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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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第百二十五話 模造品

 
前書き
闇の書の元に向かう大輔達。 

 
消失した闇の書を探して、転移した大輔達。
しかし転移した先では信じられない光景が広がっていた。

大輔「な、何だこりゃ?」

フェイト「雨で建物が溶けてる…?」

ユーノ「痛っ!!?」

微かに雨粒に触れただけで痛みが走る。

なのは「ユーノ君、大丈夫?」

大輔「まさかこいつは強力な酸の雨なのか?」

賢「こ、これはまた…というか闇の書は大丈夫なのかな?」

ルカ「さあ?もし、この酸性雨を降らせているのが闇の書だと言うのなら無事なのでは?」

スバル「それよりルカ兄。どうやって探すの?身体が溶けちゃうよ」

ルカ「そうですね、見たところデジモンのコピーは平然としていますからデジモンなら耐えられるのでは?」

大輔「よし、なら今から融合進化して酸性雨の発生源を探そう。ただし、一定時間探しても見つからない場合は撤退も考えよう」

全員【了解】

全員が進化して酸性雨の中、闇の書、もしくは酸性雨の原因を探し始める。






























大輔『ん?』

ふと、耳を澄ますと、雨の音に混じって何かの駆動音が聞こえた。
そちらに向かうと目玉を機械化したような物が浮かんでいた。

大輔『何だこりゃあ?』

エリオ『父さん、どうかしましたか?』

大輔『エリオ、こいつが何なのか知らないか?』

目玉の形をした機械を指差す。
エリオはそれを見て、未来で見た覚えのある物だったため、大輔に説明する。

エリオ『これはウェザーアナライズシステムのコアですね』

大輔『ウェザーアナライズシステムって、何だ?』

エリオ『父さん、見たこと無いんですか?デジタルワールドの滅多に雨の降らない工業エリアに配置されているシステムなんです。多分、これが酸性雨を降らしているんですよ』

大輔『へえ、デジタルワールドには俺が知らないことも沢山あるんだな』

感心したように言う大輔にエリオはウェザーアナライズシステムのコアを見つめる。

エリオ『父さん、ウェザーアナライズシステムのコアがあるということはデジモン関係者が闇の書を奪った可能性が出て来ましたね』

大輔『ああ、そうだな』

マグナモン[エリオ、どうすればウェザーアナライズシステムとやらを止められるんだ?]

エリオ『えっと…5つのウェザーアナライズシステムコアを破壊して、ウェザーアナライズシステム本体を破壊すれば機能停止するけど』

ダスクモン[ほう?ならば、全員に伝えるべきだな]

確かに複数のコアがあるのなら全員で探した方が効率がいい。
マグナモンはテレパシーで、全員にウェザーアナライズシステムコアの特徴を言い、ウェザーアナライズシステム本体を破壊するように伝える。

大輔『じゃあ、俺達はこのコアを破壊するか。』

エリオ『はい。』

マグナモンが拳をダスクモンが剣を構えた瞬間。

『そうはさせんぞ、選ばれし子供!!』

大輔、エリオ『『何!!?』』

空から降ってきた光をマグナモンとダスクモンは弾く。

マグナモン[誰だ!!?]

ダスクモン[今の技は…神聖系か?]

[選ばれし子供達!!貴様らは絶対に許さんぞ!!]

二体のホーリーエンジェモンがマグナモンとダスクモンに襲い掛かるが、軽く弾かれた。

ダスクモン[随分と本物の真似が上手い人形だな]

マグナモン[ああ、コピーだって聞いてなかったら勘違いしていたな。]

あまりの精巧さにマグナモンとダスクモンは感心してしまう。

マグナモン[まあ、所詮はガラクタ人形だ]

ダスクモン[所詮は姿形を真似た人形。俺達の敵ではない]

一瞬で肉薄するマグナモンは拳のラッシュ攻撃で沈ませ、ダスクモンはブルートエボルツィオンの試し切りと言わんばかりにホーリーエンジェモンのコピーを細切れにした。

マグナモン[よーし、プラズマシュート!!]

プラズマ弾がウェザーアナライズシステムコアを破壊した。
他の仲間達もコアを破壊し、本体を破壊出来たのか、酸性雨が止んだ。

エリオ『どうやらウェザーアナライズシステムコアとウェザーアナライズシステム本体を破壊出来たようですね』

大輔『よし、全員と合流して、闇の書のある場所まで向かうんだ。』

大輔達は中央まで向かい、全員と合流すると、闇の書…異常なエネルギーを感じる場所に向かう。































フェイト『はやて、あの書物が?』

はやて『あれが闇の書なんや。でもあれ誰なんやろ?』

仮面を付けた…背丈からすると男だろうか。

「どういうことだ?何故闇の書が…」

声色から何処か焦っているような気がする。

マグナモン[おい、お前は何者だ?]

「!!?また怪物か!!」

放たれる魔法。
しかしデジモンにはまるで通用しない。

マグナモン[何だ今のは?魔法か?]

ベルゼブモン[俺達に魔法など通用しない。闇の書は俺達が回収する。]

「な、何だと!!?冗談ではない!!闇の書を主ごと封印するという計画が…」

アルダモン[…今、聞き捨てならない発言を聞いたな。余計にお前に闇の書を渡すわけにはいかなくなったな]

アルフォースブイドラモン[闇の書は私達が回収する!!お前達のような危険人物に渡すものか!!]

アルフォースブイドラモンが神速のごときスピードで、闇の書を回収しようとした時。

アルダモン[っ!!ブラフマシル!!]

殺気を感じたアルダモンが必殺技を放つ。
凄まじい火炎が放たれたらしく、アルダモンの放った火球が相殺された。

なのは『誰!!?』

上空を見上げると老人のようなデジモンがいた。

ベルゼブモン[あいつは…バルバモンだ]

大輔『バルバモン?』

ダスクモン[七大魔王の一体で、“強欲”を司るデジモン。]

バルバモン[闇の書はわしの物だ。闇の書で蒐集した魔力をわしの力にする]

賢『何だって?』

バルバモン[お前達に闇の書は不用。宝の持ち腐れだパンデモニウムロスト!!]

ダークエリアの邪悪なエネルギーを一斉解放し、超高熱の大爆発を引き起こすパンデモニウムロストを繰り出す。

マグナモン[ライトオーラバリア!!]

マグナモンが最大出力でライトオーラバリアを張り、バルバモンのパンデモニウムロストを防いだ時には既にバルバモンと闇の書はなかった。 
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