仮面ライダー鎧武　信じた道

「ここにいる、そしてだ」
「私と戦うというんだね」
「貴様だけではない」
　デュークにこうも言うのだった。
「貴様の後ろにいる奴ともな」
「それは何故かな」
「奴が強いからだ」　
　それが理由だというのだ。
「そしてインベスを生み出した、ユグドラシルが俺の街に来た理由も聞いた」
「全て知ったんだね」
「俺の敵だ」
　デュークの後ろにいるその存在はというのだ。
「敵なら倒す、それだけだ」
「君は相変わらずだね」
「貴様もな、ではだ」
　駆紋はここまで話してだ、そのうえで。　
　彼のロックシード、それにシステムも出してだ。そのうえで。
「変身！」
　彼も変身してだ、仮面ライダーバロンになった。そのうえでデュークに向かう。そうしてデュークと戦うが当のデュークはというと。
　戦う気はなかった、それでだ。
　バロンに一撃を浴びせ彼がそれをかわすとだ。その隙に。
　バロンからも逃げて戦線を離脱しようとする、それはシグルドと主なインベス達も同じだった。その彼等を見て。
　龍玄は銃を構えつつもだ、声を歪ませた。
「くっ、このままだと」
「逃げられる」
　斬月・真も苦い声だtった。
「下級インベスは増える一方だしな」
「はい、下級インベスよりも」
「奴等が肝心だというのにな」
「兄さん、連中だけは」
「わかっている、だが」
　斬月・真は弓を構える。それでデュークを狙おうとする。　
　だが下級インベス達が邪魔だ、それで言うのだった。
「これでは」
「撃とうにも」
「下級インベスを倒すだけだ」
　それに過ぎないというのだ。
「連中を倒すのもいいが」
「まずは指揮官よ」
　ブラーボも言って来た。
「頭を潰さないとね」
「駄目ですよね」
「ええ、けれど」
　それでもとだ、ブラーボは龍玄に返した。
「これだけ雑魚が多いと」
「雑魚しかな」
「倒せないよ」
　ナックルとシグルドも歯噛みするしかなかった。
「折角あと少しだってのにな」
「この状況だとね」
「雑魚の数が」
「多過ぎる」　
　黒影・真とグリドンも下級インベス達を相手にしつつ歯噛みするばかりだった。
「この状況は」
「まずいな」
「戦極凌馬、相変わらずね」
　マリカはその彼を見つつ舌打ち加減になっていた。
「自分だけは生き残るのね」
「あいつもそうみたいだな」
　デュークはシドのイグルドを見ていた。
「自分だけはだな」
「そうした連中だ」　
　斬月・真がデュークに答えた。
「自分のことしか考えていない」
「だからスサノオにか」
「ついているということだ」
「どうにかしようにもな」
　ビーストも苦い声を出すばかりだった。