人の国際軍事法廷の判決、まだ出てまへんどすけど。」
 「そうだね。まだ、法の裁きの結果が出てからだね。」

 2010年5月9日皇居

 「おめでとう。」
 「ありがとうございます、陛下。」
 陛下は、ラブにチョット合図を送った。

 記念撮影

 「ハイ、チーーーズ。」
 「カシャッ。」
 「いやあーー、終わった終わった。」
 「ラブ。」
 「はい。」
 すると、1人の政府からの使いがプリキュア隊の面々に近付いて来た。
 「皆様に、陛下からのご回答があります。」
 「何かな。」
 「何々、『ラビリンス元軍人2人は、国際軍事法廷の判決が確定次第、我が国の他、スウィーツ王国、メクルメク王国及びラビリンス共和国と共に4カ国共同でサウラー及びニューウェスターのラビリンス元軍人の恩赦を行います。それまで、減刑を求めたいのであれば、国選弁護士を派遣しておりますすので、その方からお問い合わせください。』だって。」
 「4カ国共同か。」
 「ならば、大幅減刑に大きな期待はあるわね。」
 「裁判の状況、この先生から聞いてみると良いわ。」
 「はい。」
 プリキュア隊とその家族は、外苑へ出て来た。

 皇居外苑 二重橋付近

 「いろいろあったね。」
 「メビウスを倒してからか、人々の表情も笑顔に向かっているね。」
 「本当。」
 「やっぱり、平和が一番ね。」
 「最近、景気も上向いてからね。」
 「ダンスを通じてあのバブルのような。いや、バブルを上回る良い時代を作ってみせるよ。」
 「ラブちゃん。」
 「トリニティもクローバーも紅綬褒章の看板を背負ったからね。」
 「ますます忙しくなるよ。」
 「うん。」
 「そして、最後は皆で幸せゲットだよ。」

 フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア 終
 
 
  
 

 
後書き
 マイストーリー本編は、ここで終わりです。次回、別作品で劇場版フルーツプリキュア!「沖縄修学旅行!」をお送する予定です。 
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