| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

フレッシュ&スウィート フルーツプリキュア!

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

団結力こそ最強の力なり
ラビリンス総攻撃再開
  第42話

 
前書き
 不幸のゲージが満タンになったラビリンスは、日本国の治安悪化目指して占いの館を復活させ、捜索令状を持ってやって来る捜査員たち全員を拉致しようと企てます。
 捜査員が拉致されたのをスウィーツ王国から聞き、出動したプリキュア隊とホワイトウェスター。果たして、捜査員たちを奪還できるのか。
 今回も、TV本編第43話とタイトルが同一なので記載しません。 

 

 2009年12月17日 クローバータウンストーリート

 クリスマスイブ1週間前、クローバータウンストリートでは、本格的にクリスマス装飾が実施され始めた。
 「蕎麦屋、もう少し右だ右。」
 「偉そうに言ってないで、あんたもやったらどうだい。」
 「お、俺は高い所がダメなんでい。」
 「美希たち何で来ないかしら。」
 「毎年、ハリキってお手伝いしてたのに、ねえーーーっ。」
 「本当、どうしちゃったのかしら。」

 ラビリンス首都ピョンピョン総統官邸内謁見の間

 「何、ノーザよ。占いの館を復活させようと言うのか。」
 「ハッ、メビウス様、不幸のゲージが満タンになり、スウィーツ王国へより侵攻しやすくする目的で捕虜を確保する必要がございざーます。」
 「なるほど、捕虜か。」
 「復活させて真っ先に駆けつけるのはプリキュア隊よりも、日本国の国家権力機関の各捜査員ざーます。」
 「これは、間違いなく治安が悪化するな。」
 「そうざーましょ。」
 「相分かった。行くが良い、ノーザ。」
 「ハッ。」
 ノーザは謁見の間から去った。

 ラビリンス財務省 大臣執務室

 「四天王。」
 「ハッ。」
 「占いの館を復活させるざーます。」
 「よろしいのですか。」
 「クローバー国の警察及び検察の捜査官が捜索令状を持ってたくさん来るざーます。彼らをこのピョンピョンへ送り込むざーます。」
 「なるほど、捕虜にするんですね。」
 「そうざーます。」
 「それではノーザ様、早速、復活させます。」
 「頼んだざーます。」
 「ハッ。」
 その後、かつて赤塚公園南の森にあった占いの館が復活した。

 高島平警察署 刑事第一課

 「何、占いの館が復活しただと。」
 「はい、先程、巡回中の巡査から報告がありました。」
 「相分かった。早速本庁と東京地検へ知らせる。到着次第、全員で向かうことにする。良いな。」
 「はい。」

 桃園家ラブの部屋

 ここにはラブの他、美希と祈里の2人もいます。
 「不安だなあ。いつ、ラビリンスの雑魚兵士がここへやって来ると思うと。」
 「どうすれば良い。」
 「だったら、不幸のゲージを壊しちゃえば。」
 「エエーーーッ。」
 「ああーーーっ。」
 「それ良いかも。」
 「そうすれば、ラビリンスが攻め込むことも無くなるでぇーー。」
 「そう言えば、そうか。」
 「じゃあ、不幸のゲージって今、どこにあるのだろう。」

 赤塚公園南の森

 高島平警察署、警視庁及び東京地検の捜査員たちが捜索令状を持ってゾロゾロとやって来た。
 「あれは。」
 「ラビリンスの指名手配犯3人が逃げ込んだ館だよ。」
 「何で今頃、我々の捜索に応じようとするのか。」
 指名手配犯とは、国立競技場を破壊し観客の将棋倒しなどで大量に犠牲者を出したイースこと東せつな容疑者。カメラ店店長の前で堂々とサウラーに変身し、三脚付き古カメラを怪物にしたり、人と動物を入れ替えて地域を大混乱に陥れ、交通事故を誘発し大量の怪我人を出した南瞬容疑者。 東京湾遊覧船シンフォニー・モデルナをシージャックし湾岸部を船ごと破壊行為をしようとしたニューウェスターこと西文子容疑者の3人である。
 「良いか、徹底的に捜索を行うぞ。」
 「はい。」
 全捜査員、占いの館へ入って行った。

 占いの館玄関

 「ギィーーーーーッ、バターーーーン。」
 「な、何なんだ。」
 「自動でドアが閉まったぞ。」
 「あ、開かなーーーーーーい。」
 「オホホホホホッ、お待ちしてたざーます。」
 「誰だ。姿を現せ。」
 「姿。そうざーますか。君たちは、ここへ送り込むに相応しいざーます。」
 「うわぁーーーーっ。」
 「シューーン。」
 捜査員全員瞬間移動された。

 ラビリンス首都ピョンピョン役所街

 「シューーーン。」
 「うわっ。」
 「ここはどこだ。」
 「すごい超高層ビルがいっぱい建ち並んでいる。」
 「君たちそこまでだ。」
 「我々は、ラビリンス秘密警察捜査隊だ。全員、密入国の現行犯で逮捕する。」
 「同業者たちか。」
 「何を言う。我々は勝手に送り込まれただけだ。」
 「抵抗するならば、その場で射殺するぞ。」
 「そんなあ。」
 「トホホ。」
 「全捜査員がラビリンスの秘密警察捜査員によって逮捕されてしまった。」

 高島平団地内トリニティの寮

 「ナナ、レイカ、おはよう。」
 「おはよう。」
 「あと1周間でクリスマスイブね。」
 「いつもなら、ダンスショーで忙しいんだけど。」
 「今年は、ラビリンスの侵攻で興行が続々中止。」
 「やっぱり、この戦いを早く終わらせないとね。」
 「ピンポッポッピンポッポッピンポッポッピンポッポッ。」
 「緊急メールよ。」
 「何々、赤塚公園南の森で占いの館が復活し、家宅捜索に入った各国家権力機関の捜査員全員がラビリンスによって拉致されたって。」
 「行くわよ。」
 「はい。」

 桃園家ラブの部屋

 「やっぱり、動きがあったね。捜査員たちが拉致されたって。」
 「不幸のゲージも間違いなくここにあるわ。」
 「行くわよ。」
 「うん。」
 ラブたち3人も赤塚公園南の森へ向かった。

 スウィーツ王国首都アラモード内ナノ研究所

 「フレッシュの6人だけで良いだろうか。」
 「うーーん、様子を見ないと更なる助太刀が必要かどうか判断できん。それと、不幸のゲージを破壊したと言いよっただけに。」
 「説明が必要ですね。」
 「そうじゃ。」

 赤塚公園南の森

 「あっ、ミユキさん。」
 「ナナさん、レイカさんも。」
 「皆、おはよう。」
 「おはようございます。」
 「あそこに、警察車両がいっぱい停まってる。」
 「本当ね。」
 「ミユキ、ここ。」
 「うわあーーー。あの場所にまた復活してる。」
 すると、ラブのリンクルンに着信が入った。
 「もしもし、ショコラさん。」
 「ああ、ショコラだ。不幸のゲージ本当に壊す気か。」
 「もちろん。」
 「あの不幸のゲージって、世の中の空気を測っているだけに過ぎないのでは。」
 「そうなんですか。」
 「あれを破壊したからと言って、ラビリンスが我が国への侵攻が食い止まるとは限らん。」
 「そうなんですか。」
 「しかも、ラビリンスがいろいろ脅しを必ず言ってくる。」
 「やっぱり。」
 「それよりも、拉致された捜査員たちが気になる。ラビリンスの連中には、そこを問い詰める必要がある。居場所を聞きつけるのだ。」
 「はい。」
 「じゃあ、変身して館へ向かいたまえ。」
 「はい。」
 通話を切られた。
 「ラブ、何だって。」
 「不幸のゲージは間違いなくここにあるよ。」
 「ラブちゃん、それだけでは無いでしょ。捜査員の行方を突き止め奪還しないと。」
 「はい。」
 「じゃあ、変身するよ。」
 「はい。」
 6人は、一斉にリンクルンを出し例の操作をし始めた。
 「チェンジ。プリキュア、ヒーーーーートアーーッッップ。」
 6人は変身を終えた。
 「ハハハハハハハッ、ようこそプリキュア隊諸君。」
 「サウラー。」
 「どこから声出してるの。」
 「館の屋根にあるスピーカーよ。」
 「ここへ家宅捜索に来た捜査員全員捕虜にした。」
 「捜査員全員捕虜だって。」
 「オホホホホッ、返して欲しければ。ラビリンス本国の首都ピョンピョンへ来るざーます。」
 「ノーザ。」
 「都へ。」
 「おっと。先程、あなた達の住む国の政府から身柄引き渡しの要求が来たざーます。よって、本国に辿り着くまで命を奪うことは一切しないことを約束するざーます。あなた達の始末を優先しているざーますからね。」
 「そう、あたしたちが殺られない限り大丈夫ってことね。」
 「絶対、勝ち続けるしかないわ。」
 「それじゃあまず、不幸のゲージを破壊しに来るか。」
 「イース。」
 「もちろんよ。皆で不幸のゲージを壊すんだから。」
 「やれるもんなら、やってみな。命と引き替える覚悟があるならな。」
 「エッ、どう言うこと。」
 「ゲージを破壊した者は、たちまち不幸のエネルギーに飲み込まれ命を落とすことになる。」
 「サウラー。」
 「不幸のゲージを壊すのは、ものすごく危険なんでしょ。」
 すると、スウィーツ王国ナノ研究所からTV電話着信が入った。
 「脅しだ。」
 「誰だ、貴様。」
 「やっぱり、そう言ってきたか。」
 「キュア、キュアーーッ。」
 「シフォン。」
 「娘もそう言っている。これは脅しに過ぎない。」
 「本当に脅しかどうか確かめてみろ。待っているぞ。」
 音声が止まった。
 「大丈夫よ。私たちならできるって。私、信じてる。」
 「そうだよ。6人一緒なら、できないこと無いんだよ。」
 「ええっ、これは脅しなんだから。」
 「脅しに屈するワケには行かないよ。」
 「ラビリンスのことだから。」
 「この館にある不幸のゲージを破壊すれば。」
 「スウィーツ王国へ攻め込まれることは無いのね。」
 「でも中には、ラビリンスの兵士がいっぱいいるのでは。」
 「エッ。」
 「大丈夫。皆で力を合わせればきっと。」
 「脅しで無いことを実証してみせる。」
 「皆、行くよ。」
 「OK。」
 フレッシュ6人とタルトとシフォンは、占いの館へ向かい始めた。

 占いの館館内

 「ノーザ様、間もなくプリキュア隊がここへ乗り込んで来ます。」
 「そうなる前に精一杯始末してみせるわ。」
 「だから、あなたたちは考えが浅はかだって言うざーます。」
 「申し訳ございません。」
 「何か考えでも。」
 「来ると言うなら、歓迎してあげるざーます。オホホホホッ、プリキュア。」

 占いの館出入口外

 「ギイーーーーーッ。」
 「何や、扉が勝手に開きよったでー。」
 「ああーーーっ。」
 「シフォンとタルトはここで待ってて。」
 「そんなあ、わいらも一緒に。」
 「援軍を呼んで。」
 「スウィーツ王国に知らせて。」
 「せやけど。」
 「キュアー。」
 「大丈夫よ、シフォン。タルトとお留守番してね。必ず帰ってくるから良い子にしてね。」
 「プリーーッ。」
 「皆、行くよ。」
 「OK。」
 フレッシュ6人は、占いの館へ入って行った。
 「シフォンはん、知らせるで。」
 「キュアー。」

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「もしもし、タルトか。」
 「6人皆、館に入りましたねん。」
 「相分かった。スウィート(Sweet)の3人とチビッコの6人にも知らせるぞ。いいな。」
 「ヘエ。」
 通話を切った。

 占いの館 玄関

 「ギイーーーーーッ、ドーーーーン。」
 「ああーーーっ。」
 「後戻りできないってことね。」
 「望むところよ。」

 クローバータウンストーリート

 「そうか、千香ちゃんたちの一家も手伝ってくれるとはな。」
 「本当、助かります。」
 「いいのよ。いつまでも眺めているワケには行かないから。」
 「ラブ姉さんたちの分まで頑張ります。」
 「良いねえ。」
 「ピンポッポッピンポッポッピンポッポッピンポッポッ。」
 「おっ、何だ。」
 「あゆみさんたちの携帯では。」
 「ん、緊急メールよ。」
 「あたしからも。」
 「すいません。ラブたちに何かがありました。席を外してよろしいのですか。」
 「娘が。」
 「行ってあげなさい。」
 「ありがとうございます。」
 あゆみ、レミ、尚子と千香母娘6組は、装飾の手伝いをやめ、南の森へ急行した。

 占いの館玄関

 「ギイーーーーーッ、ドーーーーーン。」
 「ああーーっ。」
 「後戻りできないってことね。」
 「望むところよ。」
 「左右に別れてるね。」
 「ラビリンスって言うだけに、通路も部屋もきっと複雑になっているわ。」
 「バラバラに行くワケには行かないわ。」
 すると
 「キィーーーッ。」
 「君は。」
 「私、テルン6号。別名、空飛び防犯カメラと呼ばれている妖精。」
 「テルン6号。」
 「私は、この館をずっと調べていました。」 
 「すると、スウィーツ王国に情報を提供してるの。」
 「そうです。」
 「助かった。」
 「これで逸れたり、迷子になる心配は無いわね。」
 「はい。それでは皆様を案内します。」
 「お願い。」
 「これで6人一緒に行ける。」
 「皆と一緒なら絶対に負けない。」
 「行くよ。」
 「OK。」
 フレッシュ6人は、テルン6号の案内で館内を奥へ進み始めた。

 占いの館 外

 「キュアーー。」
 「オカンたちや。」
 「タルト君」
 「シフォンちゃん。」
 「ちーーーか。」
 「チビプリたちも。」
 「中へ入って行ったのね。」
 「拉致された捜査員の奪還に。」
 「それだけではあらへん。」
 「キュアーーッ。」
 「シフォンちゃんが言うには、それだけじゃ無いわ。」
 「不幸のゲージを破壊に。」
 「エッ、不幸のゲージを破壊するって。」
 「そんな事できるの。」
 「ショコラはんの聞いた話では、破壊は十分可能と言ってたでぇ。せやけど、ラビリンスのことやさかい、いろんな脅しかけてくるに違いあらへん。」
 「悪政管理国家だからね。」
 「ここで通話可能だから様子を見ましょう。」

 一方

 フレッシュの6人は、テルン6号の案内で奇妙なワープホールのある部屋へ辿り着いた。
 「キィーーーッ。」
 「このワープホール。」
 「ん、お母さんからよ。もしもし、お母さん。」
 「ラブいやピーチ、本当に行くの。」
 「もちろんよ、お母さん。」
 「気を付けて行ってきて。但し、何かあったら緊急通報ボタンを押して。」
 「はい。」
 「成功を祈るわ。切るよ。」
 通話を切られた。
 「ピーチ。」
 「どうしたの。」
 「お母さんが占いの館の前まで来てるって。」
 「そう。他のお母さんも来ているはずね。」
 「ならば、恐れること無いわ。」
 「入るわよ。」
 「OK。」
 フレッシュの6人はワープホールへ入って行った。
 「シューーーン。」

 占いの館 外

 「あゆみおばさん。」
 「どうやら、不幸のゲージのある部屋へ入って行ったわ。」
 「やっぱり。」
 「大丈夫かな。」

 占いの館内不幸のゲージがある部屋

 「ここが。」
 「あっ。」
 「ああーーーっ。」
 「これって。」
 「まさか。」
 「これが不幸のゲージ。」
 「ようこそ、プリキュア隊。」
 「ツカッ。」
 「ノーザ。」
 「名乗るわよ。」
 「OK.」
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアピーチ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアベリー。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアパイン。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチェリー。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアメロン。」
 「ホワイトハートは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアココ。」
 「6色揃って真の幸せの証!フレッシュプリキュア!」
 「何が6色揃って幸せざーますか。不幸のゲージを破壊しに来るその無謀な勇気は、褒めてあげるざーます。だが、覚悟するが良いざーます。ここがお前たちの墓場となるざーます。」
 「そうは行くもんですか」
 「覚悟するのはそっちよ。」
 「そうざーますか。力を合わせれば何でもできると思ってるだろうざーますが、結束などと言うものは、如何にもろいものか考えてあげるざーます。」
 ノーザは、奇妙な香水の小瓶を出した。
 「皆、TV電話の発信を。」
 「プチッ。」
 「あれは。」
 「プシューーーッ。」
 黒い霧が立ち込み始めた。
 「うわぁ。」
 「何。」
 「何なの。」
 「プリキュア隊聞こえるか。ショコラだ。この霧の中には不幸のエネルギーが入っているぞ。」
 「オホホホホッ。」
 「皆、どこ。」
 「ううーーーっ。」
 「オホホホホホホホホホホホッ、ざーます。」
 「ベリー、パイン、チェリー、メロン、キュアココ。はあっ。」

 館の外

 「6人共、別の世界へ追いやられたわ。」
 「エエーーーッ。」
 「お姉さんたちが。」
 「表示が圏外よ。」
 「そんなあ。」
 「皆、お願い。早く気付いて。」
 不幸のエネルギーによって追いやられた世界。それは、オサキマックーラの世界である。

 オサキマックーラワールド クローバータウンストーリート

 「ああーーーっ、ここって。」

 オサキマックーラワールド ココス板橋四葉店

 「ピンポピンポピンポピンポ。」
 「あたし、どうしてここに。あはっ、和希。」

 オサキマックーラワールド 上野動物園

 「ピューーーーウーーーーゥーーッ。」
 「私、何で動物園にいるの。ああーーーっ。どうして皆、オリの外に。」

 オサキマックーラワールド 沖縄県那覇市 知念祖父母の家

 「ドドン。」
 「あたし、いつ沖縄の実家に帰って来たの。」

 オサキマックーラワールド 茨城県鉾田市 メロン畑

 「は、畑や温室農園が荒れてる。作物も皆枯れてる。」
 「ピュウーーーーーッ。」

 オサキマックーラワールド 福島県いわき市 スパリゾートハワイアンズ

 「こ、これはハワイアンズのステージ。何だか寂れてるような。」
 「ピュウーーーーーッ。」

 館の外

 「ダメだわ。」
 「やっぱり、つながらないの。」
 「お姉さんたち大丈夫なの。」
 「大丈夫よ。」
 「あたち、信じてる。」
 「そうね。」
 「ピーチ、早く気付いて。」

 オサキマックーラワールド クローバータウンストーリート

 「ハアハアハアハアッ。何でお店全部閉まってるの。エッ。」
 「ドーン。」
 「ああ~~っ。うっ、いて。あっ、カオルちゃん。それにジュリアーノさんにたこ焼き屋のおじさんも。」
 「ん。」
 「こんな所で皆、何をしてるの。お店は。」
 「やめた。」
 「儲からないから。」
 「おいらも。」
 「やめたー。どうして。」
 「意味無いでしょ。ドーナツなんか作ったって。」
 「おいらも、タコ焼きなんか作ったって。」
 「収入が入らなければ、何もならないでしょ。」
 「はあ~っ、あっ、ああーーーっ。」
 「バン、バン、バーーーン。」
 他の商店主やお寺の住職さんも全く元気の無い姿を見せている。
 「何なの、これ。」

 オサキマックーラワールド ココス板橋四葉店

 「和希、どうしたの。」
 「姉貴、僕はもうダメだ。」
 「和希。」
 「嫌になったんだ。勉強も将来も何もかも。」
 「何言ってるの。医者になるって言うあなたの夢は。」
 「医者になんかならない。夢なんかもうどうでもいいんだ。」
 「エエーーーッ、ははあーーっ、和希。」

 オサキマックーラワールド 上野動物園

 「はあっ。」
 「人間だ。」
 「人間がいるぞ。」
 「人間なんか嫌いだ。」
 「あわーーーっ。」
 「人間を倒せ。」
 「そんなあ、どうして。」

 オサキマックーラワールド 知念祖父母の家

 「ドタドタドタドタッ。」
 「お祖父さん、お祖母さん、大輔。」
 「カチャッ。」
 「ん。」
 「ピューーーーッ。」
 「キャアーーーーッ。」
 「ドテッ。」
 「はっ。こ、ここはひめゆり平和祈念資料館。」
 すると、戦争関連の映像、写真及び文書が次から次へとミユキに襲いかかってきた。
 「キャーーーーッ、やめて。」
 「所詮、大和の人間達は愚かよ。」
 「私腹を肥やしたいがためにまた戦争を繰り返す。」
 「今でも戦争が起こっているのではないか、ラビリンスと。」
 「ラビリンスもそうだけど。一国の主に登り詰めた者は、いずれ己の欲のために戦争をやりたがる。そして、多くの下々の者の命を奪っていく。」
 「こ、怖ーーーい。何でこんなことに。」

 オサキマックーラワールド メロン畑

 「おじさん、おばさん。これってどう言うことなの。」
 「この大地は荒れ果ててしまって、作物が実らなくなってしまったべー。」
 「そんなあ。」
 「もうダメだベー。」
 「何でこんなことに。」

 オサキマックーラワールド スパリゾートハワイアンズ

 「あれは、憧れのダンサー○☓さん。」
 「すみません。」
 「誰。」
 「あたしは磐城麗華。○☓さんですね。」
 「そうだけど。」
 「一体、どうなっているのですか。」
 「温泉が枯れてから誰も来なくなり、ダンスもできなくなってから廃墟になったのよ。」
 「嘘、そんなあ。」

 ラビリンス 占いの館内司令室

 「オホホホホッ、サウラー君。よく作り出したざーますね、この世界。」
 「ハッ。ノーザ様、この世界はオサキマックーラワールドと申しまして、人々の心の裏を映す異空間の中の世界です。この世界からオサキマックーラカードを開発しました。」
 「流石はサウラー君。」
 「ノーザ様、説明を続けます。オサキマックーラワールドは、自分たちが望まない未来、深い悲しみに覆われる不幸の世界です。悲しみはやがて絶望を呼び、心を折り、戦う気力を奪います。」
 「なるほど、これがオサキマックーラワールドざーますね。」
 「ハッ。」

 オサキマックーラワールド クローバータウンストーリート

 「ハアハアハアハアッ。あっ。」
 「ドデッ。」
 「ああーーーーっ。大仏さんがあんな姿に。皆が泣いている。こんな世界、クローバータウンストーリートじゃない。あっ、こんな世界。」

 オサキマックーラワールド ココス板橋四葉店

 「はあ~~っ、ああーーーっ。違う。あなたは和希じゃない。」

 オサキマックーラワールド 上野動物園

 「倒せ。人間を倒せ。」
 「私の知っている動物さんたちは皆、素晴らしい優しい心を持っている。あなた達は誰。」

 オサキマックーラワールド ひめゆり平和祈念資料館

 「何で、実家からワープしてこの祈念資料館へ来なければならないの。もう、戦争はコリゴリよ。」

 オサキマックーラワールド メロン畑

 「こんなに元気の無いお百姓さんたちばかりなの。何かおかしい。」

 オサキマックーラワールド スパリゾートハワイアンズ

 「あなた、本物のダンサーじゃないわ。」
 「何言ってるの。」
 「この世界は。」

 オサキマックーラワールド クローバータウンストーリート

 「偽物だよ。」
 「シューーーーーッ。」

 占いの館 不幸のゲージの部屋

 「ボン。」
 「こんなことで、私たちの心はくじけない。」

 館の外

 「良かった。」
 「戻って来たわ。」
 「お姉さんたち、すごい。」

 司令室

 「おおーーーーっ。」
 「お楽しみは、これからざーます。」
 今度は、ノーサが作り出した世界へ追いやられた。

 館の外

 「あれ、また圏外へ行ってしまったわ。」
 「お姉さんたち。」

 ノーザワールド 砂漠

 「ああーーーーっ。」
 「ピュウーーーーーッ。」
 「何、ここ。コスも夏用になってる。」
 「バーーーン。」
 「エエーーーッ。」

 ノーザワールド リアス式海岸

 「今度は何よ。」
 「ザブーーーン。」
 「あれ、夏用コスチュームになってる。」
 「ザブーーーン。」

 ノーザワールド 熱帯雨林(ジャングル)

 「暑い。ここって、あれ、夏用着てる。」
 「ピカーーーーッ。」

 ノーザワールド 岩場

 「何なの。あれ、夏用になってる。」
 「ゴオーーーーッ、バキーーーン。」

 ノーザワールド 草原

 「ここはどこ。あれ、夏用着てる。」
 「ゴオーーーーッ。」
 「じ、地震。」
 「ドカーーーン。」

 ノーザワールド 椰子の木たくさん生えている離島

 「あれっ。あたし、ココブラ付けている。」
 「ズズーーーーッ、ドカーーーン。」
 「ウゴーーーーーーッ。」

 司令室

 「おお~~~っ。」
 「これは、どう言うことですか。」
 「プリキュア隊がいつの間に仲間同士で戦い始めてる。」
 映像はピーチとベリー、パインとチェリー、メロンとココの3組がそれぞれ、直接対決している。
 「今、プリキュア隊は、お互いの姿が魔物に見えているざーます。」
 「お互いが魔物に。」
 「わらわの術にかかれば、こんなものざーます。さあプリキュア隊、お互いの力をぶつけ合って思う存分戦うざーます。そして、仲良く自滅するざーます。」

 リアス式海岸

 「フッ、テェーーーーッ。」
 「ザブン。」
 ベリーは、海へ入りマーメイドに変身した。

 砂漠

 「タアーーーッ、アアーーーッ。」
 リアス式海岸 海中
 「ブクブクブクブク。」
 「ハッ。」
 「ピューーーッ。」
 「タアーーーッ。」

 熱帯雨林

 「タアーーーーッ。」

 草原

 「アアーーーーッ。」

 岩場

 「ヤアーーーッ。」

 離島

 「ヒョイ。」
 「ボーーン。」
 「オラーーーーーッ。」

 館の外

 「ウウーーッ。」
 「あっ。どないしたんや、シフォン。」
 「ケンカやめーーーーーっ。」
 「あわわわわわわっ。シフォン、あかんて。ピーチはんが『ここにおれって。』言っとんたんやんか。」
 「皆、変身よ。」
 「OK。」
 あゆみ、レミ、尚子と千香たちチビッコ6人は、一斉にリンクルンを出し例の操作を行い始めた。
 「チェンジ。」
 「マザープリキュア。」
 「プチプリキュア。」
 「ヒーーートアーーーッッップ。」
 9人は変身を終えた。
 「チビッコのお母さんたち、後をお願い。」
 「はい。」
 9人のプリキュアは、占いの館へ向かった。

 占いの館 出入口

 「ギィーーーーーッ。」
 「あああああああっ、何で開くねん。」
 「ギィーーーーーッ。」
 「私たちも行くわ。」
 「オカンにチビッコはんたち。」
 「プリーーッ。」
 「何、勝手に開けとるねん。」
 「キュアッ。」
 「タルト、待機しているチビッコのお母さんたちの所へ行って。」
 「あたしたちは、シフォンと一緒に潜入するから。」
 「頼んまっせ。」
 タルトは引き返し始めた。
 「行くよ。」
 「OK。」
 「プーーリーーーッ。」
 シフォン及びマザーとチビッコ各部隊は全員、館へ入って行った。

 司令室

 「ん、あれは。」
 「何。」
 「ウォンバット族の赤子とマザーとチビッコの各部隊のプリキュアが侵入しております。」
 「やはり、自ら飛び込んで来たざーますか。」
 「これも、あなた様の計算ですか。」
 「さあ。士官隊を呼ぶざーます。」
 「ハッ。」
 「サウラー君、ここは任せたざーます。後の者たちは一緒に来るざーます。」
 「ハッ。」

 砂漠

 「バコバコン。」
 「ハアーーーッ、ウッ。」
 「どうしてだろう。」
 リアス式海岸の海中
 「どうしてだろう。」

 熱帯雨林

 「本気で攻撃できない。」

 岩場

 「力が出ない。」

 草原

 「迷ってしまう。」

 離島

 「どうして。」

 占いの館 玄関

 「この中のどこかに。」
 「ピュウーーッ。」
 「イーーーーッ。」
 「出て来たわね。」
 「雑魚共。」
 「名乗るわよ。」
 「OK。」
 「ピンクのハートは愛ある印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアチビピーチ。」
 「同じく、もぎたてスウィート、キュアピーーーーチマザーーーーッ。」
 「ブルーのハートは希望の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチビベリー。」
 「同じく、摘みたてスウィート、キュアベリーーーーーマザーーーーッ。」
 「イエローハートは祈りの印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアチビパイン。」
 「同じく、とれたてスウィート、キュアパイーーーーンマザーーーーッ。」
 「真っ赤なハートは情熱の印。」
 「パンッ。」
 「摘みたてフレッシュ、キュアチビチェリー。」
 「グリーンハートは浄化の印。」
 「パンッ。」
 「とれたてフレッシュ、キュアチビメロン。」
 「ホワイトハートは誠実の印。」
 「パンッ。」
 「もぎたてフレッシュ、キュアチビココ。」
 「レッツ!プリキュア!」
 「6色揃って真の幸せの証!フレッシュチビキュア!」
 「待っていたざーます。マザーとおチビちゃんたちはここで始末するざーます。」
 「イーーーーッ。」
 こうして、シフォンを含めたマザーとチビッコ各部隊のプリキュアとラビリンス軍との壮絶な戦いが始まった。
 「ドカバキボコバコボコバコドカバキッ。」
 「イーーーッ。」
 「ドテッドテッドテッドテッ。」
 「ハアーーーーーッ。」
 「ヒョイ。」
 「フリップウーーーーー。」
 「何て奴。これが宇宙人の力と言うざーますか。」
 「タアーーーーッ。」
 「イーーーーッ。」
 「ボコボコバコバコドカドカバキバキバコバコボコボコ。」
 「イーーーーッ。」
 「ドテドテドテドテッ。」
 「シューーーーッ。」

 一方

 ノーザワールドにいるフレッシュ6人は
 「このままじゃ決着がつかない。」
 「次の一撃に。」
 「本気で。」
 「魂込めて。」
 「全ての力を込めて。」
 「決める。」

 司令室

 「これでおしまいだ。さようなら、プリキュア隊。」

 ノーザワールド

 「フッ。」
 「ツカツカツカツカッ。」
 「プリッ。」
 「ハアーーーーーッ。」
 「ヤアーーーーッ。」
 「ダーーーーーーメーーーーーーーーッ!!!!」
 「ハアッ。」
 「お互いの動きが止まった。」
 「あっ。」
 「ああーーーーーーーーーっ。」

 司令室

 「うわあーーー。」

 ゲージの部屋

 「シューーーーッ。」
 「これって。」
 「きっと、ノーザの仕業だわ。」」
 「シフォンの声のお陰で助かったね。」
 「フリップぅ~。」
 「ああーーーっ。」
 「シフォン。」
 「スウィートにチビプリも。」
 全員、上層階から着地した。
 「フリップゥ~、キュアキュアーー。」
 「皆さん、シフォンちゃんが急に飛び出したから、やむを得ず変身して向かったのよ。」
 「ああーーーっ。」
 「ブーーーン、ツカツカツカツカツカッ。」
 「あーーーーっ。」
 「忌々しい宇宙人め。こうなったら、仕方ないざーます。」
 「ノーサー。」
 「はい、ママ。ナキサケーベ3号、我に仕えよ。」
 「何をする気。」
 「ペタッ。」
 「ああーーーーっ。」
 「ボコン、ズズズズズズズズズズズズッ。」
 「ウッ、ウウーーーーッ。」
 「あんた、娘をどうしようと言うの。」
 「『何をする気。』?おもしろいこと聞くざーますね。1つだけ確かなのは、あんたちを助ける気は無いってことざーます。」
 「キィーーーッ。」
 「さあ、脱出するわよ。」
 「OK。」
 シフォンとプリキュア隊全員は一斉に飛び上がり、テルン6号の案内で脱出し始めた。
 「バーーーン、ムクムクムク。」
 「まさか、不幸のゲージをナキサケーベに。」
 「キィーーーッ。」
 「テルンの誘導に従って。」
 「はい。」

 館の外

 「うわあ、何が。」
 「館の中で、何かあったみたいよ。」
 「見て。」
 「皆出て来たわ。」
 「皆はーーーん。」
 プリキュア隊15人全員着地した。シフォンも付近で浮遊している。
 「皆。」
 「ドカーーーーン.]
 「ああーーーっ。」
 「ウゴオーーーーーッ。」
 「さあ、倒せるものなら倒してみるざーます。だが、ナキサケーベ3号を破壊した時、お前たちはゲージからあふれた不幸のエネルギーに飲み込まれ、深い悲しみの底から二度と帰って来れなくなるざーます。」
 「ウゴーーーーーーッ。」
 「プシュッ、シュウーーーーーーーッ、モクモクモクモク。」
 「わあっ。」
 「キャーーーッ。」
 「ううーーーっ。」
 「何、これ。」
 「皆、しっかり気を持って。」
 「キュアーーーッ。」
 「シフォン。」
 「大丈夫だ。脅しに屈するな。気迫を見せろ。」
 「ショコラさん。」
 「無駄ざーます。脅しではないざーます。」
 「キャーーーーッ、」
 「強力な嘆きと悲しみが立っていることもできないざーます。」
 「キュアキュア、キュアーーッ。プリーーッ、キュアーーッ。」
 「はっ。」
 「バーーーーン。」
 「ピューーーッ。」
 「ああっ、どこにまだそんな力が。」
 「ノーザよ、ショコラだ。」
 「どこにいるざーます。」
 「空に投影してある。見ろ。」
 「お前があの娘の父親ざーますか。」
 「そうだ。こんな脅しに屈するプリキュア隊とスウィーツ王国ではないぞ。」
 「クソッ。」
 「どんなことがあっても絶対、我が国とスウィーツ王国は私たちが守る。」
 「おーい、待ってくれ。」
 「また、あのゴリラざーますか。」
 「俺だ。ホワイトウェスターだ。」
 「また、ノコノコやって来たか。」
 「ホワイトウェスター、ここは私たちの指示に従って。」
 「はい。」
 「まず、ナキサケーベ3号の動きを止めるわよ。」
 「OK。」
 「やってみるざーます。」
 「フィフティーン・フォールド・プリキュア・ストーーーーーープ。」
 「ウゴッ。」
 「カチカチカチカチ、チーーーン。」
 ナキサケーベ3号の動きが止まった。
 「私たち、フレッシュとチビフレッシュでナキサケーベ3号を取り囲むわ。」
 「では、あたしたちとホワイトウェスターで幹部たちを見張るわ。」
 「それで良い。」
 「OK。」
 「はい。」
 「今回は、チビッコたちも一緒よ。」
 「やり方分かる。」
 「はい。」
 「いちゅもテレビ見てるきゃら。」
 「今回の技は『ラッキークローバーグランドフィナーレX1.5(エックス・コンマファイブ)』って言うのよ。各ストークとリーフは、君たちに送信されないからね、」
 「覚えてね。」
 「私たちが送信されるストークとリーフに同じ色のフレッシュメンバーと一緒に乗って。」
 「はい。」
 「では、行くよ。」
 「レディー・ゴー。」
 「おや、やるざーますか。」
 「エエイ。」
 「ホワイトウェスター、ここは落ち着いて。」
 「はい。」
 「こっちも、阻止する意志無いざーます。」
 「ノーザ様。」
 「何か考えでも。」
 「ミコン、ミコンミコンミコンミコンミコン。ブーーーーーーッ。」
 「皆、ブザー切って。」
 「OK。」
 「正義の女神よ、私たちに力を貸して。」
 チェリーは大きく右腕を上げた。

 スウィーツ王国ナノ研究所

 「よし、クローバーボックス改が蓋が開いて自動作動し始めたぞ。」
 「キーーン。」

 再び、南の森では

 チェリーは、大きく両腕を広げた。
 「プリキュア・フォーメーション。」
 すると、メロンリンクルンに着信と点滅が入った。
 「キィーーーン、バーーン。」
 「クリーンストーク、セット。」
 メロンは、ナキサケーベ3号の頭上めがけて天高くクリーンストークを放り投げた。
 続いて、他の5人にも着信と点滅が入った。
 「キィーーーン、バーーーン。」
 「プラスワン、ハートリーフ。」
 「プラスワン、ブレアーリーフ。」
 「プラスワン、エスポワールリーフ。」
 「プラスワン、リムーブリーフ。」
 「プラスワン、ラブリーリーフ。」
 5人は同時に、各リーフを敵頭上めがけて天高く各リーフを放り投げた。
 「ピューーーーーッ、カキーーーン。」
 クリーンストークと各リーフが磁力の力でもって合体し、五つ葉フレプリ紋様を形成し肥大化し始めた。
 「ビュンビュンビュンビュンビュンビュン、ピュンピュンピュンピュンピュンピュン。」

 ナノ研究所

 「今回はチビッコ6人も加わったな。よし、ジェット噴射だ。」
 「ポチッ。」

 南の森

 「ボン、ゴオーーーーーーッ。」
 「うわあーーーっ。」
 「ちゅごいちゅごい。」
 「紋様の上へ来たわ。」
 「全員、着地の態勢を。」
 「OK。」
 「パタパタッ。」
 「大丈夫。」
 「はい、お姉さん。」
 「キーーーン。」
 メロンとチビメロンは、中央のグリーンダイヤの上に着地した。そして、グリーンダイヤは光った。
 「パタパタッ。」
 「大丈夫。」
 「うん、お姉さん。」
 「キーーーン。」
 続いて、チェリーとチビチェリーがレッドハートの上に着地しレッドハートが光った。
 「パタパタッ。」
 「キィーーン。」
 パインとチビパインがイエローハートの上に着地した。
 「キィーーン。」
 イエローハートが光った。
 「パタパタッ。」
 ベリーとチビベリーがブルーハートの上に着地した。
 「キィーーン。」
 ブルーハートが光った。
 「パタパタッ。」
 キュアココとチビココがホワイトハートの上に着地した。
 「キィーーン。」
 ホワイトハートが光った。
 「パタッ。」
 最後、ピーチとチビピーチがピンクハートの上に着地した。
 「キィーーーン。」
 ピンクハートが光った。その後、下降し始めた。
 「皆、揃っているね。」
 「はい。」
 「メロン、今度はチビッコ2人で行くの。」
 「もちろん。では皆さん、お先に。
 「あたちも行ってきまぁーーちゅ。」
 「パタッ。ピュウピュウーーーー。」
 「ドンドン。」
 「ウゴーーーーーッ。」
 「ツカツカッ。」
 メロンとチビメロンは、ナキサケーベ1号・2号の脳天に尻餅を突いた。その後、離れた間合いで地面に着地した。更に、リーフが地面の降りて来た。リーフが地面に付く直前、メロンとチビもリーフを踏んづけた。そして.........
 「ラッキー・クローバー・グランド・フィナーレX1.5!」
 「シューーーーッ、カキン。」
 「ハアーーーーーーーーーーッ。」
 「ドカーーーン。」
 「ウゴオーーーーーーーッ。」
 「シューーーン。パン、パンパン。」
 「痛みから解放されたわ。」
 「ナキサケーベ3号が倒されたからざーます。」
 「ミシッ。」
 「オホホホホッ。」
 「はあっ。」
 「ホホホホッ。」
 「ああーーーっ。」
 「とうとうゲージを破壊したざーますね。これでお前たちはおしまいざーます。だが、それだけでは済まないざーます。」
 「どう言うこと。」
 「ミシッ。」
 「あわわわわわわわ。」
 ホワイトウェスターはビビリ始めた。
 「臆病風吹かない。」
 「はい。」
 「なぜ、わざわざ不幸のゲージをナキサケーベ3号にし、館まで破壊してまで外に出したと思うざーます。」
 「娘を酷い目に遭わしたくないから。」
 「そうざーますね。娘、ノーサーは可愛いざーますからね。違うざーます。」
 「ミシッ。」
 「ママ、本当は。」
 「娘も可愛い。だから、この時にナキサケーベカードを使ったざーます。」
 「ママ。」
 「痛みを長引かせないために、この機会を選んだざーます。」
 「なるほど、これが母の愛情ね。」
 「そうざーます。続きを話すざーます。」
 「何よ。」
 「お前たちがナキサケーベ3号を倒した瞬間、ゲージの中からあふれ出す不幸のエネルギーは、世界中にバラまくためざーます。」
 「ミシッ、バリン。」
 ゲージの容器が粉々に砕け散った。中の液体がまだ固まって浮遊している。
 「ああーーーっ。」
 「ヒイーーーッ。」
 「キャーーーーッ。」
 「ううーーーっ、うわあーーーっ。」
 「オホホホホッ。やがて不幸のエネルギーが雨となり、世界中に降り注ぎ、世界中の人々がお前たちの巻き添えとなるざーます。ホホホホホホホホッ。」
 「はあっ。」
 「うっ。」
 「そんなあ。それじゃあ、あたしたちが不幸のゲージを壊すことも全部、計算だったと言うの。」
 「だから、娘を起用したざーます。」
 「私たちのせいで皆が。」
 「そんなことを気にしちゃあダメだよ。これは脅し。グランドフィナーレもう1回行くよ。」
 「エエッ。」
 「でも。」
 「脅しに屈するの。誰かが確かめなければダメでしょ。」
 「その通りだ。」
 「ショコラさん。」
 「後立もしっかりしてるから、脅しに屈しず立ち向かうんだ。」
 「はい。」

 すると

 「プリーーッ、キュアキュアキュアーーッ。プリーーッ、キュアーーッ。」
 「どないしたんや、シフォン。」
 「どうやら娘が君たちに提言があるようだ。」
 「キィーーッ。」
 「何。」
 「あっ皆、シフォンちゃんがキュアスティックの力を自分に向けてって。」
 「キュアスティックを。」
 「そんなことしたら、シフォンが。」
 「キュアーーフリップウーーッ。」
 「大丈夫だから急いでって。」
 「うん、分かった。」
 「キィーーーッ。」
 「15人のプリキュア隊員は、リンクルン操作を始めた。」
 「懲りないざーますね。」
 「ハッ。」
 「トオー。」
 「エイッ。」
 「オーレ。」
 「ハーイ。」
 「ヤアー。」
 15人全員キュアスティックを受け取った。
 「届け。愛のメロディー、ピーチロッド。」
 「響け。希望のリズム、ベリーソード。」
 「癒せ。祈りのハーモニー、パインフルート。」
 「努めよ。情熱のアレグロ、チェリータン。」
 「浄めよ。浄化のユビーロッソ、メロンガン。」
 「楽しめ。誠実のグランツィア、ココリコーダー。」
 「ドレミファソラシド。カチャッ、キィーーーン。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア。」
 「ラブサンシャイーーーン。」
 「エスポワールシャワーーーー。」
 「ヒーリングブレアーーーーー。」
 「トリプルスペシャル。」
 「ボン、ボン、ボン。シューーーーッ。」
 「悪いの悪いの飛んで行け。プリキュア・ホットハーーーーーート。」
 「クリーンフィルターーーーーー。」
 「バッドメモリーリムーーーーーブ。」
 「ダブルスペシャル。」
 「ボン、ボン、ボン。シューーーーッ。」
 「キーーーーン。」
 「キュアキュアフリップウーーッ。」
 「ボーーン。」
 「何。」
 「ウィーーン。」
 「はあーーーっ。」
 「ピカッ、ピカッ。」
 「ああーーーーっ。」
 「はあーーーっ。」
 「フリップウーーーッ。」
 「己、あっ。」
 ノーザは、シフォンの額にある1つの光のかけらを奪い取った。
 「フン。」
 ノーザは、ワープホールを用意し四天王共々、ワープホール入り去った。
 「待てーーーーっ。逃げるか。」
 「待ちなさい。」
 「ドテッ。」
 「フリップウーーッ。」
 「シフォン。」
 「アハハハハハハッ、ハハハハハハハッ。」
 空が次第に明るくなり、天候が回復した。

 ドーナツカフェ

 「ん、何かポカポカして気持ち良いねーーえ。今日は、お客さんまだ1人も来てないけど、グハアッ。」

 南の森

 「あはははははっ。」
 「シフォンのお陰でだよ。ありがとう。」
 「キュアキュアーーーッ。」
 「これでラビリンス一連の行為は、脅しだったね。」
 「そうだろ。」
 「ショコラさん。」
 「所詮、不幸のゲージなんて世の中の空気を測っているだけに過ぎない。」
 「結局、皆、脅しに屈しそうになったね。」
 「あのー、わいもおりましたやけど。」
 「タルトもありがとう。」
 「うわあー、ええて。照れるやん。」
 「結局、スウィーツ王国に助けられちゃったね。」
 「私たち、もっとしっかりしなきゃね。」
 「結果オーライ、幸せゲットだよ。」
 「フリップウーーッ。」
 「待った。」
 「ショコラさん。」
 「拉致された捜査員たちの行方は。」
 「確か、ラビリンスの首都ピョンピョンにいるとか。」
 「ノーザが言ってたけど、私たちが来るまで手出ししないと言ってた。」
 「そうか。それと、娘の額から出て来た光のかけらがノーザに奪われてしまったぞ。」
 「エエーーーッ。」
 「まさか。」
 「今度は、我が国スウィーツ王国へ攻めて来るぞ。全ての事件解決まで『幸せゲット』はお預けだ。」
 「そ、そんなあ。」
 「気を緩めるな。戦いはこれからだぞ。」
 「はい。」

 ラビリンス財務省大臣執務室

 「オホホホホッ。」
 「バン。」
 「ホホホホホホホホホッ、ざーます。」
                               
     完
 
 
  
 

 
後書き
 不幸のゲージの破壊効果は、脅しに過ぎなかった。しかし、拉致された捜査員たちは、ラビリンス本国へ送られてしまい、奪還できなかった。今度は、ラビリンスが日本国とスウィーツ王国へ侵攻します。鍵は、あのシフォンの額から出て来た光のかけらにあります。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧