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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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閃輝の休日

空には月が高く登り、夜の闇を照らしている。そんな闇に中を閃輝は一枚の紙を、持ってIS学園の廊下を歩いていた

「あっ霧雨君?どうしたんです?」

閃輝に声を掛けたのは山田先生だった

「丁度良い所で会いました、先生これを」

そう言って閃輝は、山田先生に一枚の紙を提出した

「なんですか?」

山田先生は少し受け取った紙を睨めっこをした

「外泊届けですね、手続きも全部受理されてるみたいですし・・・」

閃輝が提出したのは外泊届けである。IS学園は寮制であるため、家などで寝泊まりする場合が手続きが必要なのだ

「はい、確かに受け取りました。お家に帰られるのですか?」

手続き用紙をファイルに入れながら、閃輝に尋ねる。そう聞かれると閃輝は軽く笑顔になった

「ええ、休みには帰ってこい!って姉に強く言われてますし。帰らないと大変な事になりますし」

閃輝は苦笑する
大変な事になるのは事実であるからだ

「まあ、それだけお姉さんは霧雨君を大切に思っていてくれているという事ですよ」
「そうですね・・・じゃ俺は、色々と準備ありますんで」
「はい、おやすみなさい」

閃輝は山田先生と別れて、自室に戻る、戻ると、箒がちょうど机に座り予習をしていた

「閃輝、明日は休みだが、お前はどうするのだ?」

箒は椅子に座りながら閃輝に尋ねる

「どうするとは?」
「何も予定が無いのなら・・・その・・・」

箒は顔を赤くして、モジモジして中々言おうとしない
そんな箒に若干怒りを、覚える閃輝

「・・・言っておくが俺には予定がある、休日は基本的な」

それを聞いた箒は、硬直してしまう

「ま、待て!予定とは何なのだ!!」
「お前に関係あるのか・・・教える必要はない」

閃輝は荷物に向き直って、必要な物を詰め込んで、ベットに入って眠りについた
箒は何としても閃輝が、何処に行くのか知りたいようでこの事を、鈴とセシリアに伝えた

翌日・・・

閃輝はポーチやバックを背負ってIS学園を出た
その顔は学園では見えないぐらい、清々しい顔をしていた
そのまま閃輝は歩き出して、モノレールに乗る
・・・そんな閃輝を、追跡する3人の影が・・・

「あいつ一体どこに行くのかしら・・・」
「それが解らないからこうして追いかけているのでしょう?」
「一夏・・・」

そう鈴、セシリア、箒の3人であった
端から見えれば、ただのストーカーと同じ行為である

閃輝は最寄りの駅に到着すると、素早くモノレールから下車する
箒達もそれを、追って下車する

すると閃輝は高台へと、登っていく
勿論、箒達はそれを追っていくが、頂上には何も無く周囲の風景が見えるだけ

「何する気なのかしら?」

鈴は思わず疑問を口に出した
閃輝は全身で風を受けて、息を深く吸い込む

「おい、閃輝!」

そこへ一人の男が、閃輝の名を呼んだ
その男は背にまで蒼い髪が伸びていて、背は閃輝とほぼ同じぐらいであろうか
少し柔らかな顔付きをしている
閃輝は笑ってその男と握手をした

「丁度帰る所か?」
「ああ、お前はどうなんだ? 月方 劾?」
「普段通りって所だ」

彼は月方 劾、元の名を五反田 弾
幻想郷の住人の一人で、幻想郷では、人間の里で料理店を営んでいる
が、彼も閃輝と同じで元々は外界で暮らしていたがISの登場で、女に見下され
更には妹からは祖父に「家から追い出して」っと言っていた所を目撃してしまい
心に深い傷を負ってしまい放浪していると外界の博麗神社と辿り着いた所で気を失ってしまったが気づいたら
幻想郷に転移していたのだ、そこで嘗て一夏だった閃輝と再会を果たした
この時、閃輝には数少ない男友達として、僅かながら記憶が残っていた為、再び友人となった。
そして閃輝の事情を知り、自身も外界時の名を捨て、月方 劾と改名した

閃輝が幻想郷に渡ってから、約9ヶ月後に幻想入りした。そして自身も『空間を操る程度の能力』に覚醒し
人里の警護と料理店を両立している

「で、劾、何でお前が此所に居るんだ?」
「そんなのひとつしかねぇだろ。あいつと完全に縁を切ってきた」

劾は親指を立てて言った
その顔はとてもスッキリしたものだった

「そうか、じゃあ帰るか?お前も魔理沙さん達の所に帰るんだろ?」
「ああ (追手も居るしな)」
「(ああ、誰かは知らないが3人だ)」

閃輝と劾は完全に、箒達の存在に気づいていた

「じゃ・・」「行くか」

二人は大きく息を吸って、勢い良く走り出した、二人の速度は更に上昇して行く
箒達はあまりの行動に唖然として、行動が遅れてしまう
そして・・・二人は大きくジャンプして高台から飛び降りた

「「「ああ!!?」」」

箒達は驚いて急いで、二人の姿を確認しようと二人が飛び降りた位置に移動して
二人を探すが何処にも姿は無かった
既に二人はそれぞれの能力で、幻想郷へと帰還した

そして・・・
閃輝は光の速度の限界を突破して、魔法の森の家の前に立っていた

「・・・成功だぜ」

ぶっつけ本番で合ったが、それを難なく成功させた閃輝
そして鍵を取り出して、閃輝は鍵を開けて家の中に入った

「ただいm「閃輝ぃぃいい~!!!」おわぁ!!?」

扉を開けたと同時に、魔理沙が閃輝に飛びかかるように抱きついたのだ
閃輝はいきなりの事にそのまま押し倒されてしまった
魔理沙は閃輝の腹部に、顔を埋めて頬擦りをしている

「魔、魔理沙姉・・・ちょっと止めてってば・・・」
「良いじゃんか~♪久しぶりの兄妹のスキンシップ何だから~♪」

魔理沙は閃輝の言葉など、お構い無しに頬擦りを続ける
すると闇夜が呆れたように、奥からやって来た

「よう、おかえり閃輝」
「ただいま、闇兄」
「私も♪お帰り閃輝♪」
「ただいま、魔理沙姉」

閃輝は明るい顔付きで、兄と姉に言葉を返した
そして魔理沙も漸く満足したのか、閃輝から離れて、閃輝は漸く家に入った
荷物を自室に置いて、一階で二人が待つ居間の椅子に、座った

「そうだ、紅魔館からお前宛にだ」

闇夜は懐から手紙を取り出して、閃輝に渡した
閃輝は手紙を受け取った
まるで血の色のような手紙、差出人は

『レミリア・スカーレット』

と書かれていた
閃輝は手紙を開いて内容を目に通していく

『閃輝、元気にしてるかしら?
こっちは相変わらずね、中国は何時も昼寝してるし。
パチェは図書館でいつも通りに本を読んでるわ、咲夜は久しぶりに貴方に会いたがってるわ
勿論フランもよ?貴方に会ってから随分変わったわよね
まあ私もだけどね。取り敢えず閃輝に渡したい物があるわ。
この手紙を見たら直ぐに紅魔館に来てちょうだい
じゃ待ってるわ  レミリア・スカーレットより』

この手紙を見て、閃輝は紅魔館に行く事を決めた 
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